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meet ▶[StockBase]:マッチング率100%の備蓄食プラットフォームで廃棄をゼロに

meet ▶[StockBase]:マッチング率100%の備蓄食プラットフォームで廃棄をゼロに

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防災に対する意識が高まる中、多くの企業が常備するようになった備蓄食。しかし、災害などがなければ数年毎に買い換えなければならず、大量の備蓄食を廃棄するにはコストもかかってしまう。買い替えが必要とは言え、食べられる備蓄食を捨てるのはもったいない――そんな問題を解決するため、フードバンクやNPO団体など、備蓄食へのニーズのある団体と企業をマッチングするプラットフォームを提供しているのが株式会社 StockBaseだ。受け取り側は無料で備蓄食が手に入り、企業側は廃棄コストを抑えられるため、今や多くの企業から注目を集め、マッチング率は100%を実現しているという。

eiicon companyのオリジナルピッチ企画「eiicon meet up!!」登壇企業に話を聞くインタビュー企画『meet startups!!』。――今回は、株式会社StockBase 代表取締役 関 芳実氏にインタビューを実施。起業の経緯と事業の現状、そして今後の展望について話を聞いた。


▲株式会社StockBase 代表取締役 関 芳実氏

ボランティアで見つけたビジネスのタネ

――大学在学中に起業されていますが、そのきっかけについてお聞かせください。

関氏 : 企業内で余っているノベルティのカレンダーを、高齢者施設に運ぶボランティアをしたことがきっかけです。高齢者の方の中には、紙のカレンダーを使って薬の飲み忘れを防いでいる方もいて、本来捨てられるはずだったものにもニーズがあることに気づきました。

廃棄物を需要のある組織と繋げる仕組みを作りたいと考え、他にどんなものが廃棄されているのかヒアリングを重ね、備蓄食にたどり着きました。業界問わず、防災意識の向上に伴い、備蓄食を用意している企業や自治体は年々増えていたので、備蓄食をターゲットにしたらニーズがあるのではないかと思ったのです。

――もともと起業に興味があったのでしょうか?

関氏 : いえ、起業したいとは思っていませんでしたし、就職活動も進めていました。しかし、大学の授業でビジネスモデルを組み立てる課題があったので、ビジネスのタネになるアイディアは日々探していました。その授業のゴールがビジネスコンテストに応募することだったので、このアイディアで応募しようと思ったのです。

幸いにもビジネスコンテストで優勝することができ、自分のアイディアが単なる独りよがりではなく、社会に必要とされるものだと実感できました。それを機に本格的に事業化に踏み切ろうと考えるようになり、会社を設立したのです。

――ビジネスコンテスト優勝をきっかけにして、比較的はやいタイミングで会社を設立されたのですね。

関氏 : 私たちのビジネスは企業や団体と接する機会が多いため、単なる学生団体では信用してもらえなくて。正式に法人を設立してはじめて企業と取引できるため、最初に会社を作らなければいけなかったのです。

就職活動を辞めて起業するのは不安もありましたが、仮に失敗しても、失うものより得るものの方が大きいと思えたので、迷いはありませんでしたね。


▲2022年11月29日に開催されたピッチイベント「eiicon meet up!!vol.5」にオンライン登壇した関氏。

配送コストを抑えられる秘密は「近距離マッチング」

――起業後にどのようにサービスを組み立てていったのか聞かせてください。

関氏 : テストマーケティングをする前に起業したので、まずは本当に備蓄食にニーズがあるのか探るために大学で備蓄食を600食配りました。その結果、わずか13分で備蓄食がはけてしまって。予想以上に人が集まったんです。身近にこんなにもニーズがあることを知り、確信を持って本格的にサービスを作り始めました。

――備蓄食を提供してくれる企業はどのように開拓していったのでしょうか?

関氏 : ピッチなどに出て、広く私たちの存在を広げていきました。最初は一社一社アプローチしていたのですが、備蓄食を持っているかは各企業のホームページを見ても分かりませんし、備蓄食を廃棄するのは数年に1度なので、そのタイミングでなければ意味がありません。

個社ごとにアプローチするより、広く私たちの存在を知ってもらい、その繋がりで紹介してもらおうと思ったのです。私たちが学生だからなのか、応援してくれる人が大勢いたことにも助けられましたね。

――企業自ら団体などに寄付しているケースもありますが、StockBaseを活用するメリットがあれば教えてください。

関氏 : 近場の団体とマッチングできることです。おっしゃる通り、私たちがサービスを作る前から備蓄食を寄付しているケースはあったのですが、届ける先が遠いと配送料がかさんでしまいます。結局、廃棄するのと同じ、もしくはそれ以上のコストがかかっていては、企業のメリットはありません。

そこで私たちがこだわっているのが近距離マッチングです。東京・神奈川に近接する団体とマッチングすることで、配送費を75%カットできました。企業は廃棄するよりもコストを抑えられるため、多くの企業がStockBaseというプラットフォームを使って寄付先を探してくれるのです。


▲StockBaseのビジネスモデル。団体登録数は200を超えているという。(画像出典:StockBasホームページ) 

配送の効率化が喫緊の課題

――今後はどのように事業を展開していくのか聞かせてください。

関氏 : サービスの利用者数を増やしていくのと同時に、配送の効率化も図っていきたいと思っています。基本的に備蓄食は企業が自分たちで配送してくれるのですが、中には私たちが配送を依頼されるケースもあって。

現在は配送業者に依頼しているのですが、それは単に依頼しているだけです。配送会社さんとより深い関係を築き、効率的に配送できる仕組みを作っていきたいですね。特に今は東京・神奈川を中心に取り組みを広げているので、関東圏での配送に強みを持っている会社さんと組んでいければと思っています。

――現在取り扱っているのは備蓄食だけなのでしょうか。

関氏 : 備蓄食に絞っているわけではないのですが、備蓄食はこれまでマッチング率100%なので、自信を持って提案できます。他にも需要のあるカテゴリーもあると思うのですが、それはこれから模索していかなければなりません。

もともとはカレンダーから気づきを得たビジネスなので、備蓄食に限らず、需要があっても捨てられているものを何でもマッチングできるプラットフォームにしていきたいと思っています。「欲しい人はいないだろうな」と思うような企業ノベルティも、意外に需要があるので、廃棄する前にまずは検討してもらえるようなプラットフォームを目指しています。

(取材:眞田幸剛、文:鈴木光平)

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