
医療現場のDXを進める「ポケさぽ」事業を展開するOPEReがプレシリーズAラウンドで4億円を調達
医療現場のDXを進める「ポケさぽ」事業を展開する株式会社OPERe(オペリ)は2025年6月、プレシリーズAラウンドとして総額4億円の資金調達を実施したと発表した。引受先はジャフコ グループ株式会社、DNX Ventures、Vertex Ventures Japanの3社で、医療機関向けコミュニケーションプラットフォーム「ポケさぽ」の更なる開発・拡大に資金を充てる。
「患者と医療者のコミュニケーションハブ」に
「ポケさぽ」は病院内の説明業務だけでなく、薬剤や医療機器の情報提供にも活用される。現状、多くの製薬・医療機器企業の説明資材は現場での運用に最適化されていないのが課題だ。OPEReはこうした分野にも踏み込み、製薬・医療機器情報のDX化を支援することで、医療従事者の説明業務の効率化と患者理解度の向上を両立させる。
代表取締役CEO 澤田氏「医療者の価値を最大化する」
代表取締役CEOの澤田優香氏は、今回の資金調達に関して「『患者想いの医療者からの情報提供が最も重要である』という信念に共感していただけた」とコメント。限られたリソースで展開してきたこれまでのフェーズから、生成AI技術なども積極活用しながら、開発体制を拡充し、より実践的なサービスに昇華させる意向を示した。
投資家からの期待
今回の資金調達をリードしたジャフコ グループの田路康祐氏は、「OPEReの取り組みは、医療の現場課題に真正面から向き合うもの。『ポケさぽ』が医療のインフラとして成長することを期待している」とエールを送った。
DNX Venturesの白石由己氏、田中佑馬氏も、「ICU看護師と病院経営コンサルタントの経験を併せ持つ澤田氏だからこそ、多忙を極める医療者に寄り添える」と述べている。またVertex Ventures Japanの黒川尚徳氏は、「Vertexのグローバルネットワークも活用し、海外展開も支援していきたい」と語った。
医療従事者が本来の価値を発揮できる環境を作る——OPEReの挑戦は、医療現場に新たな風を吹き込みそうだ。
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(TOMORUBA編集部)