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コロナ禍で成長足止めの語学ビジネスと、好調のeラーニング。【AI×語学ビジネス】の共創に吹く追い風

コロナ禍で成長足止めの語学ビジネスと、好調のeラーニング。【AI×語学ビジネス】の共創に吹く追い風

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多くのビジネスパーソンが注目するAIビジネスですが、AIには多用に細分化された用途があります。ですから「どの領域のAI活用がアツいか?」に注目するのが正しいビジネス洞察眼と言えるでしょう。TOMORUBAの連載「Break Down AI」では、期待される【AI×○○】の実態を深堀りし、どのような共創が行われているかに迫ります。

今回は、多くのビジネスパーソンが課題を感じている言語学習の分野にフォーカスします。ビジネスレベルで活用できる言語が増えればその分、仕事の幅も広がるのは言わずもがな。また、子育て世代にとっても子供の英語学習などの方針は悩ましいものです。

AIは学習モデルと学習するためのデータがものを言う世界です。言語は誰もが活用していますから、膨大な会話や文書をどのようにデータ化して、どのようにアウトプットするかがキモになります。共創現場の最前線では、言語学習領域でどんなAI活用が行われているのでしょうか。


語学ビジネスはコロナ禍で成長足止め。一方、eラーニング市場はコロナ禍で成長加速

AI×語学ビジネスの事例を紹介する前に、市場の動向を見ていきましょう。語学ビジネスの市場規模は、2018年度までは成長トレンドでした。矢野経済研究所が調査した2018年度の市場動向レポートでは事業者売上高ベースで前年度比102.3%の8,866億円でした。しかし、同様の2019年度のレポートは前年度比1.2%減の8,762億円となっており、成長トレンドが止まってしまっていることがわかります。

原因はコロナ禍による外国語教室の休校、また周辺ビジネスである通訳・翻訳ビジネス市場、留学斡旋市場、語学試験市場までもが影響を受けています。

一方で、語学ビジネスの新たな潮流として、自宅で学習できるeラーニングがあります。

eラーニング市場規模推移・予測

出典:矢野経済研究所  

eラーニング市場は前述の語学ビジネス市場とは打って変わって、コロナ禍で成長速度がグッと上がっているのが図からもわかります。

これらのことから、今後の語学ビジネスではリアルの学びの場がオンラインに移行する動きが加速し、eラーニングの成長もこの動きの追い風になることが予想されます。言語学習にもコロナ禍の波及でDXの波が訪れているようです。

AI×語学ビジネスの共創事例

ここからはAIを活用した語学ビジネス領域の共創事例を紹介していきます。ここでは日本で人気のある英語学習をターゲットにしたものを取り上げます。

【イーオン×LG】AI対話型英会話学習アプリ「AI スピーク チューター」を一般向けに販売

英会話教室を運営するイーオンは、韓国LGグループのLG CNSが開発した音声ベースのAIテクノロジーと、文の類似性アルゴリズムを基に韓国国内向けに開発した「AI Tutor」を、日本市場向けに「AI スピーク チューター」として、2021年5月から一般顧客向けに販売を開始しています。

AI スピークチューターは同年4月よりイーオン生徒向け先行販売しており、申込者数は550名を超え、イーオン生徒向け副教材として販売件数1位を獲得した実績があります。

「AIスピークチューター」は、ユーザーの回答を認識し、内容を分析して脈絡による回答の正確さ、流暢さを評価するもの。模範解答と異なる回答を不正解として処理する既存の英会話アプリとは異なり、「AIスピークチューター」は、ユーザーのさまざまな回答を分析し模範解答との類似度を測定します。ユーザーが回答を躊躇する、あるいは間違った答えをすると、ユーザーの弱点を見つけてヒントを提示して問い直すなど、会話がつながるように誘導してくれるので実際に人と話をしている感覚を得ることができるとのこと。

参考ページ:イーオン、AI対話型英会話学習アプリ「AI スピーク チューター」、好評につき一般向け販売を5月17日より開始

【スピークバディ×31VENTURES】3億円の資金調達を実施し、AI英会話プログラムを強化

AI英会話アプリ「スピークバディ」の開発・運営及び、オンライン英語コーチング「スパルタバディ」の運営を行うスピークバディは2020年8月、グローバル・ブレインおよび31VENTURES Global Innovation Fundを引受先としたシリーズBラウンドの第三者割当増資により、総額3億円の資金調達を実施しています。

今回の資金調達を通じて、AI英会話アプリ「スピークバディ」では機能やコンテンツの拡充、新規ユーザ獲得を、オンライン英語コーチング「スパルタバディ」ではコーチ増員やカリキュラムの改善を図るとのこと。

参考記事:最新のAI技術を活かした言語学習サービスを開発・提供するスピークバディ、総額3億円の資金調達を実施

【絵本ナビ】欧米大手出版の絵本を活用した、音声AIで発音練習できる英語学習アプリ「絵本ナビえいご」リリース

絵本の情報・通販サイト「絵本ナビ」を運営するナビは2020年5月より、欧米大手出版社刊行の英語の絵本を楽しみながら、ゲーム感覚で音声AIで発音練習できる英語学習アプリ「絵本ナビえいご」をリリースしました。

新学習指導要領に基づいた2020年からの小学校英語教育の必修化・4技能化実施に対応し、子どもが自宅でアプリを使って「聞く」「話す」の練習ができるサービスを受けることができます。

最大の特徴は欧米大手出版社刊行の英語絵本約1,000冊が26レベルに分けて掲載されていることです。英語の「読解力」と「文章の難易度」を表す指標である「レクサイル指数」に対応してAからZの26レベルが設けられ、絵本で楽しく学ぶうちに確実に上達していくように設計されています。また、ネイティブのお手本音声・音声AIによる発音採点・復習テスト機能や、ゲーミフィケーションによる学習支援で飽きずに学習を継続する仕組みがあります。今後は日本の出版社から刊行される絵本の英訳版にも対応していくとのことです。

参考ページ:英語の絵本を楽しみながら音声AIで発音練習できる英語学習アプリ『絵本ナビえいご』リリース

【Z会×EduLab】AI活用の自動採点に関する共同研究を実施

教育サービス事業およびAI事業を展開するEduLabと、増進会ホールディングス(Z会グループ)は資本業務提携を締結し、取り組みの第一弾として、AIを活用した英語スピーキング能力の自動採点に関する共同研究を開始することを発表しています。

次期学習指導要領や2020年度の大学入試改革を契機に、英語については4技能(「話す」「書く」「読む」「聞く」)の教育および能力測定が重要視される一方で、特に「話す」(スピーキング)能力の測定・評価についてはコストがかかり、また評価者により結果にバラつきが生まれやすい点が懸念されています。

こうした背景を受け両者は、Z会グループが実施する英語4技能テスト「英語CAN-DOテスト」での数万規模の解答音声データ、観点別の評価データを活用し、EduLabが持つテスト技術およびAIを活用した自動採点技術を用いることにより、スピーキング自動採点の研究開発に着手しています。

参考記事:Z会×EduLab|AI活用の自動採点に関する共同研究を開始

【編集後記】ビジネスが軌道に乗れば、言語を変えて横展開も

紹介したように、AI×言語ビジネスは多岐にわたって活用されています。もし、いずれかの言語で成功モデルができれば、言語を変えてローカライズするだけで他の国や地域で横展開が可能であることが言語ビジネスの特徴です。

本文中では英語の事例を紹介しましたが、英語以外にも中国語やスペイン語など、巨大な市場が眠っているので、この分野の可能性は大きいです。逆に考えると、海外で成功したモデルが日本に流れ込んでくることは国内企業にとっては脅威であるとも言えますが。

TOMORUBA編集部

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Break Down AI

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