
株式会社Marsdy、シリーズAで累計6.8億円を調達 自動+手動のDXソリューション「AutoDate」で企業の生産性向上を加速
自動+手動のハイブリッドDXソリューション「AutoDate(オートデート)」を提供する株式会社Marsdyは、シリーズAラウンドにおいて累計6.8億円の資金調達を実施したと発表した。主な引受先は、フェムトパートナーズ株式会社、三菱UFJキャピタル株式会社、ユナイテッド株式会社の3社。今回の調達資金を活用し、AI技術を取り入れたプロダクト開発のさらなる強化と組織基盤の拡充、マーケティング投資を加速させ、個社最適化されたDXの提供を一層進めていく方針だ。
「AutoDate」がもたらす新たなDXの形
企業の労働生産人口が減少し続ける中、業務のデジタル化(DX)は避けて通れない経営課題となっている。しかし、多くの企業で「ツールを導入しただけでは業務改善が進まない」という現実も顕在化してきた。
「AutoDate」は、AIを活用した自動化と人の手による補正・確認を組み合わせることで、従来の自動化ツールだけではカバーしきれなかった複雑な数値管理や帳票のデータ化を高精度で実現。2023年秋のプレAラウンド以降、顧客数が急増し、ARR(年間経常収益)も2倍以上に成長するなど、急速に導入が広がっている。
Marsdyの代表取締役CEOの武藤氏は「生成AIの進化をダイレクトに取り込み、かつ専門家チームが伴走することで他にはない価値を提供できる」と語る。特に、「誰にでもできる仕事を0にする」というビジョンのもと、企業が本来注力すべき創造的な業務にリソースを振り向けられる環境を整えている点が強みだ。
投資家からの期待と新体制でさらなる飛躍へ
今回のシリーズAでは、既存投資家からも高い評価が寄せられた。フェムトパートナーズの山田慎吾氏は「これまで大企業中心だったDXの恩恵をSMB市場にも広げられるポテンシャルを感じている」とコメント。三菱UFJキャピタルの田口順一氏も「AI活用が進んでも残る手作業を解決できる点に将来性を見た」と語る。ユナイテッドの八重樫郁哉氏も「現場主導のDXを無理なく進められる点が日本企業のDX推進に不可欠」と評価した。
また、今回の資金調達とあわせて、さらなる事業拡大を見据えた経営体制の強化として、鈴木規仁氏が新たにCOO(最高執行責任者)に就任。組織オペレーションの強化と戦略実行を担い、変革期の同社を支える。
武藤氏は「AIと人のハイブリッドで、これまで『無理だ』と思われていた業務領域にも挑戦できる。今回の調達を起点に、全ての働く人が創造的なコア業務に集中できる社会の実現を目指す」と意気込みを語った。
Marsdyは今後も「AutoDate」の進化とともに、労働力不足や現場のDX停滞といった社会課題を乗り越え、日本全体の生産性向上に貢献していく構えだ。
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(TOMORUBA編集部)