「社会課題をビジネスで解決する!」がバズったワケ(1/3)
みなさん、こんにちは!リディラバの安部と申します。
初めましての方もいらっしゃるかと思いますが、私たちリディラバは、「社会の無関心を打破する」というミッションを掲げて、社会課題の現場への「旅」を提供しています。
いま、特に注力しているのが、経産省との連携から始まった、リーダー人材育成プログラムの『Field Academy(フィールドアカデミー)』という事業です。これから、PROBCONでのブログ更新を通じてフィールドアカデミーとは何か?を全3回にわたって発信していきたいと思っています。
とはいうものの、まずは皆さんに、なんで今「社会課題」って大事なの?注目されてるの?ということを、もっと知ってもらいたいと思っています。その上で、なぜ僕らがフィールドアカデミーをやっているのか知ってもらい、「この指とまれ!」で、僕らの事業に集まってきてもらいたい、という気持ちでブログを書き始めました。
昨今、ビジネスセクターの企業が「社会課題」に関心を持つようになってきています。リディラバは10年近く社会課題の解決について「エンジンとして一定の経済性が必要である」というスタンスで取り組んできました。
というのも僕らは、“社会問題”と“社会課題”とを使い分けることによって、「社会課題」というワードをこれだけバズらせてきた、という経緯があります。
どういうことかというと、「社会問題」と言われても全体的な構造に問題があるように聞こえてしまい、「ウチ(企業)がやることじゃないな」と思われてしまうのではないかと。一方で、「社会課題」と言い換えることでタスクベースに落としやすくなるイメージがつくのではないかと思ったんです。この仮説をもとに、社会課題を事業で解決しましょう!と言い続けてきたところ、「社会課題」という言葉が世の中に浸透してきました。
今では新卒採用の説明会などで「社会課題をビジネスで解決する」なんてメッセージを発信している企業も増えましたが、リディラバがその文脈を作ってきた一定の自負があります。
大前提として、課題はビジネスの種だと思うんです。しかしながら受益者負担じゃない課題も世の中に存在していて、例えばホームレスの方にご飯を提供しても、ホームレスからお金はもらえません。けれども、ホームレス自立支援という文脈ならば、そこには税金が使われているし、ビジネスとなり得る可能性がありますよね。
もちろん、ステークホルダーが多いとか、今までの受益者負担のビジネスモデルではくくれない難しさもありますが、ちゃんとやれば一定の経済合理性が生まれるものもけっこうあります。様々なビジネスアイデアが出てきていますし、テクノロジーの進化も凄まじいので、一昔前では経済合理性の範囲外だと思われていたものが範囲内になってきている。
社会課題の解決は国内マーケットとして見る価値があると僕たちは思っています。日本のGDPが550兆円くらいあって、政府関連予算だけ見ても150兆円ありますから、税金マーケットは大きいです。つまり、そこには課題解決のニーズが存在しています。「政府に営業しろ」と言っているわけじゃなくて、本来的にマーケットがある場所だよね、という話です。
要するに言いたいことは、社会課題の解決はビジネスの種になるということです。では、社会課題の解決をビジネスの現場に落とし込むにはどうすればいいのでしょうか。次回は事業化するために超えなければならないハードルと、企業が陥りがちな罠について書きます。
安部敏樹株式会社Ridilover(リディラバ)
2007年東京大学入学。大学在学中の2009年に社会問題をツアーにして発信・共有するプラットフォームRidilover(リディラバ)を設立。総務省起業家甲子園日本一、KDDI∞ラボ第5期最優秀賞など受賞多数。第2回若者旅行を応援する取組表彰において観光庁長官賞(最優秀賞)を受賞。2007年東京大学入学。大学在学中の2009年に社会問題をツアーにして発信・共有するプラットフォームRidilover(リディラバ)を設立。総務省起業家甲子園日本一、KDDI∞ラボ第5期最優秀賞など受賞多数。第2回若者旅行を応援する取組表彰において観光庁長官賞(最優秀賞)を受賞。
株式会社Ridilover(リディラバ)
代表