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新聞×教育、スポーツ×農業 等――神戸で生まれた多様な共創アイデアはいかにして実現に向かうか? 3ヶ月の成果を発表!

新聞×教育、スポーツ×農業 等――神戸で生まれた多様な共創アイデアはいかにして実現に向かうか? 3ヶ月の成果を発表!

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神戸市は昨年度、初めてとなるオープンイノベーションプログラム「Flag」を開催した。「Flag」は神戸市内の企業が、それぞれの想いやビジョンを旗(Flag)として掲げ、共創パートナーを全国から募り、ビジネスアイデアの実現を目指すプログラム。昨年11月に、オンラインマッチングイベントで共創パートナーを決定し、アイデアの実現に向けて出航した。それから約3カ月。市内企業8社(神戸新聞社/アシックス/エム・シーシー食品/神戸電鉄/神戸製鋼所/ネスレ日本/フジッコ/小泉製麻)とその共創パートナーが現段階での成果を披露するデモデイが、3月17日、ANCHOR KOBE(アンカー神戸)で催された。

デモデイ当日は、8つの共創チームによる熱いプレゼンが繰り広げられたほか、プログラム参加者によるトークセッションも催され、大いに盛りあがった。本記事では今、神戸を舞台に実装が進む共創プロジェクトの中身、それにトークセッションの様子をダイジェストでお届けする。

【オープニング】 「全国から218件もの応募、大変な熱量を感じている」

最初に、神戸市 経済観光局 副局長 瀬合達也 氏が登壇。瀬合氏は「全国218社もの企業から応募があった。大変な熱量を感じている。今日はそのうち8社と神戸の企業との掛けあわせによるプロジェクトの成果を発表する場。とても楽しみにしている」と会場に語りかけた。

続いて、eiicon company代表/founder 中村亜由子 氏が壇上にあがり、「オープンイノベーション実践のススメ」というタイトルでスピーチ。日本がイノベーション後進国から脱却するにあたり、オープンイノベーションという手法を用いることの有用性について説明した。

【共創ピッチ】 神戸新聞社 × omochi が最優秀賞を獲得、マネタイズにも成功!

共創ピッチは、本プログラムに参加した8つの共創チームが、現時点での成果を発表する場だ。ホスト企業と提案企業がチームとなって、実証実験の内容や成果を披露。それに対して、3名の審査員がコメントをする形で進められた。なお、「審査員 最優秀賞(1チーム)」「審査員 優秀賞(2チーム)」と、参加者の投票によって決まる「オーディエンス賞(1チーム)」の計4つの賞が準備された。

<審査員>

■SUNDRED株式会社 EVP兼CVO/CMO カーマインワークス合同会社 代表 深田昌則 氏

■神戸市 経済観光局 経済政策課 都市型創造産業振興担当課長 藤岡正義 氏

■eiicon company代表/founder 中村亜由子 氏

本レポートでは、最上位の賞である「審査員 最優秀賞」を獲得したチームの発表から順に、盛りあがりを見せた8つの共創ピッチの中身を紹介する。

■【審査員 最優秀賞】神戸新聞社(新聞社) × omochi(教育コンテンツ)

『新聞を活用した学習プログラムを開発し、社会課題を発掘・解決する力を育成』

栄えある「審査員 最優秀賞」に輝いたのは、兵庫県に根ざした地方紙「神戸新聞」を発行する神戸新聞社と、「食」を切り口とした探究学習の設計を行うomochiの共創チームだ。同チームは、2022年度 学習指導要領改訂にともなう探究学習の必修化で、カリキュラムの設計に悩む教員が多いことに着目。新聞の強みを活かし、高校向け探究型教育コンテンツの企画・販売を目指す。

第一弾として、甲南高校(私立の男子高校)で実証実験として50分×3回分の授業を実施。実際に高校1年生160名に教育コンテンツを提供。「問いを立てる力」を身につけることを目標として、授業で扱ったテーマは、灘五郷の「奇跡の水」だ。新聞記事を通じて「奇跡の水」の魅力を知ってもらったうえで、「奇跡の水」の魅力の発信方法を考えてもらった。

参加した高校生からは、「奇跡の水を使った美容品を女子中学生向けにPRしたらどうか」といったアイデアが出たそうだ。また、授業後のアンケートでは約82%の生徒が「とても楽しかった」「楽しかった」と回答するなど、好感触が得られたという。

今後の展開としては、地元産業のフィールドワークも検討している。また、経営者と生徒との対話の場、生徒の案を神戸新聞の媒体等を通して発信する機会や、講評の場なども設け、教育コンテンツとしての完成度を高めていきたいと話す。将来的には、旅行会社とともに修学旅行(教育旅行)のコンテンツ制作も行い、販路を全国へと広げると同時に、県外からの集客にもつなげたい考えだ。

審査員・深田氏は「新聞が教育業へと変わっていく可能性を強く感じた」とコメント。プロトタイプを見直しながら、本事業を進化させてほしいと激励した。

■【審査員 優秀賞】アシックス(スポーツ用品メーカー) × みみずや(農地活用)

『遊休農地を活用した「アグリスポーツワーケーション」で、心と身体の健康づくり』

「審査員 優秀賞」を獲得したのは、スポーツ用品メーカーのアシックスと農地や廃校を活用した事業に取り組むみみずやの共創チームだ。両者は農業×スポーツの力で、働き方改革(パフォーマンスの向上)と地方創生(労働力不足の改善)の2種類の課題解決に挑む。

具体的には、農作業をトレーニングプログラムとして再構築。適切な負荷による“良質なストレス”と、自然と触れ合うことによる“良質なリラックス”により脳を活性化させ、最高のパフォーマンスを実現する。同時に、農作業をトレーニングプログラムとして提供することにより、農業分野の労働力不足を改善する。これが両者の目指す「アグリスポーツワーケーション」だ。

農作業のスポーツコンテンツ化にあたり、りんごの木の剪定、枝の拾い集めについて調査した。その結果、各工程に応じて色々な体の部位を鍛えられることが分かった。また、工程別に作業負荷が異なるため、体力レベルに応じた適切な運動負荷を選ぶこともできる。農作物の種類によって繁忙期が異なるので、年間を通してプログラムを提供することも可能だ。心身の状態を数値化するために「アシックスヘルスケアチェック」という測定・評価プログラムも活用する。

実際、被験者4名に対してりんごの木の剪定・枝拾い・薪木づくりを行ってもらい、心身の状態の変化を確認する実証実験を行ったところ、創造力・集中力の向上を確認できたそうだ。また、農園からは「作業のサポートはもちろんだが、農業を通じて交流機会をつくり、当農園や地域のことを少しでも知ってもらえたら嬉しい」といった声が寄せられた。まずは、本ワーケーションプログラムを健康経営に注力する企業向けに販売。将来的には個人向けにも展開していきたいという。

審査員・中村氏は「プレゼンを聞いていて、マッチングの段階を越え、ゼロイチで事業をつくるフェーズにおられると感じた。オープンイノベーションは、効率的にインパクトの大きなものを呼び出せる仕組み。オープンイノベーションのよさを存分に活用し、事業化を目指してほしい」とエールをおくった。

■【審査員 優秀賞】エム・シーシー食品(調理食品メーカー) × liveR(アップサイクル)

『コーヒーかすを肥料に変える。こだわりの食品を届ける新たなアップサイクルの仕組み』

2つ目の「審査員 優秀賞」を獲得したのは、エム・シーシー食品とliveR(リバー)による共創チームだ。エム・シーシー食品は今年で100周年を迎える企業で、カレーやパスタソース、ハンバーグなど多彩な調理食品を提供している。兵庫県内に協力バジル農園を持ち、ジェノベーゼソースを製造している点も特徴だ。他方、liveRは「安全安心な農産物を子供たちへ」をビジョンとし、コーヒーかすの肥料化を通じて持続可能な社会を目指している。

今回の共創では、コーヒーかすのアップサイクルと共感を生むコミュニティの形成に挑戦する。具体的なスキームはこうだ。まず、一般のお客さまからカフェ(エム・シーシー食品の法人顧客)にコーヒーかすを持参してもらう。集められたコーヒーかすを回収し、liveRのノウハウで肥料化。完成した肥料をエム・シーシー食品の協力バジル農園で使い、ジェノベーゼソースを製造。それをメニュー化し、お客さまに提供するという流れだ。

プログラム期間中、「バジル農園で肥料として使えるか」「カフェにニーズはあるか」をヒアリング調査で確認した。前者については栽培農家から好感触を得ることができ、5月よりテスト栽培を行うことになったという。また後者についても、カフェから「ぜひともやりたい」と非常に前向きな声をもらえたそうだ。最大のネックは、水気を含むコーヒーかすの回収方法だが、これに関しては liveRが大学との共同研究により、乾燥機を使わずに乾燥させる方法を探っているところだという。

今後のマイルストーンとしては、2023年をテスト期間と設定し、バジルの生育テスト、回収・肥料化のテスト、バジルメニューの提供を進める。2024年には本活動をより具体化し、2025年以降には事業拡大へとつなげていく方針だ。最後に同チームは、「『食都』神戸から、食を通したサステナブルな取り組みを一緒に手がけていきましょう」と会場に呼びかけ、ピッチを締めくくった。

審査員・深田氏は、コミュニティカフェが、単にコミュニケーションの活性化や社会とのエンゲージメント向上だけではなく、循環型社会を実現するための場として機能する可能性を感じたとコメントした。

■【オーディエンス賞】神戸電鉄(鉄道) × パイロット(シェアカー)

『鉄道×シェアカーの新ワーケーションで沿線ならではの感動体験を創出』

参加者投票による「オーディエンス賞」を獲得したのは、神戸電鉄とパイロットの共創チームだ。神戸電鉄は神戸市兵庫区を起点に北西・北東の2方向へと路線を広げる鉄道会社。一方、パイロットはシェアカーサービスを展開している企業だ。両者は今回、「『山の神戸』 の地域資源を生かして、ビジネスパーソンの “心” を元気にする」をビジョンに掲げ共創を開始した。

具体的には、「エニーカー」という車内で仕事のできる車両を使ったワーケーションサービスをスタート。ビジネスパーソンやフリーランスをターゲットに、移動できる車両を有料で提供する。神戸電鉄沿線にある有馬温泉の駐車場で車両を貸し出し、昔ながらの古民家などが残る自然豊かな“山側の神戸”へと車で移動してもらう。そして、いつもとは異なる場所で働き、リフレッシュをしてもらうという。

実証実験は、無償と有償(12時間2000円)の2回にわけて実施。普段から利用しているANCHOR KOBEの会員企業や、三宮・元町・神戸にある様々な業種・業態の企業への飛び込み営業も行いPRを行ったところ、無償版では8組12名、有償版では11組14名がサービスを使ってくれた。山の神戸の絶景を堪能しながら働いた人、美しい雪景色のなかで仕事をした人、地元のベーグルや季節の釜飯を楽しんだ人など、各々が新しい体験を満喫したという。地元兵庫県の木工家具メーカーと車内DIY計画も進んでいるそうだ。

今後はさらにパートナー拡充や地域連携の強化を進めるほか、コミュニティ形成、体験コンテンツの開発、法人向け社用車への展開なども検討していく方針。両者は「色んな方と一緒になって、エニーカー事業を通して沿線地域を盛りあげつつ、新しい働き方を提案していきたい」と語り、発表を終えた。

審査員・中村氏は「電鉄×シェアカーはMaaSとして非常に可能性のある座組だが、大きく羽ばたいている事例がまだ出ていない」とし、2社と木工家具メーカーとで事業を伸ばしてほしいと伝えた。

■神戸製鋼所(スポーツチーム:ラグビー) × エンゲート(ギフティング)

『新たな応援体験の仕組みで、チーム・ファン・地元企業の架け橋となる地域経済圏を形成』

JAPAN RUGBY LEAGUE ONE所属の「コベルコ神戸スティーラーズ」を擁する神戸製鋼所は、国内最大級のスポーツ特化型ギフティングサービスを展開するエンゲートとともに、チーム・ファン・地元企業をつなぐ新たな経済圏(スポンサーシップモデル)の形成に挑む。

第一弾の取り組みとして、同チームのサポート企業の1社(飲食店)でパブリックビューイングを予定。来店者のみが参加できるシークレットイベントをオンライン上で催し、ユーザーにギフティングを行ってもらう。ギフティング上位者には、選手のサイン入りグッズなどをプレゼントする企画を実施するそうだ。

■ネスレ日本(食品メーカー) × FARM8(発酵食品)

『日本が誇る酒粕の力で、世界へ挑戦』

「Flag」において、「日本の食文化を世界へ発信する」をテーマに掲げるネスレ日本は、米などの地域資源を用いた商品開発を行う新潟発のFARM8とともに、酒粕にフォーカスした商品開発に着手。酒粕は日本酒製造時に必ず出るもので、日本全国で年間約4万トン排出されているという。栄養価は高いものの廃棄されるケースも多いのが現状だ。

そこで、昨今の「腸活」ブームに着目し、酒粕と乳酸菌を組み合わせた新しい商品開発に挑む。これまでに、酒粕と豆乳を組み合わせた植物性ヨーグルト、酒かすジェラートなど酒粕とスイーツの組み合わせなどを試作してきた。これらの試作を元に新しい発酵素材を今のライフスタイルに合わせた商品として開発し市場に展開していく。初期ターゲットは健康意識の高い層に設定。マーケティング、ウェルネスに対するノウハウ、リサーチ等ネスレ日本のアセットを活用し、海外市場への進出も視野に入れる。

■フジッコ(食品メーカー) × エスケア(アプリケーション)

『高たんぱく質・低糖質な主食「ダイズライス」を使った新たな食生活を、アプリを通じて提案』

「おまめさん」などで知られるフジッコは、説明書ナビゲーションシステム「ツギナビ」などを開発するエスケアとともに、注力商品である「ダイズライス」の販売促進に取り組む。「ダイズライス」はお茶碗1杯で約26gのたんぱく質が取得できるうえに、お米と比べて糖質が少ないことが強み。この商品を用いて、たんぱく質市場を狙うという。

エスケアとは、ターゲット顧客の見直し・インサイトの獲得から訴求ポイント・食体験デザインまでを実施。その一環で、エスケアの「ツギナビ」を使って「ダイズライス」の調理方法解説動画を作成した。声でナビゲートできる操作性が特長だ。今後、他企業の協力を得ながら、たんぱく質市場のシェア獲得を目指す。

■小泉製麻(繊維資材メーカー) × luv waves of materials(リユース)

『環境負荷軽減の資材活用を仕組み化し、「地球にやさしい農業」を実現』

業務用液体容器などを展開する小泉製麻と、美容業界で容器リユース事業を確立した実績を持つluv waves of materialsは、農業分野で数多く用いられているプラスチック容器のリユース事業に乗り出す。

ターゲットは農業法人。1つの容器で10回以上再利用できる仕組みを構築し、仕入れコスト減、プラスチック利用量減につなげる。将来的には、luv waves of materialsの持つ知見を活かし、Jクレジットを創出。農業法人に還元することで、コストも手間もかけないリユースシステムを創出していきたい考えだ。

【セッション】 「共創」への挑戦で見えた既存の枠を超える、さらなる可能性

ピッチ終了後は、『「共創」への挑戦で見えた既存の枠を超える、さらなる可能性』というテーマでセッションが行われた。登壇したのは、本プログラムにホスト企業として参加した次の3名。2022年度のプログラムを走り終え、デモデイを迎えた今の率直な想い、共創を通じて得られた手応え、直面した壁などを共有した。

<登壇者>

■エム・シーシー食品株式会社 常務取締役 営業本部長 水垣佳彦 氏 <写真左>

■株式会社神戸製鋼所 ラグビーセンター 営業マーケティンググループ長 平田貴博 氏 <写真中央>

■神戸電鉄株式会社 経営企画部課長 西口耕平 氏 <写真右>

プログラムを終えての感想を聞かれた神戸製鋼所 平田氏は、「知らない世界を知れて本当に楽しかった。自分たちの知っている世界は小さかったのだと改めて感じた」と返答。本プログラムが自社にとっても有意義な機会であったと振り返った。

続いて「共創を進めるうえでどのような壁を乗り越えてきたのか」という質問に対し、エム・シーシー食品 水垣氏は、「今回の共創では契約農家さんに新しい肥料を使ってもらうので、やはり『うまく育たなかったらどうしよう』『迷惑をかけたらどうしよう』という意見もあった。そこをうまく説得して、まずはスモールではじめてもらう」そういう難しさがあったと話す。

また、安全・安心が求められる中で、やや保守的になりがちな社内の風向きを変えるコツを尋ねられた水垣氏は、当初は新たな取り組みに対して懐疑的でも、社外から評価されることで社員の背筋が伸びることがあると説明した。

同じく社内の説得の秘訣について聞かれた神戸電鉄 西口氏は、中間管理職という自身の立場から上司への説得方法と部下への説得方法の2つに分けて紹介。

上司に対しては「実績こそ正義、それ以外は存在しない」と断言する。今回のシェアカーを用いた共創では、すでに目に見えた形で売上を獲得しているが、こうした実績をつくることで社内でも興味を示さざるを得なくなると話す。他方、意外に重要な要素であるチームメンバー(部下)に対する説得に関しては「自分自身の必死になって動き回る姿・背中を見せて、この人は凄く熱い想いを持ったビジネスパーソンであると思わせると、勝手に自ら考え、行動してくれるようになる」とし、「実績と背中」の2つが重要だと力を込めた。

最後に、3名よりメッセージが発せられた。神戸製鋼所・平田氏は「企業それぞれが得意としている分野がある。それらが融合することにより、新たな価値・イノベーションが生まれるという意味で、本プログラムは参加する意義がある。面倒に感じるかもしれないが、そこを飛び越えると”笑い”しかない。まずはポジティブに物事を進めるといいのではないか」と会場に呼びかけた。

【クロージング】 神戸を次々とオープンイノベーションが自然発生する場所へ

最後に、主催者である神戸市 経済観光局 経済政策課 担当係長 長井伸晃 氏が登壇した。

長井氏は「経済を引っ張っている企業が神戸にはたくさんあるが、ごちゃまぜにしたらもっと面白くなるのではないかと考え、本プログラムを起案した」と起案の背景を紹介。

そのうえで、「まさに今日この場がごちゃまぜの場。この後、ネットワーキングの時間もあるので、本プログラムで実践したことを共有してほしい。最終的にはプログラムがなくても、神戸から次々とオープンイノベーションが生まれるようになればと思う」と語り、今年度が初開催となるオープンイノベーションプログラム「Flag」を締めくくった。

▲デモデイ終了後に行われたネットワーキングでは、多くの参加者たちが積極的に交流した。

取材後記

食品、スポーツ、新聞、鉄道、資材――神戸市を拠点にビジネスを展開する多様な企業がホストとなり、全国のパートナーとともにビジネスの芽を育んだ「Flag」。デモデイを視聴して特に印象的だったのは、約3カ月という短いインキュベーション期間であったにも関わらず、すでにマネタイズに成功しているチームが複数存在したことだ。このスピード感のある展開からは、神戸企業の持つ底力を強く感じた。本プログラムは次年度も継続が予定されているという。興味のある企業はぜひ、次回への参加を検討してほしい。

(編集:眞田幸剛、取材・文:林和歌子、撮影:齊木恵太)

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