エスビー食品×アグリテックの「CULTIVERA」 ｜ 持続可能なスパイスやハーブの調達を目指す、超省資源型栽培の実証実験を開始

カーボンニュートラル・エシカル領域で共創プロジェクトに挑む！富士通の新事業ブランド「Fujitsu Uvance」が本格稼働。パートナー企業と描く未来像とは？

Withコロナ時代　－eスポーツ×東京メトロ－　次世代エンタテイメントの共創

「think 2030」 vol.6 ｜ 日本初の女性単独GP矢澤氏が語る、女性活用をポーズで終わらせない「経済につながるダイバーシティ」とは？

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withコロナに「リベンジ消費」は訪れるか？消費者の“意向”と実際の“動向”からわかること

実は世界3位の地熱発電資源を保有する日本！優秀なベースロード電源としてのポテンシャルとは

庄司昌弘

エスビー食品株式会社は、持続可能なスパイスやハーブの原料調達を目指し、特許栽培技術「Moisculture（モイスカルチャー）」を持つ株式会社 CULTIVERA（カルティベラ）と共同で、超省資源型栽培の実証実験を自社試験農場にて開始した。 <h2>実証実験を開始する背景</h2>エスビー食品は、「地の恵み スパイス＆ハーブ」をコアコンピタンスとした事業を推進するとともに、持続可能な企業と社会の実現を目指している。エスビー食品が取り扱うスパイスやハーブはすべて植物の一部であり、世界中の様々な国で生産されていることから、その持続的な調達は、地球環境問題や社会課題と密接に関わりを持ち、エスビー食品における重要な課題との認識だ。これからも、スパイスやハーブ、またそれらを用いて作る日本の国民食“カレー”のおいしさを持続的にお客様のもとへ届けたいとの考えから、エスビー食品は従来の方法に限定しない新しい栽培方法の検討に着手しているという。一方でCULTIVERAが開発した特許栽培技術「Moisculture（モイスカルチャー）」は、水分の少ない環境下で、植物が生きるために発生させるという「毛細根」の可能性に着目した栽培方法。特殊なファイバー積層で 形成した空間を気化水分（湿度）で満たし、そこで植物を育てることで、元来植物が持っている効率よく水分や栄養を吸収できる微細な「毛細根」を発生・活性させ、気化水分で育てるため水の消費量が、従来より大幅に削減することができる。さらに、気化水分の量=生育環境を常に調整できるため、①水や 土の資源消費を抑えながら②機能性（栄養価）が高く食味の良い作物を③様々な環境条件下で育てること が可能になる。世界の淡水の69％を農業で利用しているといわれているが、国際連合の報告によると、今後世界の人口 の増加に伴い2030 年には人の生活に欠かせない水は必要量に対して40％不足すると予測されている。そのような世界的な水資源の危機に際し、この環境保全に配慮したこの栽培方法は、高価な設備を必要とせずに、世界の様々な国や地域で普及できるとされている。また、土壌の代わりに空間で育てるため、土をほとんど消費しない栽培が可能で、淡水・土壌の大量消費や汚染、森林破壊など農業が抱える環境問題の解決に繋がる。 <h2>実証実験の内容</h2>最初の実証実験対象は、自社試験農場である忍野試験農場で長年研究を続けている“わさび”だ。栽培時の水分コントロールが可能であるため、栄養が均一にいきわたり成長にムラがない傾向があった。この栽培方法はパクチーやチャービル、ディルなどのハーブにも適しているのではないかと推測しており、今後検証を重ねていく考えだ。また、スパイスやハーブの機能性成分のコントロールについても期待を寄せているという。スパイスやハーブの持続可能な調達について国内で知見を深め、将来的に世界中のサプライヤーと連携していきたいとの考え。＜Moisculture 技術で栽培された植物の「毛細根」＞<img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3652/upload/yL1Gsdu7zpdq5OYY-6H1ww.jpg" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> ＜忍野試験農場でのわさびの実証実験の様子＞ <img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3652/upload/oIhFRmS7gvrqhneMkCQURw.jpg" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> <h2>「Ｓ＆Ｂ忍野試験農場」について</h2>忍野試験農場は、日本有数の湧水・富士山麓山梨県忍野八海で知られる忍野村に1993年に開設した試験用施設。エスビー食品の原点であるスパイスやハー ブの原料の栽培研究を行っている。特に日本の香辛料の代表格であるわさびについて長年研究を続けている。ここで採種したわさびの種は、栽培条件に適うベトナムのダラット高原にある農地に運ばれ、栽培・ 収穫・加工を行い、原料として日本へ戻ってくる。 忍野試験農場では、おいしさを届けるための研究をこれからも続けていくそうだ。※忍野試験農場について（<a href="https://www.sbfoods.co.jp/company/rd/oshino/" target="_blank">HP</a>） <h2>「株式会社 CULTIVERA（カルティベラ）」について</h2>世界が直面している気候変動の危機に食を通して問題解決を試みる、環境適応型の次世代農業技術の開発を行うアグリテック企業。独自特許技術のMoiscultureをプラットフォームに様々な農業技術の研究開発を行う。三重県多気町にて農業法人ポモナファームの運営も行い、技術開発と技術実装の両面から気候変動問題に取り組む。ポモナファームでは、フルーツトマト・ミニトマトの他、マイクロリーフ、ハーブ、とうがらしなどを通年で生産している。POMONA Farm （<a href="https://pomonafarm.jp/" target="_blank">HP</a>） ※関連リンク：<a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000562.000003092.html" target="_blank">プレスリリース</a>&nbsp;（<a href="https://twitter.com/tomoruba" target="_blank">TOMORUBA編集部</a>）&nbsp;

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有友純一郎

富田直

眞田 幸剛

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早瀬　信行

奥野剛史

根崎優樹

富田 直

川島大倫

小林直広

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しろくろ

白樫朋幸

CREATO合同会社　中嶋正志

小倉輝久

鈴木　知美

田上 知美

曽田 将弘

入福愛子

Ayuko Nakamura

眞田幸剛 | eiicon lab 編集長

眞田幸剛 | TOMORUBA編集長

栗山 彩香

AUBAを活用し、事業共創へ至っている企業へインタビュー。オープンイノベーションで重要なポイントなどをヒアリングいたしました。

オープンイノベーション共創事例

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浅倉 洋介

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木下和弥

牛澤李毅 評判高い企業を目指すAIホールディングス代表

後藤繁樹

佐々木現

須原靖明

須原　靖明

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前川 誠次

竹森友也

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初谷幸一

曽根英雄｜曽根英雄法律事務所（大阪の元検事の弁護士）

新規事業やオープンイノベーションのプレイヤーやそれらを実践・検討する企業の経営者はTOMORUBAの主な読者層ですが、こうした人々は常に最新トレンドをキャッチしておかなければなりません。そんなビジネスパーソンが知っておきたいトレンドキーワードをサクッと理解できる連載が「5分で知るビジネストレンド」です。キーワードを「雑学」としてではなく、今日から使える「知識」としてお届けしていきます。 今回ピックアップするのは「リベンジ消費」です。コロナ禍に突入してから2年以上が経過し、徐々にwithコロナ / afterコロナ の兆しが見えてきています。パンデミックのリスクがある程度見通せるようになったら、消費が戻ってくるのかは多くの人が気にしているところでしょう。専門家の分析や、コロナ禍の消費動向のファクトから、今後リベンジ消費がどのように起きてくのかを考察していきます。 <h2>リベンジ消費とはコロナ禍以前を上回る経済活動の急回復</h2>リベンジ消費（報復性消費）とは、非常時において抑制された消費（強制貯蓄）が、正常化と共に一気に取り崩されて消費が爆発的に回復することを意味します。コロナ禍が収束し、withコロナ / afterコロナへ向かいつつある昨今でも、リベンジ消費に対する期待が高まっています。 <h2>専門機関の調査で、今のところリベンジ消費の意向は限定的</h2>国内では、2021〜2022年の年末年始に第6波が始まる前までは感染状況が落ち着いていました。その間にどれだけ消費が回復したかを分析することで、リベンジ消費にどのような傾向があるか予測することができます。年末年始のリベンジ消費について、野村総合研究所と第一生命経済研究所は調査を発表しています。両者は国内のリベンジ消費についてどのように見ているのでしょうか。それぞれの所感を以下に引用します。<div style="padding: 10px; margin-bottom: 10px; border: 1px dotted #333333;">感染者数が一日あたり百人単位まで激減し、落ち着いている12月（本稿の執筆時点）でも、リベンジ消費を行おうとする消費者の割合は1割未満程度であることから、今後もリベンジ消費を前提にした経済活性化への期待は望み薄とみてよいだろう。引用：<a href="https://www.nri.com/jp/knowledge/report/lst/2022/cc/0111_1#" target="_blank" rel="noopener noreferrer">続・コロナ禍収束にともなう「リベンジ消費」は限定的｜ 生活者動向 | レポート | 野村総合研究所(NRI)</a></div><div style="padding: 10px; margin-bottom: 10px; border: 1px dotted #333333;">品目別にみるとコロナ影響の大きい支出における消費回復がみられるものの、コロナ前水準は下回っているものが中心であり、消費回復の動きが明確になった10月下旬においてもまだ正常化の過渡期といった印象だ。引用：<a href="https://www.dlri.co.jp/report/macro/175908.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">リベンジ消費は起きているのか？ ～家計調査の品目別・日別データからみる緊急事態宣言明けの消費動向～ | 星野 卓也 | 第一生命経済研究所</a></div>このように現時点では、消費全体で見るとリベンジ消費への期待は薄いことがわかります。 <h2>コロナ禍完全収束後も、各活動のリベンジ消費意向は低い調査結果</h2>野村総合研究所の「コロナ禍完全収束後における各活動への支出意向」の調査結果では、「コロナ禍以前よりもさらに多くする」と回答されたのが多かった活動は旅行、劇場でのコンサート・演劇の鑑賞、アウトドアレジャーなどでした。ただいずれもその割合は10％程度で、コロナ禍が完全収束したとしてもリベンジ消費が発生する期待は薄いことがわかります。<img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3366/upload/B5AbUV-dk48lFC9UF9U0ug.png" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> 出典：<a href="https://www.nri.com/jp/knowledge/report/lst/2022/cc/0111_1#:~:text=%E3%80%8C%E3%83%AA%E3%83%99%E3%83%B3%E3%82%B8%E6%B6%88%E8%B2%BB%E3%80%8D%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%86%E8%A8%80%E8%91%89%E3%81%8C,%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%A6%E6%8D%89%E3%81%88%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%8C%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%82%8B%E3%80%82" target="_blank" rel="noopener noreferrer">続・コロナ禍収束にともなう「リベンジ消費」は限定的｜ 生活者動向 | レポート | 野村総合研究所(NRI)</a> <h2>感染状況が落ち着いていた2021年末の消費動向から見られる傾向</h2>前章で紹介した野村総合研究所の調査は消費者の“意向”でしたが、感染状況が落ち着いていた2021年末の実際の“消費傾向”はどうだったのでしょうか。第一生命経済研究所は2019年、2020年、2021年それぞれの年末の日毎消費支出額を品目ごとに比較して、リベンジ消費が発生している分野を分析しています。<img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3366/upload/xvC5S1twOSFnIlB8d8gHGw.png" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> 出典：<a href="https://www.dlri.co.jp/report/macro/181812.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">年末消費の動向にみる今後のリベンジ消費の形 ～家計調査・日次・品目別支出の動向（2021年12月）～ | 星野 卓也 | 第一生命経済研究所</a> 上図からは、財消費は2019〜2022年にかけてそれほど大きな傾向の差は見られません。一方、12月最終週にサービス消費がコロナ前の2019年、そして2020年の水準を上回っていることがわかります。もう少しブレイクダウンして見ていきます。財消費を細分化したのが下図です。<img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3366/upload/Lv6MOFI3OXuYl7lFvNumyw.png" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> 出典：<a href="https://www.dlri.co.jp/report/macro/181812.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">年末消費の動向にみる今後のリベンジ消費の形 ～家計調査・日次・品目別支出の動向（2021年12月）～ | 星野 卓也 | 第一生命経済研究所</a> コロナ以前を上回る消費の傾向が見られるのはカップ麺や調味料ですが、これはコロナ禍による内職需要の高まりを反映しているはずなのでリベンジ消費とは見て取れません。その反面、興味深い推移を見せているのは飲酒代で、2021年はコロナ以前よりも低い水準であるものの、2020年より大幅に改善しています。感染の落ち着きを受けて宴会需要が回復しているのが原因だと思われる動きですので、コロナ禍が収束すればこの傾向がさらに大きな波となってリベンジ消費につながる可能性があります。次にサービス消費を見てみます。<img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3366/upload/lQ-Aclhh6HgKVJPT-agXgA.png" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> 出典：<a href="https://www.dlri.co.jp/report/macro/181812.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">年末消費の動向にみる今後のリベンジ消費の形 ～家計調査・日次・品目別支出の動向（2021年12月）～ | 星野 卓也 | 第一生命経済研究所</a> 最も顕著にリベンジ消費の傾向が出ているのは宿泊料です。コロナ以前の2019年に比べて2021年は約1.5倍の消費があることがわかります。旅行を控えていた層が強制貯蓄の取り崩しを国内旅行に集中させたと思われます。 <h2>【編集後記】意向と実際の消費には乖離がありそう</h2>2021年末は第5波と第6波の間で、国内の感染状況が改善されていた時期でした。ただ、ブースター接種や治療薬の承認などの進捗は2022年3月現在と比較すると不透明であったため、消費者がリベンジ消費に向かうための環境が完全に整っていたわけではありません。リベンジ消費に対する“意向”の調査では、リベンジ消費の期待はかなり限定的であるとの結論でしたが、2021年末の実際の消費の“動向”を見れば飲酒や国内旅行といった一部の品目ではリベンジ消費が今後発生しそうな気配があります。<div>（TOMORUBA編集部 久野太一） <hr>■連載一覧第1回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2753" target="_blank" rel="noopener noreferrer">なぜ価格が高騰し話題となったのか？5分でわかる「NFT」</a>第2回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2776" target="_blank" rel="noopener noreferrer">話題の「ノーコード」はなぜ、スタートアップや新規事業担当者にとって有力な手段となるのか？</a>第3回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2784" target="_blank" rel="noopener noreferrer">世界的なトレンドとなっている「ESG投資」が、スタートアップにとってチャンスである理由</a>第4回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2841" target="_blank" rel="noopener noreferrer">課題山積のマイクロプラスチック。成功事例から読みとくスタートアップの勝ち筋は</a>第5回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2862" target="_blank" rel="noopener noreferrer">電力自由化でいまだに新規参入が増えるのはなぜ？スタートアップにとってのチャンスとは</a>第6回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2900" target="_blank" rel="noopener noreferrer" style="color: rgb(12, 123, 190);">「46%削減」修正で話題の脱炭素。46%という目標が生まれた経緯と、潜むビジネスチャンスとは</a>第7回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2917" target="_blank" rel="noopener noreferrer">小売大手がこぞって舵を切る店舗決済の省人化。「無人レジ」の社会実装はいつ来るか？</a>第8回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2965" target="_blank" rel="noopener noreferrer">実は歴史の深い「地域通貨」が、挑戦と反省を経て花ひらこうとしているワケ</a>第9回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2991" target="_blank" rel="noopener noreferrer">音声配信ビジネスが日本でもブレイクする予兆。世界の動向から見える耳の争奪戦</a>第10回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3061" target="_blank" rel="noopener noreferrer">FIREブームはなぜ始まった？「利回り4%」「生活費の25倍の元本」など、出回るノウハウと実現可能性は</a>第11回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3083" target="_blank" rel="noopener noreferrer">若年層は先進層と無関心層が二極化！エシカル消費・サステナブル消費のリアルとは</a>第12回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3094" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「ワーケーション」は全ての在宅勤務社員がターゲットに！5年で5倍に成長する急成長市場の実態</a>第13回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3115" target="_blank" rel="noopener noreferrer">なぜいま「Z世代」が流行語に？Z世代の基礎知識とブレイクしたきっかけを分析</a>第14回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3155" target="_blank" rel="noopener noreferrer">量子コンピュータの用途は？「スパコン超え報道」の読み解き方はなど基礎知識を解説</a>第15回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3195" target="_blank" rel="noopener noreferrer">市場規模1兆ドルも射程の『メタバース』で何が起こる？すでに始まっている仮想空間での経済活動とは</a>第16回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3219" target="_blank" rel="noopener noreferrer">『TikTok売れ』はなぜ起こった？ビジネスパーソンが知っておきたい国内のTikTok事情</a>第17回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3240" target="_blank" rel="noopener noreferrer">パンデミックが追い風に。マルチハビテーションが新しいライフスタイルと地方の課題解決を実現できる理由</a>第18回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3270" target="_blank" rel="noopener noreferrer">Web3（Web3.0）とは何なのか？Web1.0とWeb2.0の振り返り＆話題が爆発したきっかけを解説</a>第19回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3319" target="_blank" rel="noopener noreferrer">フェムテックで先行する欧米と追従する日本。市場が活気づいている背景とは？</a></div>

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上床肇

新田裕亮

岡田貫希｜MBC

株式会社Areve 池田仰

ぽちゃっこ

パリ協定で定められた「世界の気温上昇を産業革命前に比べ1.5度までに抑える」を達成するための指標として、先進国では「2050年までにCO2排出量をゼロにする」ことが目標になっています。これがいわゆるカーボンニュートラルですが、日本でも段階的な目標として2030年までにCO2排出量を46％削減することを目指しています。TOMORUBAの連載「カーボンニュートラル達成への道」では、各業界がどのように脱炭素に向けた取り組みをしているのか追いかけていきます。 今回は「地熱発電」がカーボンニュートラルにどう貢献するかを解説していきます。数ある発電方法の中でも地熱は火力や原子力と比較して存在感が薄いですが、化石燃料を使わないクリーンな電力です。資源に乏しい日本ですが地熱発電に関しては世界最高レベルのポテンシャルを秘めています。地熱発電はどのような仕組みで稼働しているのか、また、普及しないボトルネックはどこにあるのか、今後の展望を読み解きます。 <h2>地熱発電は地中深くのマグマの熱を利用して発電する優秀な「ベースロード電源」</h2>地熱発電とは、地中1,500〜3,000m程度の地下にある、150℃を超える高温高圧の蒸気・熱水を利用して発電する方法です。マグマの熱で温められた、高温高圧の蒸気・熱水が貯まっている「地熱貯留層」まで井戸を掘って、蒸気・熱水を吸い上げてその力でタービンを回して発電します。使い終わった熱水は別の井戸から「地熱貯留層」に戻すことで安定的に地下から蒸気・熱水を取り出すことができるため、持続可能性の高い発電方法とされています。<img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3622/upload/1zWDmG08yWXvY-sROeXfkg.png" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> 出典：<a href="https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/chinetsuhatsuden.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">知っておきたいエネルギーの基礎用語 ～地方創生にも役立つ再エネ「地熱発電」</a> 地熱発電は化石燃料を使わず、CO2排出もほぼゼロです。さらに、風力発電や太陽光発電のように天候に左右されず昼夜を問わず安定的に発電が可能な「ベースロード電源」としても期待されています。 <h2>2030年には再エネの1％が地熱に</h2>持続可能性と安定性に優れている地熱発電ですが、国内の全体の電力における構成比率はかなり小さくなっています。総合資源エネルギー基本政策分科会の資料では、2018年度の電力構成のうち、17％が再エネでしたが、再エネの内訳を見ると地熱は0.2%と非常に少ないのが現状です。2030年の試算を見ると、再エネの構成比率は22〜24％まで増え、再エネの内訳で地熱は1.0〜1.1%となっており成長が期待されていることが見受けられますが、インパクトはそれほど大きくありません。<img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3622/upload/HsYJXNXlyL-2cgW4z4APJQ.png" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> 出典：<a href="https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/carbon_neutral/pdf/001_05_00.pdf" target="_blank" rel="noopener noreferrer">2050年カーボンニュートラルに向けた 地熱をとりまく現状について</a> <h2>地熱発電において日本は世界3位の資源を保有</h2>日本は実は地熱発電において世界トップクラスのポテンシャルを持っています。地熱資源量では米国、インドネシアに次いで3位の位置につけていますが、その一方で実際に導入されている地熱発電設備容量は61万kWにとどまっています。要するに、保有する資源は豊富ですがそれに対して発電量がかなり少ないのです。<img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3622/upload/6JiGb48kcARSuEQcElGuzQ.png" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> 出典：<a href="https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/energykihonkeikaku2021_kaisetu04.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">もっと知りたい！エネルギー基本計画④ 再生可能エネルギー（4）豊富な資源をもとに開発が加速する地熱発電</a> <h2>温泉資源、限定された適地…地熱発電拡大に向けたハードル</h2>日本は地熱発電のポテンシャルが大きいことがわかりました。では、地熱発電設備容量を拡大するうえでハードルになっている課題は何なのでしょうか。 課題は大きくわけて4つあります。1.目に見えない地下資源であり、開発リスク及び開発コストが高い。2.地熱資源は火山地帯に偏在し、適地が限定的。3.温泉資源等への影響懸念から、地元の理解促進が必要不可欠。4.関係法令の規制により、許認可が必要な地点が多い。また、地域によっては過大な対応が求められる場合がある。 <h2>地熱発電に適した掘削地点を効率よく発見するイノベーション</h2>地熱発電の抱える4つの課題のうち、2〜4は制度の見直しや地域・事業者の理解である程度解決することができそうです。ただ、1の開発リスク・コストについてはイノベーションが必要な領域であり、すでに国内でも研究・開発が進められています。京都大学の小池克明教授が率いるプロジェクト<a href="https://www.jst.go.jp/global/axis/field/a_03_koike.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">『地熱生産井掘削地点特定用の蒸気スポット検出技術の高精度化とボーリングによる実証』</a>では、リモートセンシング・地球化学・鉱物学・数値シミュレーション技術を組み合わせて、地熱発電用のボーリングを掘削するのに適した場所を地表から正確に見つけるための手法を開発しています。地熱発電の先進国でもあるインドネシアを相手国として進めているプロジェクトなので、成功すれば国内でも横展開できる可能性があります。開発リスク・コストを最小限におさえることで、国内の地熱資源を効率よく活かすためのイノベーションが待たれます。 <h2>【編集後記】地熱発電は日本でカーボンニュートラルの象徴的な電源となるか</h2>どの国にとっても発電におけるカーボンニュートラルの実現は容易ではありません。カーボンニュートラル達成を重視するならば原子力の比率を拡大するのが現実路線ではありますが、日本では慎重な議論が続いています。本記事で解説してきたように地熱発電はインパクトは大きいものではありませんが、ベースロード電源として利用できる優秀さと、適地が多い日本の地形もあるため、今後盛り上がりを見せるポテンシャルは十分ではないでしょうか。（TOMORUBA編集部 久野太一） <hr>■連載一覧第1回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2955" target="_blank" rel="noopener noreferrer">地球の持続可能性を占うカーボンニュートラル達成への道。各国の目標や関連分野などの基礎知識</a>第2回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2972" target="_blank" rel="noopener noreferrer">カーボンニュートラルに「全力チャレンジ」する自動車業界のマイルストーンとイノベーションの種</a>第3回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3053" target="_blank" rel="noopener noreferrer">もう改善余地がない？カーボンニュートラル達成のために産業部門に課された高いハードルとは</a>第4回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3091" target="_blank" rel="noopener noreferrer">カーボンニュートラル実現のために、家庭や業務はどう変わる？キーワードは省エネ・エネルギー転換・データ駆動型社会</a>第5回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3146" target="_blank" rel="noopener noreferrer" style="color: rgb(12, 123, 190);">圧倒的なCO2排出量かつ電力構成比トップの火力発電。カーボンニュートラルに向けた戦略とは</a>第6回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3202" target="_blank" rel="noopener noreferrer">カーボンニュートラルに向けた原子力をめぐる政策と、日本独自の事情を加味した落とし所とは</a>第7回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3215" target="_blank" rel="noopener noreferrer">カーボンニュートラルに欠かせない再生可能エネルギー。国内で主軸になる二つの発電方法</a>第8回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3233" target="_blank" rel="noopener noreferrer">必ずCO2を排出してしまうコンクリート・セメントを代替する「カーボンネガティブコンクリート」とは？</a>第9回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3246" target="_blank" rel="noopener noreferrer">ポテンシャルの高い洋上風力発電がヨーロッパで主流でも日本で出遅れている理由は？</a>第10回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3301" target="_blank" rel="noopener noreferrer">成長スピードが課題。太陽光・風力発電の効果を最大化する「蓄電池」の現状とは</a>第11回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3346" target="_blank" rel="noopener noreferrer">ロシアのエネルギー資源と経済制裁はカーボンニュートラルにどのような影響を与えるか？</a>第12回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3441" target="_blank" rel="noopener noreferrer">水素燃料電池車（FCV）は“失敗”ではなく急成長中！水素バス・水素電車はどのように社会実装が進んでいる？</a>第13回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3462" target="_blank" rel="noopener noreferrer">国内CO2排出量の14％を占める鉄鋼業。カーボンニュートラル実現に向けた課題と期待の新技術「COURSE50」とは</a>第14回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3490" target="_blank" rel="noopener noreferrer">プラスチックのリサイクルで出遅れる日本。知られていない国内基準と国際基準の違いとは</a>第15回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3603" target="_blank" rel="noopener noreferrer">カーボンニュートラルを実現したらガス業界はどうなる？ガス業界が描く3つのシナリオとは</a>

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