ドローンとクラウドサービスを組み合わせたソリューションを提供するエアロセンス、第三者割当増資による資金調達を実施

「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く㊳～キャッシュマシン

ワントゥーテン×群言堂×大成建設｜メタバースと現実空間のリアルタイム連動を実現　デジタルツインバース「QURIOS」を「石見銀山メタバースプロジェクト」へ提供

三重県から全国、そして世界の市場へ。共創に挑む採択5社が決定！スマート工場、脱炭素、室内農業、フェムテック、心地よさ市場

ショートドラマクリエイター集団「ごっこ倶楽部」を運営するGOKKO、約2億円を調達

川崎市×富士通 ｜ 「脱炭素アクションみぞのくち」の一環で、脱炭素社会実現に向けた行動変容を促す実証を開始

農業・防災・環境素材――クルマづくりのシーズで社会課題解決に挑む。トヨタ車体が初の共創プログラムを始動する理由とは？

再エネ資源の宝庫であるアフリカ。カーボンニュートラルの現状とポテンシャルは？

ユーフォリア×コクヨ ｜ 共同開発した企業の健康経営・安全管理を支援する「ウェルネス プログラム〜ONE TAP SPORTS for Biz〜」をリリース

佐々木現

自社開発の国産産業用ドローンとクラウドサービスを組み合わせ、企業や自治体などにソリューションを提供するエアロセンス株式会社は、10月上旬、東京大学協創プラットフォーム開発株式会社が運営するオープンイノベーション推進1号投資事業有限責任組合（以下「AOI1号ファンド」）をリードインベスターとする、第三者割当増資による資金調達を実施した。 <h2>資金調達および支援を受け、製品供給体制と経営を強化しドローンのさらなる社会実装を目指す</h2>昨今、建設・土木、物流、漁業、農業などの産業や、点検や測量などの分野では人手不足が課題となっている。これらの業界および分野の業務効率化などの課題解決ニーズの増加にともない、産業用ドローン市場は今後急拡大することが予想される。日本国内のドローンビジネスの市場規模は2022年度には前年度比34.3％増の3,099億円に拡大し、2027年度には7,933億円に達することが見込まれる中（※）、エアロセンスは自社の技術力による製品の社会実装力を強化し、社会の課題解決に貢献し成長を続けていくという。エアロセンスの強みであるVTOL（垂直離着陸型固定翼）をはじめとする多様なドローン各機種の製造・販売体制の強化に加え、強固な事業運営体制の構築を目指し、今回の資金調達に至ったという。新規株主となる東大IPCには、ベンチャー育成・投資、特にオープンイノベーションにおける豊富な経験・知見を基に支援を受ける予定だ。（※）出所：インプレス総合研究所　「ドローンビジネス調査報告書2022」 <h2>ソフトウェアとハードウェアの一気通貫による開発体制で現場の課題に対応</h2>エアロセンスは「ドローン技術で変革をもたらし、社会に貢献する」をミッションに掲げ、2015年8月にソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社（当時。現在はソニーグループ株式会社が持分を保有）と株式会社ZMPの共同出資により設立。国産ドローンのハードウェアからソフトウェアまで自社内で一気通貫の開発体制を持つことで、さまざまな分野の現場で使いやすい産業用ソリューションを提供している。エアロセンスのVTOL型ドローン「エアロボウイング」は、国内のドローン業界初となる垂直離着陸型固定翼ドローンとして2020年10月に発売し、航続距離は最長50kmを誇る。同機は既に広域・長距離の監視業務などに活用され、遠隔地での災害や遭難といった緊急事態時に現場をモニタリングすることが可能だという。また、2022年5月に発売を開始した、標定点を設置せずにi-Construction基準の測量制度に準じた測量ができるドローン「エアロボPPK」は、一般のドローンによる測量業務を約1/3に削減することを可能にするなど、高い開発力を生かし社会課題解決に役立つ商品ラインアップを充実させている。 <h2>関係者からのコメント</h2>■エアロセンス 代表取締役社長 佐部浩太郎氏当社は設立8年目を迎え、今後さらなる成長に向けて、この度東大IPCから支援をいただくことになりました。調達資金を活用し、これまでの開発フェーズで培ったユニークな製品群の製造・販売など、供給能力を強化していきます。また、東大IPCのベンチャーキャピタルとしてのノウハウを取り入れることで、経営の強化、企業価値の向上にも取り組んでまいります。■東大IPC 代表取締役社長 大泉克彦氏産業用ドローンは、建設・土木、物流、漁業、農業などの幅広い産業で今後、運用・インフラを支える必須のツールになっていくものと考えられています。エアロセンス社はその社会課題、何より現場と向き合い対応するべく、ハード・ソフト双方の開発体制をもつことで業界唯一、国内初のソリューションや技術を多数持ち得る企業です。当社は事業会社やアカデミアとの連携などを通じて最先端のドローン・AI・クラウドで変革をもたらし、現実世界の様々な作業を自動・効率化することで社会への貢献をともに目指してまいります。 これまでエアロセンスは複数の企業から出資を受け成長を続けてきた中、今回初めてベンチャーキャピタルからの資本参加をうけ、多様な知見やノウハウを生かしさらなる成長を目指していくという。 関連リンク：<a href="https://aerosense.co.jp/pressitems2022/1114" target="_blank">プレスリリース</a>&nbsp;（<a href="https://twitter.com/tomoruba" target="_blank">TOMORUBA編集部</a>）&nbsp;

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根崎優樹

須原靖明

須原　靖明

米田あづみ

山中祐悟（トップチャートマスターアカデミー）

富田直

眞田 幸剛

どんなに優れた商品を開発したとしても、キャッシュが底をつけば事業は続けられなくなります。事業が成長しているにも関わらず、資金繰りがうまくいかずに倒産する「黒字倒産」した会社は少なくありません。ビジネスモデルを構築するには、資金繰りのしやすさも視野に入れる必要があるのです。TOMORUBAの【「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く】第38弾でとりあげる「キャッシュマシン」は、資金繰りの不安を解消してくれるビジネスモデル。かのDELLやAmazonも、このキャッシュマシンを取り入れたことで大きな成功を収めました。 <h2>キャッシュマシンとは</h2>キャッシュマシンとは、キャッシュ変換サイクルを逆転して事業を運営するモデルのこと。キャッシュ変換サイクルとは、次のように表されます キャッシュ変換サイクル ＝ 在庫回転日数 ＋ 売掛債権回転日数 ー 仕入債務回転日数 つまりキャッシュ変換サイクルとは、企業における現金支出と回収の時間差のこと。原材料、仕掛品、完成品の平均在庫期間と、顧客やサプライヤーへの仕払い条件で定義されます。一般的には材料を仕入れるなど支出が先にあり、完成した商品を売って売上を回収します。そのため仕入れをしてから商品を販売する間は、手元のキャッシュが減ることを意味しているのです。キャッシュマシンでは、先に資金を回収してから支払いをすることで、キャッシュ変換サイクルがマイナスに転換します。それによって事業リスクを減らし、手元の資金を増やすことで事業の可能性を広げてくれるのです。 <h2>原点は銀行の小切手</h2>このキャッシュマシンを初めて採用したビジネスが銀行の小切手です。銀行は実際の支出の前に収入を得られるため、逆回転のキャッシュ変換サイクルを実現することができました。なぜこのような仕組みが生まれたかというと、14世紀の欧州が非常に景気がよかったから。商人の間で現金以外の支払い方法が必要となり、小切手の人気に火がついたのです。この仕組みを応用し、1891年にイノベーションを起こしたのがアメリカン・エクスプレスのトラベラーズチェック（旅行小切手）。海外を旅行したアメリカン・エクスプレス社の社員が、現金を手に入れるのに苦労したという経験から、トラベラーズ・チェックを発行するというアイディアに至りました。<img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3869/upload/Ov1gn_7KR8ICF_t6LLMKWg.jpg" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> <h2>キャッシュマシンを実現する方法</h2>キャッシュマシンをビジネスに取り入れるには次の2つのポイントに注意しなければなりません。1.サプライヤーから有利な支払条件を獲得すること2.消費者から速やかに支払いを受けること現在はインターネット技術の発展により、スマホから簡単に支払いをできるようになりました。今でこそ当たり前の光景ですが、商品が届く前に支払いをするというのはリスクが高いもの。現に、支払いをしても商品が届かないというトラブルは後を絶ちません。消費者が安心して支払える状況を作ることが非常に重要となります。また、サプライヤーから有利な支払い条件を獲得するのも重要なポイントとなります。いかにサプライヤーへの支払日を遅らせられるか、それだけの信頼関係を築けるかがキャッシュマシン成功の鍵と言えるでしょう。<img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3869/upload/8HD5RlY_-EEjw12GqtTTWw.jpg" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> <h2>キャッシュマシンの成功事例</h2>最後に、キャッシュマシンで成功した事例を紹介していきます<h4>DELL</h4>PCメーカーとして知られるデル社は、1980年代に最初に受注生産戦略を採用した企業です。創業してから数年は、このキャッシュマシンの仕組みを使って事業資金を確保しました。当時は顧客から受注して支払いを受けるまでの期間が平均30日だったのに対し、サプライヤーへの支払いサイクルは平均で71日。この差分で手元のキャッシュを生み出し、事業資金に当てていたのです。創業資金は1,000米ドルだったため、もしもキャッシュマシンを取り入れていなければ、大規模投資や多額の在庫で倒産していたかもしれません。<h4>Amazon</h4>AmazonのEC事業もまたキャッシュマシンで成功した一例です。Amazonは在庫の回転数を非常に早くすることでキャッシュ変換サイクルの逆転を実現しました。加えて、購買力を背景にサプライヤーに対して有利な支払い条件の交渉を行なっています。この2つの組み合わせで、顧客から商品購入の支払いを受けてから、サプライヤーに支払いをする仕組みで成功を収めたのです。<h4>PayPal</h4>世界トップクラスのEC事業を展開するeBay社の子会社、PayPal社もまたキャッシュマシンで急成長を果たしました。同社はECサイト用のオンライン決済と送金サービスを提供しており、その顧客の多くはeBayのオークションに出展している販売社や個人です。PayPal社は決済を行う個人もしくは事業者から先払いで送金手数料を徴収しており、さらに全ユーザーの口座残高（PayPal社の「手持ち資金」）を運用して金利収入も得ています。ユーザーが増えるほど手元の資金流動性が高まり、増え続けるユーザーに対して競争力の高いサービスを提供してきました。（TOMORUBA編集部　鈴木光平）<div><hr>■連載一覧<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/1981" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く①〜ポーターの『5フォース分析』</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/1990" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く②〜ランチェスター戦略</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2025" target="_blank" rel="noopener noreferrer" style="color: rgb(12, 123, 190);">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く③〜アンゾフの成長マトリクス</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2058" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く④〜チャンドラーの「組織は戦略に従う」</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2077" target="_blank" rel="noopener noreferrer" style="color: rgb(12, 123, 190);">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く⑤〜孫子の兵法</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2104" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く⑥〜VRIO分析</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2124" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く⑦〜学習する組織</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2124" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く⑧〜SWOT分析</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2152" target="_blank" rel="noopener noreferrer" style="color: rgb(12, 123, 190);">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く⑨〜アドバンテージ・マトリクス</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2175" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く⑩〜ビジネスモデルキャンバス（BMC）</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2202" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く⑪〜PEST分析</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2217" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く⑫〜PMF（プロダクト・マーケット・フィット）</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2263" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く⑬〜ブルーオーシャン戦略</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2283" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く⑭〜組織の7S</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2322" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く⑮〜バリューチェーン</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2330" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く⑯〜ゲーム理論</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2357" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く⑰〜イノベーター理論</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2377" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く⑱〜STP分析</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2553" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く⑲〜規模の経済</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2584" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く⑳〜ドミナント戦略</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2618" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く㉑〜LTV</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2626" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く㉒〜IPO</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2685" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く㉓～MVP戦略</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2714" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く㉔〜プラットフォーム戦略</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2734" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く㉕〜ジレットモデル</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2853" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く㉖〜フリーミアムモデル</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2882" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く㉗～フリー戦略</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2924" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く㉘〜ダイナミックプライシング</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3063" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く㉙～ストックオプション</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3089" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く㉚～コア・コンピタンス経営</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3199" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く㉛～コストリーダーシップ戦略</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3229" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く㉜～マーケティング近視眼</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3243" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く㉝～ロングテール戦略</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3256" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く㉞～ファブレス経営</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3308" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く㉟～マーケティングファネル</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3815" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く㊱〜RFM分析</a><a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3849" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「勝つための学び直し」ビジネス戦略論を読み解く㊲〜IPビジネス</a></div>

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田部（株アカデミーヒルズ）

竹森友也

茂原　初谷

有友純一郎

奥野剛史

株式会社ワントゥーテンと島根県大田市にある株式会社石見銀山群言堂グループ（以下、群言堂）は共同で、「石見銀山メタバースプロジェクト」を推進する。本プロジェクトは、石見銀山群言堂グループが石見銀山エリアに所有する築260年の古民家である、茅葺きの家『鄙舎（ひなや）』を舞台に、現実の建築空間とデジタルツイン空間がリアルタイムに相互連携するメタバースの社会実装実験で、ワントゥーテンはデジタルツインとAIエージェントの統合ソリューション「QURIOS（キュリオス）」で参画する。建物のBIM化は大成建設株式会社が担う。 <h2>デジタルツインバース「QURIOS」</h2>デジタルツインバース「QURIOS」は、デジタルツインとしてのメタバース空間を現実の空間とリアルタイムに連動させることができる、メタバースと現実空間の壁を超えた次世代のプラットフォーム。日本中のあらゆる地域をデジタルツイン化し、世界中からあらゆる境遇の人が参加出来る自由なプラットフォームを目指し、2年前の2020年からワントゥーテンが開発を進めている技術だ。（特許出願中） <img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3866/upload/TXrsWKP556nlAfRurbU-Cw.jpg" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> <img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3866/upload/5Z78RuNGy-0ejO0RAJph6w.jpg" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> 「QURIOS」は、自己位置推定技術によりスマートフォンやタブレット、スマートグラスなどのデバイスを持つ現実空間にいる人々の位置情報をデジタルツイン空間のアバターに同期させることができ、デジタルツイン空間の多数のアバターをスマートフォンやタブレットなどのデバイス上にAR表示させ、現実空間からコミュニケーションすることを可能にした次世代のメタバース技術だ。「QURIOS」は、日本全国の観光名所や商業施設、都市をデジタルツイン化することを目的にワントゥーテンが2020年から開発を進めてきたもの。今後はワントゥーテンが保有する「対話型AIエージェント」や「ホロポーテーション（人体の３D転送技術）」などを搭載し、日本国内の複数拠点へ導入を計画している。 <h2>デジタルツインバース「QURIOS」を「石見銀山メタバースプロジェクト」へ提供</h2>「石見銀山メタバースプロジェクト」では、群言堂が保有する古民家である、茅葺きの家『鄙舎（ひなや）』を大成建設の技術でBIMモデル作成し、さらに独自開発された「LifeCycleOS（<a href="https://www.taisei.co.jp/about_us/wn/2021/210201_5074.html" target="_blank">※</a>）」を搭載することによって、「鄙舎」のデジタルツインを構築する。このデジタルツインモデルをリアル空間と仮想空間でブリッジできる機能を搭載したデジタルツインバースプラットフォーム「QURIOS」を使って、現実空間の「鄙舎」と仮想空間の「鄙舎（バーチャル鄙舎）」上の位置、音声、動画等の情報をリアルタイムに相互連携できるデジタルツインバースを構築する。 デジタルツインバース「QURIOS」の導入により、仮想空間（メタバース）からの来訪者は現実空間（リアル）との境界を越えてあたかも同じ現実空間の「鄙舎（ひなや）」を訪れているような感覚で、現実空間側の人間とリアルタイムにコミュニケーションすることが可能となる。鄙舎での状況を仮想空間からリアルタイムで体感できるため、ショールームやワークショップ、イベントへの参加、バーチャル鄙舎からの商品説明や購入などの様々な用途で、従来のウェブ会議システムでは得られなかった、直接訪れて体験しているようなライブ感が得られる。 <h2>デジタル空間を手描き風CGで構築し、その土地がもつ繊細なニュアンスや空気感を表現</h2>『石見銀山メタバースプロジェクト』のデジタルツイン空間には、あえて手描き風CGを採用している。手描き風ＣＧでの空間構成は既存のメタバースでは珍しい表現だが、暖かみのあるタッチでデジタルツイン空間を描くことで、茅葺きの家「鄙舎」や世界遺産「石見銀山」が重ねてきた歴史や文化、その土地の持つ空気感を表現しているそうだ。▼石見銀山群言堂のれん（株式会社石見銀山生活文化研究所）<img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3866/upload/IZSLCUBGEFaMpzfvjjkvbQ.jpg" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> <h2>「石見銀山メタバースプロジェクト」とは</h2>これまで、遠隔地である地域との交流は、現地観光、SNSでのテキスト・画像通信、オンライン会議など、現地との身体的密度の高い交流が構築できなかった。また、コロナ禍を経て、群言堂が大切にしてきたお客様との対面での交流や、志を共にする仲間との直接的な交流ができなくなった社会情勢において、デジタル空間における新しい交流のカタチの有効性を実感することができたという。そこで、株式会社ワントゥーテンと大成建設株式会社と群言堂の3社は、デジタルにおける新しいコミュニケーションプラットフォームの社会実証実験として、「石見銀山メタバースプロジェクト」を始動することになったという。群言堂は石見銀山エリアのリアルの場の提供、大成建設株式会社は建物のBIM化、株式会社ワントゥーテンはデジタルツインバースプラットフォーム「QURIOS」の提供により、デジタルコミュニケーションの活性化に寄与していく。このデジタルツインバースを地域の新たな交流拠点として、移住者促進や観光資源の情報発信など地方創生の新たなソリューションを検証する社会実証実験を開催する。今後は、2027年の石見銀山開山500年＆世界遺産登録20周年にあわせて、石見銀山の街道（約80ｍ）のデジタルツインを構築し、鄙舎における実証実験で得られた仮想空間における空間体験設計の知見を石見銀山全体に展開する予定。このデジタルツインバースプラットフォームは建築物や都市など様々なスケールに展開できるため、全国各地の地方創生におけるＤＸソリューションとして、エリアの活性化に寄与できるとの考えだ。 <h2>茅葺きの家『鄙舎（ひなや）』について</h2>1996年、江戸時代中期の約260年前に建てられた豪農屋敷が広島県世羅町から石見銀山の町、大森町に移築された。広さ約100平米の平屋で、いろりの間や畳の間など6部屋ある。普段は社員食堂として、時には学生たちの合宿所になったり、音楽家たちのステージになったりと、さまざまなかたちで人が交流する場でもある。<img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3866/upload/jeV_escZXCuWZPUsee2Mkw.jpg" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> 関連リンク：<a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000142.000016942.html" target="_blank">プレスリリース</a>　（<a href="https://twitter.com/tomoruba" target="_blank">TOMORUBA編集部</a>）

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園部光宏【株アカデミーrooming】

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金谷敏尊 

室井貴裕

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ウィルウェイ

早瀬　信行

日本一のショートドラマクリエイター(※)『ごっこ倶楽部』を運営する、株式会社GOKKOが、i-nest capital、株式会社セプテーニ・ホールディングス、ケップルキャピタル、W fund および個人投資家の佐渡島庸平氏、仲子拓也氏、亀井智英氏などを引受先とした第三者割当により約2億円の資金調達を実施。 今後は調達した資金をもとに、グローバル展開も見据え、コンテンツクオリティの強化とチーム拡大を推進、日本発のグローバルエンタテイメント企業への成長を目指す。※再生数、フォロー数において日本一(2022/11自社調べ)​​<h2>ごっこ倶楽部とは</h2>ごっこ倶楽部は2021年5月に結成した『日常で忘れがちな小さな愛』をテーマに縦型ショートドラマを作り続けているクリエイター集団。分業制作が主流の日本のドラマ制作に対し、スタジオドラゴンが行う世界基準の制作スタイル（脚本、撮影、編集、投稿、マーケティングまでをワンチームで行う）を取り入れ、さらには視聴データの分析から改善までも全て自社内で行っている。わずか1年で動画本数は200本以上を超え、累計再生数は5億回を突破。再生数、フォロー数、イイネ数においてショートドラマカテゴリーの中で日本No.1だ。直近では、2022年9月の単月再生数で1億回突破という実績も上げている。まさに、これからの時代のドラマ表現のあり方を世の中に提示し続けているクリエイター集団である。※TikTok、YouTube、Instagramのプラットフォームで自社による調査（2022/11）<img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3853/upload/DHuQgn7kjIw-rmVaagjSFw.jpg" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> <h2>資金調達の目的</h2>ごっこ倶楽部は、日本発のグローバルエンターテイメント企業を目指す。調達した資金は、主に以下3点に活用していくという。1．コンテンツクオリティ向上のための制作環境の整備2．チーム拡大、強化のための人材採用3．国外へのコンテンツ発信の強化 <h2>資金調達の概要</h2>プレシリーズA調達額：約2億円 引受先投資家：i-nest capital株式会社セプテーニ・ホールディングスケップルキャピタルW fundエンジェル投資家 等（順不同） 関連リンク：<a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000090916.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">プレスリリース</a>　（<a href="https://twitter.com/tomoruba" target="_blank" rel="noopener noreferrer">TOMORUBA編集部</a>)

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萩広史

木元貴章

須原

川崎市と富士通株式会社は、脱炭素社会の実現に向けて、スマホアプリを活用し、市民や事業者の環境配慮型のライフスタイルへの行動変容を促す実証実験を、2022年10月31日から2023年3月31日まで実施する。 本実証実験は、川崎市の居住者や在勤者を対象に、環境関連のキャンペーン・イベントへの参加やコンテンツ視聴などの行動に対して、協力事業者が提供する環境に配慮した商品のクーポンやサービス、アクティビティに交換可能なポイントを付与することで、市民や事業者の脱炭素社会に向けた自発的な行動に、どの程度の影響を与えるかについて検証する。 本実証実験で活用するスマホアプリは、富士通が独自に開発したもので、実証参加者へのポイント付与および管理をはじめ、ポイントをスコア化してランキング表示する機能、日々の環境行動を記録し参加者同士で共有する機能、参加者一人ひとりの属性に応じたコンテンツ・キャンペーン・イベント情報を配信するレコメンド機能を備えており、参加者の行動変容の促進を支援する。 <h2>背景</h2>川崎市と富士通は、2021年に連携を強化した持続可能なまちづくりを目指す包括協定のもと、重点テーマの一つである「環境」について、市民や事業者が自発的に環境に配慮した行動を促進するための仕組みづくりを推進してきた。本実証実験は、川崎市が高津区溝口周辺地域をモデル地区として脱炭素化に取り組む<a href="https://carbon0-mizonokuchi.jp/" target="_blank">「脱炭素アクションみぞのくち」</a>の一環で実施し、富士通が開発した専用のスマホアプリに実装した行動変容を促進する多様な機能の提供により、市民や事業者の行動変容への影響や有効性を検証する。 <h2>実証実験の概要</h2>1. 実証期間2022年10月31日から2023年3月31日まで 2. 対象者川崎市居住者および在勤者 3. 実施内容川崎市と富士通は、事業者の協力のもと、スマホアプリを活用して環境配慮型のライフスタイルへの行動変容を促す実証実験を実施する。本実証実験の参加者は、富士通が開発した専用のスマホアプリを事前に取得し、利用にあたり、性別や年齢、居住地区など情報を登録する。川崎市が主催する企画や展示を通して学ぶことができる「脱炭素アクションみぞのくち広場」などのイベントや、実証期間中に各事業者が実施するエコイベントやワークショップへの参加、および環境活動の紹介コンテンツの視聴、また、それらの自身の行動をアプリ内の日記に投稿することで、インセンティブとして、環境に配慮した商品やサービス、アクティビティに交換可能なポイントをスマホアプリ上で受け取ることができる。さらに、アプリに登録済みの属性や嗜好、実証実験中に実施した活動履歴をもとに分析された実証参加者の行動傾向に合わせて最適なキャンペーンやイベントの情報が得られるほか、実証参加者は貯まったスコアのランキングや日記の投稿を閲覧できる。これにより、実証参加者同士が一体となって活発な行動変容を目指す。 4. 役割分担■川崎市： 「脱炭素アクションみぞのくち」の推進および本実証実験における効果検証の結果を踏まえた施策検討■富士通： 本実証実験向けのスマホアプリの開発および運用、効果検証■協力事業者： 実証参加者向けのイベント実施やアクティビティ、スマホアプリに配信するコンテンツやクーポンの提供＜協力事業者＞Ethical&amp;SEAアトレ川崎店（MKY's合同会社）、小田急電鉄株式会社、川崎キングスカイフロント東急REIホテル、株式会社サンオータス、サントリーホールディングス株式会社、スナイプバレー合同会社、株式会社チェンジ・ザ・ワールド、東急株式会社、東京ガスネットワーク株式会社、東芝未来科学館、日産自動車株式会社、株式会社ノクチ基地、株式会社福田商店、株式会社富士通ゼネラル、ヤマト運輸株式会社（川崎主管支店） <h2>今後について</h2>川崎市は今後も、市民や事業者の協力を得ながら、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを加速させ、持続可能なまちづくりを推進していく。富士通は、本実証実験を通じて、都市の様々な情報をデジタル上で再現するソーシャルデジタルツイン（※）の社会実装を進め、今後も高度化と改善を図ることで、脱炭素社会実現の加速に寄与していく考え。 ※ソーシャルデジタルツイン：人や物、経済、社会の相互作用をデジタルに再現し、社会の実態を把握することで、多様で複雑化する課題の解決に向けた施策立案などを支援する技術群。 <h2>川崎市長 福田紀彦氏のコメント</h2>『川崎市は、脱炭素社会実現に向けて市域の炭素排出量を2030年までに2013年度比50％削減することを目標として掲げています。市民・事業者の行動変容を促進するため、脱炭素モデル地区「脱炭素アクションみぞのくち」を立ち上げ、脱炭素ムーブメントの創出に取り組んでいます。今回の実証実験など、多様な主体と協働して脱炭素社会の実現に向けて取り組むことで、持続可能で安心して暮らせる脱炭素化された都市へと変わっていけるよう、川崎のあらゆる力を集結し、強い意志を持って、取り組みを進めてまいります。』 <h2>富士通株式会社 執行役員SEVP ヴィヴェック マハジャン氏のコメント</h2>『富士通は、「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていく」というパーパスのもと、サステナブルな世界の実現を目指しています。川崎市と、最新のデジタルテクノロジーを活用した新たな「まち・暮らし」をデザインし、豊かな未来社会に向けて取り組みを加速させるとともに、ソーシャルデジタルツインを環境に加えて安全安心、健康といった様々な領域にも適用させることで、多様な社会課題解決に貢献します。』 関連リンク：<a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000068.000093942.html" target="_blank">プレスリリース</a>&nbsp;（<a href="https://twitter.com/tomoruba" target="_blank">TOMORUBA編集部</a>）&nbsp;

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岩崎満洋

宮内一樹

瀧本　真

春次賢太朗

山口 智史

押野義博

市川 拓也

後藤繁樹

川島大倫

パリ協定で定められた「世界の気温上昇を産業革命前に比べ1.5度までに抑える」を達成するための指標として、先進国では「2050年までにCO2排出量をゼロにする」ことが目標になっています。これがいわゆるカーボンニュートラルですが、日本でも段階的な目標として2030年までにCO2排出量を46％削減することを目指しています。TOMORUBAの連載「カーボンニュートラル達成への道」では、各業界がどのように脱炭素に向けた取り組みをしているのか追いかけていきます。 今回はカーボンニュートラルをめぐるアフリカの現状について情報を整理していきます。カーボンニュートラルと聞くと、温室効果ガスの排出量の多い先進国に課題が集中していると思ってしまいがちですが、当然アフリカにもカーボンニュートラル達成に向けた課題は多くあります。 <h2>高成長率を維持してきたアフリカ経済の今後はパンデミックと戦争の行方に左右される</h2>まず、アフリカの経済について簡単に触れておきます。国際通貨基金（IMF）が発表した2022年版のGDPランキングで、アフリカ地域で最も高い順位だったのは31位のナイジェリア、次いで35位エジプト、36位南アフリカと続きます。<img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3839/upload/wg6AydphEgNkG9dmQBVt_Q.png" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> 出典：<a href="https://www.imf.org/external/datamapper/NGDPD@WEO/OEMDC/ADVEC/WEOWORLD/RUS" target="_blank" rel="noopener noreferrer">​​World Economic Outlook (October 2022) - GDP, current prices</a> アフリカの経済は長らく急成長を遂げてきました。サブサハラ・アフリカ地域（北アフリカを除くアフリカ地域）GDP成長率の推移を見てみると、2000年代は概ね6％前後の高い成長率を維持してきました。ただ2010年代にはナイジェリアや南アフリカなどの資源依存国が資源価格の下落などによって成長率を下げています。<img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3839/upload/FMZqF1jJaVmfuYYL7VxDTQ.png" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> 出典：<a href="https://www.meti.go.jp/report/tsuhaku2020/2020honbun/i1370000.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">第7節 アフリカ：通商白書2020年版（METI/経済産業省）</a> 追い打ちをかけるように2020年にはコロナ禍の影響を受けて成長率はマイナス1.6%という統計開始以来最低の数字となってしまいます。<img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3839/upload/kCsXqEP7z454anLbJlHjEQ.png" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> 出典：<a href="https://afdb-org.jp/socio-economic-performance" target="_blank" rel="noopener noreferrer">アフリカの経済とトレンド|アフリカ開発銀行グループ</a> ですが、アフリカは2021年に世界のどの地域よりも成長率を回復させ、6.9%の成長率となる見通しです。今後、パンデミックとロシア・ウクライナ紛争が長引けば、2022年には成長率は4.1%に減少し、2023年も横ばいとなると予測されています。 <h2>アフリカのカーボンニュートラル達成には4.8兆ドルの資金補償が必要な試算。実質的にイノベーションが必須</h2>では、アフリカのカーボンニュートラルに対する基本的な姿勢はどのようになっているのでしょうか。アフリカ経済見通し2022年版（AEO 2022）では、「アフリカにおける気候レジリエンスと公正なエネルギー転換の支援」がテーマになっています。そのためいくつかの地域のアフリカの指導者たちはSDGsの7つ目の目標である「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」へのコミットメントを示しており、この目標を実現する動きを牽引する必要があります。特に大きな課題として、アフリカには電力にアクセスできない人口が5億8000万人いるとされており、これを早急に解決しなければなりません。さらに、アフリカの総人口は2021年には14億人だったのが2050年には24億人に増加すると言われています。つまりSDGsの7つ目の目標をクリアするには、2030年まで少なくとも年間7500万件の新規アクセスを目標とした上で、さらなる対策が必要ということになります。さらに、アフリカは全ての人口に電力アクセスを確保したうえで2050年までに温室効果ガス排出ネットゼロを目指さなければなりません。アフリカ開発銀行は、このハードルの高さを以下のように表現しています。<div style="padding: 10px; margin-bottom: 10px; border: 1px dotted #333333;">アフリカ開発銀行の炭素負債とクレジットに関する最新の研究によれば、過去と将来の排出量を基にすると、2050年までにアフリカが受けるべき気候変動資金の補償総額は４兆7,600億ドル～４兆8,400億ドルとなり、これを2022年から2050年までの年換算にすると年間1,634億ドル～1,730億ドルとなります。これは2016年から2019年までにアフリカが毎年受け取った資金のほぼ10倍に相当するとされています。引用：<a href="https://afdb-org.jp/socio-economic-performance" target="_blank" rel="noopener noreferrer">アフリカの経済とトレンド|アフリカ開発銀行グループ</a></div>要するに、資金補償だけでアフリカのカーボンニュートラルを達成することは実質不可能だということです。そのため、先進国と同じようにアフリカでもイノベーションによる課題解決が必須となっています。 <h2>アフリカは再生エネルギー資源の宝庫</h2>アフリカは燃料資源だけでなく再生エネルギーに関連する資源も豊富です。国際エネルギー機関（IEA）は2022年6月20日にアフリカエネルギー見通し（AEO）を発表し、その中で「アフリカ大陸全域でより高い水準のエネルギー投資を実現することが重要だ」と述べています。化石燃料については、短期的にはロシア・ウクライナ紛争の影響で脱ロシアを目指す欧州諸国がアフリカの経済成長を後押しする形になりそうですが、2030年までには化石燃料の生産量は減少していく見込みです。また、新しいエネルギー源としてアフリカは水素製造のポテンシャルを多く持っているものの、十分に利用されていないため、水素が化石燃料の代替として大きな役割を果たすと見られます。さらに、AEOに示されている「持続可能なアフリカシナリオ（SAS）」では、2030年までに水力発電が調整電源として供給能力の4分の1を提供する予定だとされています。他にも、太陽光、風力、水力、地熱を含む再生可能エネルギーは、2030年までに必要な新規発電容量の80%を提供するとも記されており、今後再生エネルギーの普及がスピードアップしていく見込みです。参照ページ：<a href="https://oilgas-info.jogmec.go.jp/info_reports/1009226/1009412.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">IEAのアフリカのエネルギー見通し（“Africa Energy Outlook 2022”）</a> <h2>【編集後記】アフリカがイノベーションの中心に</h2>アフリカは電力にアプローチできない人が多く、さらに人口も爆発的に増えています。先進国のようにインフラが整っていませんが、再生エネルギー資源が豊富なアフリカがクリーンな電力のインフラを整備できれば、それだけでインパクト十分なイノベーションになり得ます。途上国であるからこそ大胆な施策を打てますし、今後はアフリカがイノベーションの中心になっていく可能性は高そうです。（TOMORUBA編集部 久野太一） <hr>■連載一覧第1回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2955" target="_blank" rel="noopener noreferrer">地球の持続可能性を占うカーボンニュートラル達成への道。各国の目標や関連分野などの基礎知識</a>第2回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2972" target="_blank" rel="noopener noreferrer">カーボンニュートラルに「全力チャレンジ」する自動車業界のマイルストーンとイノベーションの種</a>第3回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3053" target="_blank" rel="noopener noreferrer">もう改善余地がない？カーボンニュートラル達成のために産業部門に課された高いハードルとは</a>第4回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3091" target="_blank" rel="noopener noreferrer">カーボンニュートラル実現のために、家庭や業務はどう変わる？キーワードは省エネ・エネルギー転換・データ駆動型社会</a>第5回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3146" target="_blank" rel="noopener noreferrer" style="color: rgb(12, 123, 190);">圧倒的なCO2排出量かつ電力構成比トップの火力発電。カーボンニュートラルに向けた戦略とは</a>第6回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3202" target="_blank" rel="noopener noreferrer">カーボンニュートラルに向けた原子力をめぐる政策と、日本独自の事情を加味した落とし所とは</a>第7回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3215" target="_blank" rel="noopener noreferrer" style="color: rgb(12, 123, 190);">カーボンニュートラルに欠かせない再生可能エネルギー。国内で主軸になる二つの発電方法</a>第8回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3233" target="_blank" rel="noopener noreferrer" style="color: rgb(12, 123, 190);">必ずCO2を排出してしまうコンクリート・セメントを代替する「カーボンネガティブコンクリート」とは？</a>第9回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3246" target="_blank" rel="noopener noreferrer" style="color: rgb(12, 123, 190);">ポテンシャルの高い洋上風力発電がヨーロッパで主流でも日本で出遅れている理由は？</a>第10回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3301" target="_blank" rel="noopener noreferrer">成長スピードが課題。太陽光・風力発電の効果を最大化する「蓄電池」の現状とは</a>第11回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3346" target="_blank" rel="noopener noreferrer">ロシアのエネルギー資源と経済制裁はカーボンニュートラルにどのような影響を与えるか？</a>第12回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3441" target="_blank" rel="noopener noreferrer">水素燃料電池車（FCV）は“失敗”ではなく急成長中！水素バス・水素電車はどのように社会実装が進んでいる？</a>第13回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3462" target="_blank" rel="noopener noreferrer">国内CO2排出量の14％を占める鉄鋼業。カーボンニュートラル実現に向けた課題と期待の新技術「COURSE50」とは</a>第14回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3490" target="_blank" rel="noopener noreferrer">プラスチックのリサイクルで出遅れる日本。知られていない国内基準と国際基準の違いとは</a>第15回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3603" target="_blank" rel="noopener noreferrer">カーボンニュートラルを実現したらガス業界はどうなる？ガス業界が描く3つのシナリオとは</a>第16回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3622" target="_blank" rel="noopener noreferrer">実は世界3位の地熱発電資源を保有する日本！優秀なベースロード電源としてのポテンシャルとは</a>第17回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3656" target="_blank" rel="noopener noreferrer">牛の“げっぷ”が畜産で最大の課題。CO2の28倍の温室効果を持つメタン削減の道筋は？</a>第18回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3662" target="_blank" rel="noopener noreferrer">回収したCO2を資源にする「メタネーション」が火力発電やガス業界に与える影響は？</a>第19回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3685" target="_blank" rel="noopener noreferrer">カーボンニュートラル達成に向け、なぜ「政策」が重要なのか？米・独・英の特徴的な政策とは【各国の政策：前編】</a>第20回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3692" target="_blank" rel="noopener noreferrer">カーボンニュートラル達成に向け、なぜ「政策」が重要なのか？仏・中・ポーランドの特徴的な政策とは【各国の政策：後編】</a>第21回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3707" target="_blank" rel="noopener noreferrer">海水をCO2回収タンクにする「海のカーボンニュートラル」の新技術とは？</a>第22回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3786" target="_blank" rel="noopener noreferrer">ビル・ゲイツ氏が提唱する「グリーンプレミアム」とは？カーボンニュートラルを理解するための重要な指標</a>第23回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3807" target="_blank" rel="noopener noreferrer">内閣府が初公表し注目される、環境対策を考慮した「グリーンGDP」はGDPに代わる指標となるか？</a>第24回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3826" target="_blank" rel="noopener noreferrer">カーボンニュートラルの「知財」はなぜ重要か？日本が知財競争力1位となった4分野とは</a>

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増山邦夫

スポーツテック企業のユーフォリアは、資本業務提携関係にあるコクヨ株式会社と共同で、企業の健康経営・安全管理を支援するウェルネス プログラム<a href="https://eu-phoria.jp/service/wellness" target="_blank">「ウェルネス プログラム〜ONE TAP SPORTS for Biz〜」</a>を開発し、リリースしたことを発表した。11月7日（月）にスタートするコクヨフェアに出展するという。 <h2>「ウェルネス プログラム〜ONE TAP SPORTS for Biz〜」の特徴</h2>共同開発したウェルネス プログラムの特徴は以下のとおり。■約2カ月間の伴走型プログラム■スポーツ医科学、人間工学・バイオメカニクスの専門家が直接指導、監修■トップアスリートが受けている評価方法・身体的ケアをカスタマイズ■負傷したアスリートの競技復帰や、高いパフォーマンス維持を実現するコンディショニングメソッドで、従業員のプレゼンティーズム（*1）にアプローチ■自分に合った「セルフコンディショニング手法」を習得できる本プログラムは、2カ月の期間限定、15名を定員とし、720,000円（税別）〜で販売するという。対象人数・プログラム内容により変動あり。 <h2>「ウェルネス プログラム〜ONE TAP SPORTS for Biz〜」の開発背景</h2>ユーフォリアは、2013年から約10年にわたりコンディション管理ソフト「ONE TAP SPORTS」（*2）を中高生からトップアスリートまで幅広いスポーツチームへ提供してきた。アスリートがよいコンディションを保ち、試合に合わせてピークパフォーマンスを出すために行う一連の活動を「コンディショニング」と呼び、チームに所属または提携するスポーツ専門職（アスレティックトレーナー（*3） や理学療法士など）が、その知識と技術でアスリートのコンディショニング活動をサポートしている。ONE TAP SPORTSは、これらスポーツ専門職の人たちが、アスリートやチームの現状を分析し目標設定を行うためのデータプラットフォームとして活用されてきた。そして、「コンディション」が良い状態の時に概ね良いパフォーマンスが出せるのは、アスリートのみならず一般ワーカーでも同様だと考え、2022年5月に資本業務提携を行ったコクヨと協業し、本事業のPoC（概念実証）を開始。特に、工場や物流拠点などに勤務する身体的負荷の大きいワーカーの健康被害が、このコロナ禍で浮き彫りになったこともあり、今回有効性を確認するために、コクヨ芝山工場での協力のもとPoCを開始したそうだ。またコクヨにおいては、文具や家具などハードウエアだけでなく、働く人々の創造性や生産性を高めるためのオフィスのあり方、働く環境づくりといったサービス提供を展開する中、ユーフォリアのスポーツ領域のノウハウを活用した従業員向け新たな健康支援サービスを新事業として、「ワーカーのウェルビーイングを実現する」を共通のコンセプトに共同で開発することになったという。今後も、ユーフォリアのスポーツ界で培ったノウハウと、コクヨが長年取り組んできた働く人の創造性・生産性を高めるモノづくりの技術をコラボレーションさせ、より良いプロダクト・サービス開発を行い、従業員のウェルビーイング向上と企業の健康経営支援に貢献していく考えだ。 <h2>「ウェルネス プログラム〜ONE TAP SPORTS for Biz〜」サービス提供の流れ</h2><img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3816/upload/938V9-ao-GhM0BMpsQp_NQ.jpg" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> *1：プレゼンティーズム：欠勤はしていないが、何かしらの健康問題が原因で生産性が低下している状態のこと。 *2：ONE TAP SPORTS：ユーフォリアが開発するアスリートのためのコンディション管理ソフト。*3：アスレティックトレーナー：スポーツ活動中の外傷・障害予防や救急対応、コンディショニング、安全・健康管理を実践する知識・技能をもつスポーツ医学の専門職。アスリートのパフォーマンス回復・向上を支援する。海外では、スポーツだけでなくワーカーの健康を支援する「産業アスレティックトレーナー」も増加している。資格には、BOC-ATC （米国アスレティックトレーナー資格認定委員会公認アスレティックトレーナー）、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー資格などがある。 関連リンク：<a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000057.000036407.html" target="_blank">プレスリリース</a>　（<a href="https://twitter.com/tomoruba" target="_blank">TOMORUBA編集部</a>）

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