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IoTプラットフォームを展開する「obniz」、3.5億円の資金調達を実施

IoTプラットフォームを展開する「obniz」、3.5億円の資金調達を実施

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株式会社obniz(オブナイズ) は今回、株式会社東京大学エッジキャピタルパートナーズ、Kajima Ventures Pte. Ltd.、西武しんきんキャピタル株式会社、みずほキャピタル株式会社を引受先とする第3者割当増資を実施。また、株式会社商工組合中央金庫から融資を受け、総額3.5億円のシリーズBラウンドとなる資金調達を2022年7月29日に完了した。なお、シリーズBラウンドを含めた第3者割当増資による資金調達の累計は、約5.6億円となった。

同社は、2014年に設立したスタートアップであり、日米で特許を取得した独自のテクノロジーを用いたIoTプラットフォーム「obniz(オブナイズ)」を開発・提供している。IoT開発には、ハードウェア設計、ファームウェア設計、ネットワーク設計、およびクラウドの設計と環境の構築に、それぞれ異なる専門的知見とプログラミング言語を用いた開発が必要である。さらに、開発の効率化の観点から高性能CPUおよびOSが用いられることで、IoT開発・運用のコストが高まり、開発者の絶対数が少ない状況も相まって、IoT普及のボトルネックとなっている。そこで、同社はこれらの課題を解決すべく、独自の「ファームウェアレス技術」を用いて、安価なマイコンを用いながら、クラウドで演算することで高性能CPUに匹敵する開発の自由度と効率化を実現したIoT開発・運用支援システム「obniz」を、個人・法人向けに提供しIoT普及に取り組んでいるという。

2020年5月には、法人へのサービス提供を本格化し、短期間でのIoTサービスの立ち上げを実現する「obniz BLEゲートウェイ」が主力製品となった。同年の8月には、鹿島建設株式会社に採用され、建設現場で活用中のリアルタイム現場管理システム『3D K-Field』のデータ転送に関わるIoT部分に活用され、システム導入および保守・管理コストの削減に貢献しているという。

「obniz BLEゲートウェイ」は、BLEデバイスのデータの収集からIoTサービスへの連携を短期間・低コストで実現するIoTゲートウェイ。データの収集とクラウド連携に機能を絞ることで、他のIoTゲートウェイや、BLEゲートウェイに比べて優位な低価格化および操作の簡略化を実現した。ハードウェア、ネットワーク、クラウド機能を汎用プラットフォームとして提供することで、IoT開発の工程を大幅に省き、IoTサービスの構築に必要なIT知識と大規模な開発体制なしでも、IoTシステムまたはIoTサービスの立ち上げ、運用が可能なインフラの提供を実現している。

 

資金調達の目的と今後の展望

同ラウンドで調達した資金は、IoT開発プラットフォーム「obniz」の開発を加速するための資金に充当するという。汎用プラットフォームとしての特徴を生かした開発伴走型のサービス提供モデルにより、obnizの技術と他社製品・サービスとの連携によるシナジー効果を発生させ売上規模の拡大を目指す。また、顧客ニーズに迅速に応えるため、開発・セールス・カスタマーサクセスなどの人員獲得および体制拡充の実施、obnizの認知向上へのマーケティング、海外展開など、同社事業の成長を加速させるための資金として積極的に投資を実施する。

なお、今後は、同社が、これまで導入を進めていた、建設・ヘルスケアなど特定の業界・業種のほかに、今後ますます拡大が期待される、在宅医療や見守り、施設や設備のIoTなど、国内のより多くの業界・業種にobnizを利用いただくべく事業を推進。また、更に大きな市場が見込まれる海外への展開にも取り組むという。

今回の資金調達により、同社がビジョンとして掲げる『Make Everything Online』の実現に向けた取組みを一層加速させる。また、同社独自の技術を進化させ、社会に貢献する製品およびサービスを広く提供し、すべての人がITの恩恵を享受できる世界を目指すという。

 

投資家からのコメント(順不同)

■株式会社東京大学エッジキャピタルパートナーズ パートナー 黒川尚徳 氏

「obnizのシリーズBに追加投資をさせていただきました。同社の汎用性と拡張性の高いIoTソリューションの導入事例が順調に伸び、特に建設分野と医療分野のお客様に高くご評価いただいていることが追加投資の後押しとなりました。今回のラウンドでは既存株主に加えKajima Venturesさんというシナジーの高い強力な新規株主さんにもご出資いただいており、建設分野の深堀のみならずグローバル展開の加速も共にサポートしていきたいと思います。」

■Kajima Ventures Pte. Ltd. プリンシパル 小林史明 氏

「鹿島建設では2020年よりobnizのゲートウェイをリアルタイム現場管理システム『3D-K Field』と連携させ、活用してきました。独自の特許技術によりIoT導入、保守・運用が簡便であるobnizは、現在では鹿島建設の現場管理において必要不可欠な構成要素の一つとなっています。鹿島グループのCVCであるKajima Venturesは、obnizが建設現場管理だけでなく幅広い用途に適用されるIoTプラットフォームのグローバルスタンダードに成長することを期待して出資しました。今回の出資を通じて、事業面での連携を更に深めるとともに、obnizが進める国内外の建設・不動産分野のIoT化を広くサポートしたいと考えています。」

■西武しんきんキャピタル株式会 投資営業部 シニアマネージャー 雙木隆康 氏

「IoT開発のスタンダードになり得る技術があり、また利用企業からの評価も高いことから、前回のシリーズAラウンドに続いて、今般追加投資を行いました。IoTサービスの開発から運営までの支援システムとして、obnizの利用企業の更なる拡大に期待しています。」

関連リンク:プレスリリース 

TOMORUBA編集部) 

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