イムノセンス×キリン、人の「免疫」状態を可視化するセルフ検査サービスの共同開発を実施
大阪大学発スタートアップの株式会社イムノセンスは2月9日、キリンホールディングス ヘルスサイエンス研究所と、人の「免疫」状態を可視化するセルフ検査サービスの共同開発を開始したと発表した。尿中IgAを指標に、気になったその瞬間に免疫状態を把握できる環境づくりを目指す。
感染症時代に求められる「免疫の見える化」
年間を通じて多様な感染症が流行する現在、日々の体調管理への関心は一段と高まっている。なかでも注目されているのが、体の防御機能を支える「免疫」の状態をどのように把握するかという点だ。数値として示されれば、生活習慣の改善や予防行動のきっかけになる。両社は、免疫状態を直感的に理解できる仕組みが、セルフケア市場の拡大にもつながるとみている。
キリンの研究蓄積と尿中IgAの可能性
キリンは40年以上にわたり免疫領域の研究を続けてきた。その成果として、免疫反応の司令塔であるpDC活性の高低を、尿中IgA濃度によって判別できる可能性を見出している。
この知見をもとに、同社は2025年から郵送型の検査サービスに着手。家庭でより手軽に免疫状態を把握できる方法を模索してきた。
手のひらサイズで高感度測定を実現する「GLEIA」
今回の共同開発の鍵となるのが、イムノセンスの超小型免疫測定プラットフォーム「GLEIA」だ。免疫反応と電気化学技術を組み合わせることで、一滴の試料からバイオマーカーを迅速かつ高感度に検出できる点が特長。大型設備を必要とせず、その場で結果を得られることから、臨床だけでなくセルフチェック用途への展開が期待されている。
キリンが持つ尿中IgAの評価技術とGLEIAを掛け合わせることで、「いま知りたい」というタイミングに応える新しい検査体験を実現する狙いだ。
自宅での迅速チェックへ、提供は2027年以降を想定
開発は2026年中に実装へ向けた検証を進め、2027年以降に段階的な提供開始を見込む。
イムノセンスは「いつでも・どこでも・だれでも 医療グレードのヘルスチェック」を掲げ、医療機関外での検査アクセス向上に取り組んできた。今回の連携は、そのビジョンを日常生活の中へと拡張する試みと言える。
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(TOMORUBA編集部)