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自由診療向けオールインワンSaaSを提供するメディカルフォース、シリーズAで6億円を調達

自由診療向けオールインワンSaaSを提供するメディカルフォース、シリーズAで6億円を調達

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自由診療向けSaaSを提供する株式会社メディカルフォースは、ALL STAR SAAS FUND、ANRIを引受先としたシリーズAラウンドにおいて総額6億円を調達した。

同社が開発する『medicalforce(メディカルフォース)』は、予約、問診、カルテ、会計などの日常現場業務、そして経営や集患の強化につながる経営管理ダッシュボードやCRM機能も搭載した自由診療向けオールインワンSaaSだ。

現在『medicalforce』は、ますます需要が高まり急成長している美容医療業界を中心に展開を進めており、リリースから約1年で導⼊院数が110院を超えたという。

美容医療における新たな“当たり前の存在“になりつつある『medicalforce』は、今後、美容医療のみならず自由診療を提供する医療の現場にサービスを提供し、自由診療の新たな経済圏の形成に挑む。

美容医療市場の背景

矢野経済研究所の『美容医療の展望と戦略2021』によると、国内の美容医療の市場規模は、2017年に2014年比114.8%の3,252億円、2019年には2017年比125.2%の4,070億円と、年々大きな成長を見せている。業界の成長スピードに比例して、当社の『medicalforce』もローンチから約1年で、導入院数が110院を超えたという。

成長の背景には昨今の美容医療ブームがある。

コロナウイルスの蔓延によりリモートワークやマスクの着用が当たり前になったことで、術後のダウンタイムを隠しやすくなり、これまで美容医療を体験したくてもできなかった人たちの来院が増えた。また、SNS等で整形体験をカミングアウトするインフルエンサーも増えており、美容医療や美容整形へのイメージが変容したことで、一昔前に存在した「整形への偏見」がなくなり始めているのも大きな要因だという。

最も、最近では美容医療と言っても整形にとどまらず、ほとんどダウンタイムがない、気軽にできる美容皮膚科の分野が人気なのも事実だ。

※ダウンタイム‥治療後の赤みや腫れなど、皮膚の状態が落ち着いて普段の生活に戻れるまでの期間


美容医療市場の課題

急成長をする美容医療産業にも、高い成長率が故の課題があるという。

「美容ブームで患者が殺到して現場が忙しすぎる」

「忙しすぎて患者さんの管理が煩雑になり、サービスの質を維持できない」

美容医療は、今やSNSの普及によってその良さが広く理解されるようになり、ますます体験する⼈が増えている。初めて美容施術をする患者は不安でいっぱいで、良い施術はもちろん質の⾼いサービスを期待している。当然クリニック側も本業である医療行為に集中すべきで、ペーパーワークや電話対応に時間を取られるのは本末転倒だ。

美容医療は今後美容室のように当たり前になる、「これからの産業」の担い手だ。

しかし、このままでは現場がその成長に追いつくことができず、肝心のユーザー(患者)体験が置いてきぼりになってしまう。

メディカルフォースは、予約・カルテ・会計機能を連携させることによって日常的な診察業務の非合理を解消し、Web予約、問診票、LINE連携によって患者さんのユーザー体験における非合理を解消している。また、経営管理ダッシュボードやCRMによってクリニックの経営層が抱える非合理を解消しようとしている。

自由診療の現場には他にもまだまだ「負」が存在し、本来の力が発揮されないまま放置されてしまっているという。

同社は、成長を阻害する要因をテクノロジーによって取り除き、本来の業務に集中できる環境を整えることで、「これからの産業の成⻑プロセスを合理化」するという。

 

メディカルフォースが自由診療に特化している理由

メディカルフォースが自由診療向けに特化しているのは、保険診療にない業務が自由診療の現場に存在するからだ。

 例えば、国が定めた固定の診療報酬がある保険診療に対し、自由診療では各院ごとに料金設定が可能。また、脱⽑や⽪膚治療などに関連する「役務」という概念が存在し、どの患者が何回コースの何回⽬なのかを正確に把握し、消化回数に応じて売上を計上する必要がある。

自由診療独⾃の業務に耐えるためにも、同社は、業界特化であった⽅が顧客の課題解決に直結すると考えている。

また機能⾯に加え、プロダクトコンセプトや市場トレンドという意味でも自由医療に特化している理由がある。

前述の通り美容医療は需要増によって急成長しているが、それに応じて供給側であるクリニックの新規開業件数も増加傾向にあり、新規患者を獲得する難易度が上がっている。

さらに、大手をはじめとした一部のクリニックでは価格戦略によって施術料金が大幅に引き下げられており、仮に高い広告費を投入して集患を行っても利益が残らないため、ほとんどのクリニックでは経営や集患の難易度が上がっているという。つまり、純粋に医師の名前(オペの腕前)やサービスなどの患者体験でしか差別化できなくなっているのだ。

しかし、技術力で差別化するのが比較的難しい美容皮膚科がブームである現在、患者体験の改善に目を向けるのは必須だ。一度来院してもらった患者のエンゲージメントを⾼めることがリピート率の向上に繋がり、それを限られたリソースで⾏う必要がある。

多くのクリニックには顧客体験を創出するマーケターなどが在籍していないため、必然的に代わりとなるツールを導入する必要が生まれる。

そのツールでは業務フローに即していることはもちろん、顧客データを⼀元管理できることが必須になるため、それは「オールインワン」というコンセプトでなければ実現できないという。

そこで同社は、「自由診療のすべてを実現する電子カルテ」として、美容クリニックを主とした自由診療に特化して『medicalfore』を提供している。

 

各投資家からのコメント

■ALL STAR SAAS FUND  マネージングパートナー 前田ヒロ氏、ALL STAR SAAS FUND   パートナー 神前達哉氏

今回メディカルフォースにリード出資をさせていただき、これからの成長をともにできることを本当に嬉しく思っています。

投資検討のプロセスの中で最も感動したのは、medicalforceがすでにお客様にとって業務上不可欠なサービスとなり、サポートの手厚さや姿勢に対して非常に感謝をされていたことです。Vertical SaaSの成功には、さまざまなプロダクトを重畳していくことが大切ですが、その基盤となるのがお客様との信頼関係であり、会社のバリューとして非常に重きをおいて事業をされていることは大きな魅力の一つです。

美容医療をはじめとする自由診療を提供されている医療機関の予約管理、電子カルテ、会計などの業務を一つのソフトで管理できるオールインワンSaaS『medicalforce』は、すでに多くの医療機関の業務を支える存在となっています。そして今後は、データビジネスやFintechなど、さらなる大きな成長ポテンシャルを秘めています。自由診療のインフラとなり、業界を代表する企業を一緒に目指せることを光栄に思います。

■ANRI 代表パートナー 佐俣アンリ氏

メディカルフォースに3回目の出資をさせていただきました。創業から毎月ミーティングを重ねていますが彼らの強みはシンプルに「約束したことを実行する」事です。

多くのスタートアップと挑戦を続けていますが、宣言した事を実現するという繰り返しを1年2年と続けることができるチームは驚くほど少ないです。

その強みは確実に達成してくる予実にあらわれます。

高い目標を掲げて挑戦を続けるメディカルフォースを引き続き応援させて下さい。良い会社、良い経営陣、良いチームです!

関連リンク:プレスリリース 

TOMORUBA編集部)  

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コメント4件

  • 須原

    須原

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