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NTT東日本×ビオストック×ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルス ジャパン×臼井農産 | 養豚におけるスマート農業の取り組みを加速

NTT東日本×ビオストック×ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルス ジャパン×臼井農産 | 養豚におけるスマート農業の取り組みを加速

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東日本電信電話株式会社 神奈川事業部(NTT東日本)、株式会社ビオストック、ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルス ジャパン株式会社は、有限会社臼井農産において、2022年8月より、咳音検知および豚舎環境の温湿度をモニタリングするシステム「SoundTalks TM 」(※1)のウィンドウレス豚舎での運用を開始した。これにより、養豚における生産性向上・出荷品質向上に向けたスマート農業(畜産)の取り組みをさらに加速する。

取り組みの背景

豚舎には、カーテン豚舎と言われる「開放型豚舎」と、ウィンドウレス豚舎と言われる「密閉型豚舎」がある。近年は、豚舎の空調(換気・温度)を自動管理でき、かつ、野生生物等からの病原体伝播を防ぎうるウィンドウレス豚舎の普及が広がっている。臼井農産でも肥育後期用のカーテン豚舎に加え、2017年3月よりウィンドウレス型豚舎を3棟導入して、離乳豚の飼育を行ってる。


一方でNTT東日本、臼井農産、およびベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルス ジャパンは、昨年11月より1年間の予定で、開放型豚舎を対象フィールドとして、咳音検知技術(音声モニタリングテクノロジー)ならびに温湿度を検知するシステム「SoundTalksTM」を活用し、リアルタイムで豚舎の環境や飼育豚の咳音を遠隔でモニタリグする実証実験を実施してきた(※2)。

ウィンドウレス豚舎は密閉性が高いことから、農場環境によっては屋外からのもしくは部屋間での無線電波の疎通が難しいと考えられるため、昨年11月からの実証実験ではカーテン豚舎を対象としており、ウィンドウレス豚舎は対象フィールドにしていなかった。

しかし、この度、ビオストックの畜産・酪農分野におけるICTソリューション導入ノウハウを活用することで、ウィンドウレス豚舎内の通信品質を確保できたことから、ウィンドウレス豚舎でも「SoundTalksTM」を導入しての実証実験に至ったそうだ。

なお、通信環境および監視カメラ導入は商用サービスとしてNTT東日本神奈川事業部およびビオストックより提供している。

本取り組みの概要

臼井農産では、フレッツ回線が引き込まれている事務所から、最も距離が離れているウィンドウレス豚舎まで、直線で約75メートルの距離があるが、ビオストックによる「農場・牧場・畜舎向け無線LAN」構築ノウハウを活用して、現地事情に適したWi-Fi機器・通信方法を採用することで、通信品質を確保している。

その通信を利用して、監視カメラ18台によりウィンドウレス豚舎(3棟)内を遠隔監視し、そのうち1棟は「SoundTalksTM」モニター5台による咳音検知と温湿度モニタリングも併せて行い、離乳豚の健康維持を図るとともに、農場の生産性向上・出荷品質向上に取り組んでいる。

5台の「SoundTalksTM」モニターは、5部屋からなるウィンドウレス豚舎の各部屋に一台ずつ設置され、各部屋を仕切る厚さ10㎝以上の壁に隔てられた環境下でも、SoundTalksTM自体に搭載されているメッシュWi-Fi機能により、モニターとゲートウェイの通信の構築に成功している。



咳音検知および豚舎の温湿度モニタリングシステム「SoundTalksTM」について

「SoundTalks TM」により計測されたデータ(咳音を含む豚舎内の音、温度、湿度)は、クラウド上のサーバーに送られ、SoundTalksTMのAIアルゴリズムにより、農場独自の咳の発生状況を、スマートフォンアプリまたはコンピューターのWebサイトを介して、ユーザーにリアルタイムで可視化して知らせる。また、モニターに搭載されているLEDライトも咳の状況を緑、黄、赤の3色で表す。

遠隔地でもリアルタイムで飼養豚群の咳の状況や飼養環境(温度・湿度)の変化に気づくことができ、変化が生じた場合には獣医師へ相談するなどの早期対応が可能となる。

モニターするスタッフと農場の現場スタッフ、そして管理獣医師の早期連携により、豚の健康にダメージを与えうる豚舎環境への早期対応、疾患など健康状態への影響の早期発見・早期治療が可能になり、飼育豚の健康維持につながる。結果として、少ない損失で継続的に健康で美味しい豚肉の生産・提供が可能になるそうだ。

※「SoundTalksTM」は遠隔で診断を行う医療機器ではない。

※1:SoundTalksTMはベルギーのSoundTalks社により開発され、ベーリンガーインゲルハイムが販売権を有している。

※関連リンク:プレスリリース 

TOMORUBA編集部) 

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