従業員メンタルヘルスを守る パワハラ防止法 人間関係からの切り離しとは
2020年6月1日からパワハラ防止法が施行されました。大企業はすでに
対策が義務化されており、中小企業は2022年3月31日まで努力義務とされ
ております。2022年4月1日から全ての企業が完全義務化となります。
それではパワーハラスメントに該当すると考えられる
③人間関係からの切り離し とはどのようなことを言うのでしょうか。
(1) 自身の意に沿わない労働者に対して、仕事を外し、長時間にわたり、
別室に隔離したり、自宅研修させたりする
(2) 一人の労働者に対して同僚が集団で無視をし、職場で孤立をさせる
になります。(2)に関しては学校のいじめですよね。大人になっても
このようなことをやっているのかと感じるほど愚かな行為です。
しかし、実は(2)の行為に対する相談は意外と多いのです。
実際にあった例をご紹介いたしましょう。
とある企業のAさんはあまり仕事ができる方ではなく、他の社員とコミュニケーションを
とるのが上手ではありませんでした。ミスも多く上司にいつも叱られており、
周りはあきれかけておりました。
いつも大衆の面前で上司から叱られるため、周りからAさんと関わると
自分も巻き込まれるのではないかと感じ、同僚たちは距離を取るようになりました。
Aさんの同僚は、Aさんから質問されても適当にあしらい、同僚のグループラインには
Aさんだけ入っておりません。そのため何か重要な連絡があっても、Aさんだけ連絡事項を知るのが遅くなり、そのせいでまた上司に怒られるという悪循環が起きております。
この例をみて、皆さんはどのように感じましたでしょうか?
これは実際にあった事例です。そして今もどこかで同じようなことが起きているのです。
この場合、同僚の対応は(3)人間関係からの切り離し に該当し、
上司の対応は(2)精神的な攻撃 に該当します。
これらを防ぐ方法は、同僚たちがかばってあげることですが、
一番の原因はやはり上司ですね。部下をしかることは上司の役目ですが、
その後のフォローも上司の役目です。また、管理不足がゆえに部下の中で「いじめ」が
起きているということに気づいておりません。
そのようなことを起こしてしまう環境も問題であり、それを改善しようとする動きもないことに危機感を覚えなくてはならないのです。
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