仕事のやりとりをスムーズに!同期/非同期コミュニケーションの使い分け
ビジネスでもプライベートでも、コミュニケーションの取り方によって、伝えたいことがどのように相手に受け取られ、相手がどのように行動するかが変わります。
伝える内容、タイミング、求めるスピード感や、相手が好むコミュニケーション方法によって、何を使ってコミュニケーションを取るかに制約もかかります。
日本では打ち合わせ・会議など対面でのリアルタイムのコミュニケーションが好まれていますが、お互いの時間を尊重し、仕事を円滑に進めるためには、必ずしもそれがベストとは限りません。より効率的に仕事を進めていくには、リアルタイムではない非同期型のコミュニケーションを取り入れることが重要です。
同期コミュニケーションと非同期コミュニケーションの違い
同期コミュニケーションは「リアルタイム」に行われるコミュニケーションのことで、2人以上の参加者が口頭、電話、またチャットなどを通じて、お互いに同じ瞬間に情報を交換するものを指します。
同期コミュニケーションの例
対面での打ち合わせ
WEB会議
チームメンバーや上司にちょっとした報連相をする
雑談
非同期コミュニケーションは、情報を伝える側がメッセージを送信してから、メッセージを受け取る人がそれを解釈し、返答するまでにタイムラグがあるコミュニケーションを指します。非同期コミュニケーションは対面ではなく、時間をわざわざ押さえて行うことはありません。
非同期コミュニケーションの例
メール
プロジェクト管理ツールへの書き込み(Asanaやbacklogなど)
社内Wikiなどへの記載(NotionやQiita TEAMなど)
ダイレクトメッセージ(Facebook Messenger、Twitter DMなど)
ビデオメッセージ(recitなど)
slackのようなビジネスチャットは、全員がリアルタイムで書き込みを行ったり、都合がついた時にだけ書き込んだり、同期的にも非同期的にも使うことができます。
同期/非同期コミュニケーションの使い分け
コロナ禍でも、同期型のコミュニケーションは広く行われています。WEB会議が普及し同じ場所にいなくても対面と同様に会話ができるため、ビジネスシーンでの同期型コミュニケーション量は大きく減少してはいません。
同期コミュニケーションに適したシーン
リアルタイムでのコミュニケーションは、その円滑さや信頼関係の築きやすさにメリットがあり、例えば次のような場合にその効果が顕著に現れます。
・人との信頼関係を築きたいとき(1on1など)
・批判的なフィードバック、デリケートな話題を話す場合
・アイデアや解決策のブレスト
・プロジェクトのキックオフミーティング
・決断を行うために密なコミュニケーションを取る
同期コミュニケーションのデメリットは、時間がかかることです。チャットで2,3往復で済む内容を3人集め、15分の会議で話したり(= 45分消費)、会議という場で話すと決めることで、コミュニケーションを始めるまでのタイムラグがあったり、といった遅さがあります。
同期型コミュニケーションのもう一つの、そして大きなデメリットは、相手の時間を奪ってしまうことです。会議など予定をブッキングしていればまた別ですが、同僚に話しかけても良いかを確認し、ちょっとした相談をするなどのコミュニケーションは、話しかけた相手の集中を妨げてしまうことになります。
非同期コミュニケーションに適したシーン
非同期型のコミュニケーションは、緊急でないコミュニケーションを行う場合に適しています。
メッセージを受け取った人は自分のペース・自分のタイミングで内容を確認し、返答できます。また、タイムラグがあることで、返答をする前に熟慮することもできます。
非同期のコミュニケーションでは相手の時間を奪わずに、ファイルやリンクなどを自由に追加し、内容が伝わりやすいよう補足を行うこともできます。
非同期のコミュニケーションは、次のようなシーンで特に有効です。
・即時の反応、コメントが必要でない場合
・副業や海外の方など、働く時間に時差がある人と共同作業をする場合
・集まることが難しい人に内容を共有する場合
・会議などリアルタイムのコミュニケーションの前に、前提を共有する場合
・複雑な内容を、後からでも参照できるように説明しておきたい場合
動画コミュニケーションの活用
ビデオメッセージ(動画コミュニケーション)は、同期型と非同期型のコミュニケーションの間をつなぐコミュニケーション方法で、両方の長所を兼ね備えています。
ビデオメッセージでは、表情や声のトーンがそのまま伝わるため、同期コミュニケーション特有の人間味も表現できます。その上、ビデオメッセージは自分の好きなタイミングで収録して送ることができ、受け取る側も都合の良い時間にそれを見ることができます。
まとめ
・コミュニケーションには同期/非同期のコミュニケーションがある
・それぞれ適した利用シーンがある
同期コミュニケーション...
1. 信頼関係を築きたい
2. 素早くコミュニケーションを取って認識を合わせたい
3. ブレストなど発散型のコミュニケーションを取りたい
非同期コミュニケーション...
1. 緊急でない場合
2. 副業など時差がある人と協力したい
3. 後から内容を見返したい
角田 勝美hachidori株式会社
hachidori株式会社