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"市場テック"の大きな伸びしろに期待がかかる【AI×不動産】の共創事例

"市場テック"の大きな伸びしろに期待がかかる【AI×不動産】の共創事例

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多くのビジネスパーソンが注目するAIビジネスですが、AIには多用に細分化された用途があります。ですから「どの領域のAI活用がアツいか?」に注目するのが正しいビジネス洞察眼と言えるでしょう。TOMORUBAの連載「Break Down AI」では、期待される【AI×○○】の実態に迫り、どのような共創が行われているかに迫ります。

今回は、言わずもがな巨大マーケットである不動産のAI活用に目を向けます。不動産は売買や賃貸だけでなく、それに関わる様々なサービスが存在するため、単に【AI×不動産】と言っても事業の種類は多岐にわたります。これから紹介する共創事例は、AIの特性と企業の強みを上手く生かした、膝を打つようなアイデアがたくさんあります。それではみていきましょう。

巨大な不動産市場。"不動産テック"はそれを上回る成長率

冒頭に不動産は巨大マーケットであると言いましたが、財務省が2019年に公開した年次別法人企業統計調査によると、2018年度の国内不動産業の市場規模は約47兆円と、やはり巨大市場です。特筆すべきは、その成長率です。同じく2015年度の市場規模が約39兆円だったので、3年で約20%成長していることになります。新型コロナによる影響も今後出てくる可能性もありますが、近年の市場規模の推移も安定して成長傾向です。

さて、ではもう少し焦点を絞ってみます。不動産とICT技術を融合させた「不動産テック」の市場規模をみてみると、矢野経済研究所が2018年に公開した数字では、2015年度実績が約2500億円で2020年度予測は約6300億円です。年平均で20%も成長。上記と同様に今後は新型コロナによる影響も考えられますが、過去5年で約2.5倍に市場規模が拡大していることがわかります。


出典:矢野経済研究所

不動産事業が巨大かつ成長中のマーケットであることも加味すると、不動産テック市場は伸びしろが大きいことはみて取れます。

関連ページ:報道発表 年次別法人企業統計調査 結果の概要(平成30年度)

関連ページ:不動産テック市場に関する調査を実施(2018年) | 市場調査とマーケティングの矢野経済研究所

AI×不動産の共創事例

ここからは不動産のAI活用に関する共創事例を紹介します。


【エクサウィザーズ×三井不動産】マンションの推定価格を算出する『リハウスAI査定』を共同開発

エクサウィザーズと三井不動産リアルティは2019年12月、所有マンションの推定成約価格をAIにより即時に算出して提示するシステム『リハウスAI査定』を共同で開発し「三井のリハウス」Webサイトにて公開しました。

Webサイトでは所有するマンション名と部屋番号を入力するだけで自動で推定成約価格を提示します。サービス自体は2016年から稼働していますが、エクサウィザーズとの共同開発によってより精度の高い査定を行うことができるようになりました。

リハウスAI査定は、33年連続全国売買仲介取扱件数No.1の三井不動産リアルティで実際に取引された膨大な成約事例をAIに学習させ、立地・グレード・階数・向きなど住戸の特徴に応じて推定成約価格を算出することが可能です。約30,000棟のマンションを対象とした推定成約価格の算出では、小さいほど誤差が少ないとされる指標「MER」が5%前後と高い精度を実現しています。

関連記事:エクサウィザーズ×三井不動産リアルティ | AIによりマンションの推定価格を算出する「リハウスAI査定」を共同開発

【VAAK×東京建物】映像解析AI『VAAKEYE 施設管理』による施設管理のDX実証実験を開始

AI開発のVAAKは2020年12月より、東京建物とともに、東京建物が所有するオフィスビルの共用部にて、映像解析AI『VAAKEYE 施設管理』を用いた施設管理のDX実証実験を開始しました。

VAAKEYE 施設管理は、施設内に設置している防犯カメラからの映像を解析することで、人物行動や異常を検知し、スマートフォンやPCに通知を行う映像解析AIソリューションです。今回、VAAKと東京建物は、ビルの利用者の安全・安心・快適に資する業務向上を目的に、東京建物日本橋ビルにて施設空間データの活用について検証を開始します。

具体的には体調不良の人の発見や、不審者の特定などをAIが行い、警備員の日常業務を支援しつつ、ホスピタリティ向上への検証を行います。また、警備スコープ外の施設空間データも合わせて、施設空間の居心地評価、催事やPRなどの施策分析、他部門との施設データ連携などの活用検証を実施し、業務適正化や利用者価値の向上を図るとのことです。

関連記事:VAAK×東京建物 | 映像解析AIによる施設管理のDX実証実験を開始

【アットホーム×GFL】『ATBB』にAIが物件のアピールコメントを自動生成する新機能実装

不動産情報サービスのアットホームとマーケティングシステム開発のGFLは2020年12月より、AIを活用して物件のアピールコメントを自動で生成できる機能を、不動産情報流通プラットフォーム「ATBB(アットビービー)」に搭載しました。

今回の取り組みアットホームのグループ企業アットホームラボとGFLは「不動産クロージング技術」に関する共同研究の第1弾として開発したものです。「ATBB」において、不動産会社が入力した物件情報を元にAIが6種類・2パターンの全12コメントを自動で作成します。作成したコメントは、消費者向けポータルサイト「不動産情報サイト アットホーム」に掲載可能となります。

関連記事:AIを活用して物件ごとの魅力を語り分けるアピールコメント自動生成機能を提供開始

【セーフィー×三井不動産】三井不動産CVCより増資。不動産テックの強化やIoTの活用推進

クラウド録画カメラのSafie(セーフィー)を開発・運営するセーフィーは2019年11月、三井不動産とグローバル・ブレインが共同で運営するCVCである31VENTURES-グローバル・ブレイン-グロースより第三者割当増資を実施しました。

この資金調達では、業界最大手の総合ディベロッパーである三井不動産が持つアセットを活用して、設計から施工、街づくりまで、様々なシーンでの映像ソリューションを創出し、不動産テックの強化やIoTの活用推進を目指すとのこと。

具体的には①モールの価値を向上させる「スマートモール」②AI警備や不動産価値の測定活用する「スマートシティ」③現場と物件の管理をする「建設現場管理」の3点を推進します。

関連記事:クラウド録画カメラのセーフィー | 三井不動産CVCより増資を実施、不動産テックの強化やIoTの活用推進を目指す

【編集後記】大きな市場と膨大なデータ

不動産は市場が大きいため、生産性を少しでも改善できれば大きなインパクトにつながります。さらに、不動産と無関係に暮らしている人はいないほど、人と密接なサービスですから、AIにとって重要なデータが豊富に貯まっています。

そういった意味では、今AIベンダーにとって不動産は宝の山に見えているのではないでしょうか。逆に、不動産事業者も活用されていないデータをAIに学習させることで生産性を飛躍的にアップさせるチャンスが眠っているかもしれません。

TOMORUBA編集部

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