第1話「コミュニケーションロボット」ロボットと人の会話が会話できる
ロボットといえば、真っ先に思い浮かべるのはコミュニケーションロボットではないでしょうか。 特に日本人の場合、ロボットといえばドラえもんのネコ型ロボットやガンダム、鉄腕アトム・・・などといった漫画のキャラクターのように、直立二足歩行で人々の心に寄り添ってくれるものを想像する人も多いと思います。ロボットとの会話や動きを通じて交流を楽しめるコミュニケーションロボットは、子どもの遊び相手やお年寄りの見守り、日々の寂しさを紛らわせるためなど、多様な用途に使えます。最近ではオフィスン会議室や商談コーナーの案内などにもロボットが活用されるようになってきています。人の発する言葉を理解して応答する、いわゆるバーバルコミュニケーションの能力は必須といっても過言ではないでしょう。
そこでコミュニケーションロボットの特にバーバルコミュニケーションに必要とされる技術について取り上げます。バーバルコミュニケーションとは、言語で相手に伝達を行うコミュニケーションのことで、言語コミュニケーションとも呼びます。 バーバルコミュニケーションは、メールや手紙などの文章や、会話で発する言葉が対象となっていて、言葉自体の意味や話の内容が相手に伝達されるのです。ただし、バーバルコミュニケーションだけでコミュニケーションロボットが本来の機能を果たすかというとそういうわけではありません。実は、コミュニケーションロボットにもノンバーバルコミュニケーションは非常に重要な要素です。ノンバーバルコミュニケーションとは非言語コミュニケーションとも言われ、言語に依らないコミュニケーションのことをいいます。 例として、表情や身振り手振りなどの仕草、声のトーン、服装、インテリアなどが挙げられます。
バーバルバルコミュニケーションとノンバーバルコミュニケーションの重要性を示す研究はいくつか行われています。 例えば、2010年に大阪大学とATRの研究チームによって発表された『人々の興味を引きつける案内ロボット―後ろ向きに移動する案内の効果』という論文では、案内ロボットが前方向に移動するか後方向に移動するかで案内に従って動く人の数が変わるということが明らかになっています。実験では、ロボットが、「あなたに、面白いものを紹介してあげるね」と言って、自律移動による誘導を行います。自律移動を前方向と後方向で条件を変えて実験を行った時、後方向で誘導を行った方が、話しかけてきた人の周囲にいて状況を見えていた人が誘導についていきやすかった、という結果が得られました。バーバルコミュニケーションが重視されがちな口ボットですが、ノンバーバルコミュニケーションの設計も行って、初めて社会で活躍できるのです。
人とロボットが協働で生活する社会がどんどん広がっています。おもしろい世の中ですね。
趙徳鵬ロボットバンク株式会社
静岡文化芸術大学 生産デザイン学科卒業 カーデザイン 静岡大学大学院 工学研究科 工学 修士 2015年に北京中関村に起業、APP開発中心、その後会社は大手ECサイトに売却 2016年36krのグローバルビジネス優秀インキュベータに選出 2017年清華大学のグローバルビジネス優秀インキュベータに選出 2019年 月間5億PVを誇る、中国最大のベンチャー/ITメディア「36kr」36krspace (米ナスダック上場)と 共同で初の海外インキュベーション拠点を設立 (日中ハイテク企業をつなぐ) 2020年 中国最大イノベーション大学 混沌大学日本支店設立(日中ハイテクイノベーション企業をつなぐ) 2022年 RobotBank当社設立 ロボティクスで実現するモノづくりDX、幸せライフスタイルDXを促進する
ロボットバンク株式会社
CEO