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JAXA認定ベンチャーの「天地人」 | JAXA初の出資を受け資金調達を実施、衛星ビッグデータの利用を拡大へ

JAXA認定ベンチャーの「天地人」 | JAXA初の出資を受け資金調達を実施、衛星ビッグデータの利用を拡大へ

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JAXA認定の宇宙ベンチャー 株式会社天地人は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)より、資金調達を実施したことを発表した。

天地人の事業概要と出資の背景

天地人は、JAXA衛星をはじめとする地球観測衛星等から得られる宇宙ビッグデータを活用し、土地評価サービスを行う「天地人コンパス」をコアとした事業を展開している。

天地人は、これまでいくつもの新規事業やスタートアップの立ち上げを経験してきたCEOの櫻庭氏と、JAXA職員でもあるCOOの百束氏が出会い、内閣府主催の宇宙を活用したビジネスアイデアコンテスト「S-booster」に挑戦。トリプル受賞をしたことがきっかけで立ち上がった。

天地人は、JAXAの職員が兼業で働いている日本でも珍しい宇宙ベンチャーだ。その強みを活かし、内閣府から宇宙開発利用大賞を受賞。ほかにも、国内外のコンテストで9つの賞を受賞している。

天地人の事業は下記の4つの軸にわかれている。

①農業

②インフラ

③エネルギー

④カーボンオフセット

農業事業では、宇宙ビッグデータを活用した「宇宙ビッグデータ米」の栽培を行っており、インフラ事業では2022年2月より、愛知県の豊田市上下水道局水道維持課とチームを組んで、漏水リスクを分析する実証実験を行なっている。

JAXAとして初の出資案件でもあるこの度の資金調達は、衛星データの新しい活用方法の開拓や、着実に事業を拡大していることが評価され、出資に繋がったと同社は分析する。

天地人のミッションは、人類の文明を最適化すること。最適な場所でビジネスを営めれば、世界中の無駄がなくなり、人に優しく、環境に優しく、快適に暮らすことができると信じて、今後とも邁進していく考え。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)理事 石井康夫氏のコメント

『宇宙ビジネスが世界各国で活発化する中、日本でもリスクマネーの供給拡大に向けた取り組みが進んでいます。研究開発成果を活用したビジネス創出やスタートアップの資金調達の後押しにつなげていく狙いからJAXA法が改正され、JAXAは2021年度から出資機能を持つこととなりました。今般、JAXAから初めての出資を天地人殿へ実施させていただくことを決定しました。JAXA認定ベンチャーの先駆者の一つとして、様々な分野で衛星ビッグデータの活用を通じてビジネス開拓をされている天地人殿には、今後益々新たな道を切り拓いていただくことを期待しています。』

株式会社天地人 代表取締役 櫻庭康人氏のコメント

『日本の宇宙航空分野の代表であるJAXA様のような研究機関から調達させていただけましたこと、この場をお借りして感謝申し上げます。光栄かつ身が引き締まる思いです。衛星データを活用した独自の土地評価エンジン「天地人コンパス」を土台に、衛星データビジネスの中心になるよう、JAXA様のご支援を受けつつ、世界のユーザーニーズを満たす技術開発を進めていきます。ぜひこれからの事業展開を楽しみにしていただけますと幸いです。』

株式会社 天地人 最高執行責任者 百束泰俊氏(兼JAXA職員)のコメント

『これまでJAXAにていくつかの地球観測衛星の開発に携わり、そのデータをビジネスとして社会に役立てたいという想いから櫻庭とともに天地人を創業しました。天地人は、JAXAベンチャーとしての確かな技術力と、スタートアップとしてのビジネス開発力が融合した、珍しいタイプの宇宙スタートアップだと思います。今回、JAXAからの出資を受けることでさらに事業を前に進め、科学技術と社会実装の橋渡しを担う宇宙スタートアップとして、成長を目指していきたいと思います。』

「天地人コンパス」とは

天地人コンパスは、地球観測衛星のビッグデータをはじめとする様々なデータをもとに、解析、可視化、データ提供を総合的に行う土地評価サービス。農業生産から都市開発まで、様々な目的に合わせてカスタマイズすることが可能となっており、ビジネスにおいて最適な土地を宇宙から見つけることができる。

これまで、宇宙から稲の栽培環境をモニタリングし、より美味しいお米の栽培を目指す「宇宙ビッグデータ米」プロジェクトや、キャンプ場候補地を宇宙から衛星で探すプロジェクト、複数の土地の類似性を気象の観点から評価するプロジェクトなどにサービスを活用してきた。

衛星データというと、衛星から撮影した写真を思い浮かべる人も多いだろう。衛星から撮影した画像は代表的な衛星データではあるが、天地人コンパスは、降水量などの気象情報や、3Dマップに代表される地形情報、赤外線によって観測される地表面温度なども世界中のあらゆる場所で取得可能だ。

また、天地人コンパスでは、地上データや、実績データなどを重ね合わせて、複合的に分析することもできる。

関連リンク:プレスリリース 

TOMORUBA編集部) 

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