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医療の民主化を掲げるドクターズプライム、3.9億円を資金調達――「自分らしく選べる医療」の実現へ
医療の民主化を掲げる株式会社ドクターズプライムが、シリーズAラウンドとして3.9億円の資金調達を完了した。これにより、同社の累計資金調達額は6.4億円となる。今回の資金調達を通じ、ドクターズプライムは一般向け医療サービス「LifeDoctor」事業の展開を加速させる。
「自分らしく選べる医療」を目指して
ドクターズプライムは、「自分らしく選べる医療をすべての人に」というミッションを掲げ、医師と患者の目線を揃える「医師評価制度」と、患者が主体的に医療を選べる「医療の民主化」を推進している。2017年の創業以来、救急車の受け入れを改善する「Dr.’s Prime Work」、医師のスキル向上を支援する「Dr.’s Prime Academia」といったサービスを展開し、実績を積み上げてきた。
救急医療の課題解決へ:「Dr.’s Prime Work」
日本の医療現場では、救急車のたらい回しが大きな問題となっている。その背景には「医師の評価が診療実績ではなく論文業績で決まる文化」や「医師と患者の情報格差による診療の不均衡」がある。
これに対し、同社は医師の診療実績を基に評価する制度を導入。救急患者の受け入れに積極的な医師が適正に評価される仕組みを構築し、病院の収益向上と医師のモチベーション向上の両立を実現した。さらに、病院と救急隊との情報共有を強化し、不要な搬送を減らすことで、より迅速な救急対応を可能にした。
この取り組みの成果として、ドクターズプライムが紹介した医師による救急受け入れ患者数は年間67,000人を超え、累計で16万人以上の救急患者を受け入れる体制を構築している。
今後の展望
今回の資金調達ラウンドには、Dual Bridge Capital、ニッセイ・キャピタル、SMBCベンチャーキャピタルが参加。投資家からは「医療業界の課題を解決し、医師の働き方改革を推進する革新的な取り組み」として高く評価されている。今回の資金調達により、ドクターズプライムは新たに「LifeDoctor」事業を開始する。このサービスでは、3万人の医師データを活用し、患者が信頼できる医師を選べる仕組みを構築する予定だ。
まずは、2025年2月に医師向けの「診療スコア可視化機能」をリリースし、医師自身が診療実績を把握できるようにする。さらに、5月には一般向けのセカンドオピニオンサービス「LifeDoctor」を開始。患者が自分に合った医師を選び、納得のいく医療を受けられる環境を提供する。
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(TOMORUBA編集部)