ブライダルDXを掲げるTAIANがプレシリーズAの資金調達を完了、累計調達額は3.5億円へ
ブライダル業界に特化したサービスやソフトウェアを提供する株式会社TAIANは、ジェネシア・ベンチャーズ、ANRI、三菱UFJキャピタル、SMBCベンチャーキャピタル、静岡キャピタル、個人投資家1名を引受先とした第三者割当増資に加え、商工組合中央金庫からの借入により総額約2.2億円の資金調達を完了。同調達により、同社の累計調達額は約3.5億円となる。
資金調達の背景、業界課題と展望
日本のブライダル業界は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、厳しい状況が続いていたが、昨今においては徐々に需要の戻りが見られる。
一方で、少子化や未婚率の増加といった新たな世代への対策、挙式を行わない「ナシ婚」を選択する等、婚礼文化自体の変化へ対応していかなければならないという課題は依然として残されている状況である。さらに、カップルの要望に合わせた個別対応、多数の取引先との連携といった、業界特有のサービス形態に起因するデータ化の遅れから従業スタッフの負担が増え、内部のDX推進も求められている。
「お祝い」の文化を継承し、幸せを共有するすべての人たちの業務負荷をITの力で軽減していきたいという想いから同社は発足した。今回の資金調達は、All in One 婚礼システム「Oiwaii(オイワイー)」の強化、また、「ブライダルDX」から、人生を彩るさまざまな“お祝いごと”にフォーカスした「お祝いテックカンパニー」への領域拡大を目指した新規事業開発への投資を主な目的としている。引き続き、ブライダル業界をはじめとしたホスピタリティ産業における生産性向上などの課題解決に貢献していくという。
All in One 婚礼システム「Oiwaii」とは
「Oiwaii」は、ブライダル業界に特化したクラウド型婚礼宴会システムである。ブライダルフェアへの申込みや広告経由での申込み、ご来場からご成約に至るまでの顧客情報、メニュー・オプションの見積り作成および受発注、挙式披露宴終了後の継続的な関係性構築に至るまでを一元管理することができるという。
また、カップルが結婚式のイメージに合わせて招待状や席次表を作成し、ゲスト情報をOiwaiiへ反映することができる「Concept Marry(コンセプトマリー)」も提供している。
リリースしてから約2年、全国の式場・宴会場にて利用されており、約1,600組の挙式披露宴を支援している。
結婚式を人生最高の日にするため、関係者との事務手続きを実施する業務負荷を軽減させ、プランナーにしかできない業務へ集中してもらえるようサポートしていく。今後は婚礼だけでなく、行事や宴会など日本のお祝いごとを裏から支える基盤として開発を進めていく予定。
資金調達概要
調達金額:約2.2億円
シリーズ:プレシリーズA
出資:株式会社ジェネシア・ベンチャーズ、ANRI、三菱UFJキャピタル株式会社、SMBCベンチャーキャピタル株式会社、静岡キャピタル株式会社、金子 慎太郎
融資:株式会社商工組合中央金庫
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