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meet ▶[Scalably]:Scalablyが描く、Web3時代のコミュニティマーケティング

meet ▶[Scalably]:Scalablyが描く、Web3時代のコミュニティマーケティング

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グローバル展開が当たり前になりつつある現代のビジネスシーン。しかし、国内でのマーケティング手法をそのままグローバルに当てはめても、多くの非効率が生まれてしまう。グローバルに事業を展開するなら、グローバルに適したマーケティングにアップデートしなければならない。

そんなグローバル展開に適した新しいマーケティング手法を提案するのがScalably株式会社だ。世界中に存在する様々なコミュニティーに直接繋がることで、従来の手法とは一線を画したマーケティング戦略が実現する。

ScalablyのCEOである山本純矢氏は、かつてWeb3企業を経営していた経験から、従来のマーケティング手法に大きな課題を感じたと言う。今回は山本氏に、新しい時代に必要となるコミュニティマーケティングのあり方について聞きました。

eiicon companyのオリジナルピッチ企画「eiicon meet up!!」登壇企業に話を聞くインタビュー企画『meet startups!!』。――今回は、Scalably株式会社 CEO/Co-founder 山本純矢氏にインタビューを実施し、起業の背景から同社のサービスの特徴、さらに新しい時代に必要となるコミュニティマーケティングのあり方についても語ってもらった。

▲Scalably株式会社 CEO/Co-founder 山本純矢氏

Web3時代に欠かせない「新しいコミュニティマーケティング」

――まずは起業した経緯を聞かせてください。

山本氏 : 私はScalablyを立ち上げる前、東南アジア最大のブロックチェーン企業を経営しており、400名のエンジニアを抱えていました。その経験から300社ほどのブロックチェーン企業とのやり取りがあったのですが、どの会社も非効率なマーケティングをしていたのです。

せっかく新しい技術を使っているのに、やっていることは従来のマーケティング手法と変わりません。Web3時代には、Web3に適した新しいマーケティング手法があるはずと思い、新たに立ち上げたのがScalablyです。

――Web3の時代には、どのようなマーケティングが必要なのでしょうか。

山本氏 : 新しい「コミュニティマーケティング」です。従来のコミュニティマーケティングは「コミュニティを作って自分たちのファンを作る」というものでした。もちろんその考え方も重要なのですが、これからの時代は「既存のコミュニティと効率的に繋がること」が肝になります。

今や世界中に様々なジャンルのコミュニティが存在し、コミュニティもまた新たな情報や有益な情報を求めているのです。わざわざゼロから自分たちでコミュニティを作るよりも、自分たちのサービスを求めているコミュニティとダイレクトに繋がったほうが効率的ですよね。

従来のマーケティングは、多くの人にアプローチしてファネルに落とし込むのが一般的でしたが、コミュニティマーケティングなら顕在顧客に直接アプローチできるのです。

――なぜコミュニティマーケティングが、Web3ビジネスにマッチするのか教えてください。

山本氏 : Web3サービスは、ステークホルダーが世界中に存在するのが前提だからです。顧客も投資家も世界中に散らばっているのに、これまでのように各国で広告を出したり、コミュニティを作るマーケティング手法では通用しません。

Web3に限らずグローバルに事業を展開するなら、既に存在するコミュニティにアプローチした方が無駄のないマーケティングが可能になるのです。

専門知識なしで世界中のコミュニティに繋がれるプラットフォーム

――Scalablyさんのサービスについて聞かせてください。

山本氏 : 私たちが開発しているのは「グローバルコミュニティプラットフォーム」です。プラットフォームには様々な国やジャンルのコミュニティが存在するため、企業はその中から自分たちにマッチしたコミュニティに直接アプローチできます。

これまで海外のコミュニティにアプローチするには、その国のプラットフォームを使い、その国の言語でアプローチしなければいけませんでした。しかし、私たちのサービスではプラットフォームや言語も自動で最適化されるため、不自由なくアプローチできるのです。

――現在はどのような開発フェーズなのでしょうか。

山本氏 : まだ本格ローンチ前で、現在30社程度にテスト利用してもらっています。これまでは知り合いを中心に使ってもらってきましたが、これから本格的に導入企業を増やしていく予定です。

加えて、導入企業と同時にプラットフォームを使うコミュニティも増やさなければなりません。マネタイズ支援などをしながらコミュニティを増やしており、2023年9月に本格的ローンチを目指しています。

――Scalablyさんのサービスを使うことで、どのようなメリットを得られるのかお聞かせください。

山本氏 : 従来のマーケティングに比べて、よりターゲットに近くなれます。これまでのマーケティングでは広告を出して潜在顧客を獲得し、オウンドメディアやメルマガなどでニーズを高めて顕在顧客に育てて来ましたよね。

コミュニティマーケティングでは、既に自社のサービスに興味・関心のある顕在顧客に向けてアプローチできるため、潜在顧客を探したりニーズを引き出す必要がありません。それだけ効率的なマーケティングが可能になるのです。

――どのような業界からの需要が高いのでしょうか。

山本氏 : 一つはWeb3サービスを提供している企業です。先程もいったようにWeb3サービスはグローバル環境が前提で見込み顧客が世界中に散らばっていおり、その見込み顧客に効率的にアプローチするには私たちのサービスがマッチします。

もう一つはエンタメ企業。音楽や映画、ファッションなどに関連したサービスやプロダクトを提供している企業です。エンタメは世界中にファンが存在するため、コミュニティに繋がりすれば大きなビジネスチャンスになります。

企業と人が興味関心でつながる社会へ

――Scalablyさんのサービスが広がることで、社会にどのようなインパクトをもたらすことができるのでしょうか。

山本氏 : いま世界を分けているボーダーの質が変わると思います。これまでは国や地域、性別や年齢で市場が区切られていましたよね。マーケティングをする時も、例えば「東京に住む30~40代の女性」といったターゲット設定をしていたと思います。

しかし、コミュニティマーケティングが当たり前になれば、そのようなターゲットを設定する必要がありません。「ゲームが好きな人」「コスメに興味関心のある人」というように、興味・関心で市場を区切れるようになります。

今でもオンラインゲームでは国籍や性別、年齢に関係なく一緒に遊んでいますよね。彼らの共通点は「ゲームが好き」というだけです。同じような現象が、今後は様々なジャンルで起き、興味・関心を軸としたマーケティングに変わっていくと思います。

――そのような社会を実現するために、どのような企業と組んでいきたいか聞かせてください。

山本氏 : 自分たちの独自の価値を、世界中に届けたいと思っている企業と組みたいです。私たちのサービスなら瞬時に世界と繋がれるため、日本だけでは難しいビジネスも成立させられます。たとえば特定の地域だけではターゲットが少なくて成立しないビジネスも、世界中に目を向ければ大きな市場になるビジネスもありますよね。

これまでのマーケティング手法で世界に情報発信するのは難しかったかもしれませんが、私たちの技術を使えばダイレクトに世界の市場にアプローチできます。ぜひ一緒に新しい価値を世界に届けましょう。

▲2023年2月16日に開催されたピッチイベント「eiicon meet up!!vol.6」に登壇した山本氏。

(取材・文:鈴木光平、撮影:齊木恵太)



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