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meet ▶[TRULY]:すべての女性を更年期の悩みから開放する

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https://auba.eiicon.net/projects/31685

#ヘルスケア #インターネットメディア・アプリ #課題解決No.5「ジェンダー平等を実現しよう」

2025年には世界で11億人もの女性が迎えるという更年期。女性は平均50.5歳に閉経を迎えるが、更年期はその前後5年間、実に10年間にわたると言われる。その時期に、個人差はあるものの身体的・精神的な症状が発生するのだ。そのような課題に対し、世界では様々なサービスが提供されており、最近ではフェムテックの中でも更年期の課題に特化した「メノテック」市場も生まれている。

日本企業では女性管理職の割合を増やしている企業も多いが、7割もの女性が更年期の症状を理由に管理職を辞退した・辞退を考えたというデータもある。マネジメント職として重要な責務を任される年代と、更年期が重なることから、キャリアとの両立に悩む女性は多いのだ。

「閉ざされた悩みに向き合い、男女が理解し合える社会へ」というミッションを掲げ、更年期にフォーカスしたサービスを展開するTRULY。2020年6月、まだフェムテックという言葉もあまり浸透しておらず、月経や妊娠というテーマはあったものの、更年期についてはほとんど語られていなかった頃にローンチされた。様々な共創を進めており、2021年は33の企業・自治体と実証実験などを行っている。

「eiicon meetup」登壇企業に話を聞くインタビュー企画『meet startups!!』。今回は、株式会社TRULY 代表の二宮未摩子氏にインタビューを実施。創業の経緯や事業の進捗、今後のビジョンを聞いた。


▲株式会社TRULY CEO 二宮未摩子氏

長年放置されてきた更年期の悩み。今こそ一石を投じたい

――まずはTRULYを起業するまでの経緯を聞かせてください。

二宮氏:起業前は大手広告代理店で働いていて、大企業からスタートアップまで、様々な新規事業の立ち上げを支援していました。その中でも特に私が強く興味関心を持っていたのが美容健康分野です。

新規事業支援の一環で、シニア市場に向けてとある企業とJVを組む話があり、美容や健康に知見のある私がアサインされたのがTRULYの原点になります。社内ベンチャーのプログラムにも採択され、事業化に向けて進んでいたのですが、あと一歩のところで社内から投資判断が下りず。それでも協業先の会社に「TRULYはぜひ世に出して欲しい。二宮さんが起業するなら出資するよ」と背中を押され、起業を決意しました。

――最初から更年期をテーマにしていたのですか?

二宮氏:いえ、もともとは広く女性のインナービューティーをテーマにしていました。その中でも更年期というテーマを絞ったのは、更年期に関する正しい情報が世の中にあまり普及していなかったからです。妊娠や産後に関するサービスは溢れているのに、更年期に関する情報は教科書的なものばかり。

出産や子育てに関する課題は解決されてきても、更年期の悩みは長年放置されたままでした。私もこれから経験する更年期だからこそ、より多くの人に正しい知識を届け、更年期をポジティブに捉えてもらいたいと思ったのです。

福利厚生サービスで、働く女性たちの悩みを解決

――現在のビジネスの概要を教えてください。

二宮氏:一つは更年期の悩みに特化したメディア事業です。社名の「TRULY」の意味通り、信ぴょう性の高い情報を届けられるのが私たちの強み。美容や健康に関する誤った情報により、被害を受けた方は少なくありません。そのような被害者をなくすため、専門家の先生たちの監修を受けながら、信頼できる情報を発信しています。

ただし、正しい情報を発信するだけなら、他の企業でも可能です。私たちはそれに加えて、女性のリアルな体験談も発信しています。直接的に悩みの解決にならなくとも、共感力の高い女性は「自分と同じ悩みを抱えている人がいるんだ」と安心できるものです。

そして、もう一つが女性特有の悩みを専門家にオンラインで相談できるサービス。今でも婦人科に行けば相談はできますが、婦人科に足を運ぶことにハードルを感じる女性は少なくありません。私たちのサービスなら、スマホから気軽に相談できるので、より多くの人に悩みを打ち明けてもらえます。

――どのような形でサービスを届けているのでしょうか?

二宮氏:もともとはユーザー向けにサービスを提供していたのですが、予想以上に法人からの問い合せが多かったため、現在は法人向けのサービスに注力しています。大企業の中には女性社員の働きやすい環境づくりに注力している企業もあるので、福利厚生としてTRULYを導入してもらい、女性社員に利用してもらっています。

その場合は必ずしも更年期に関する悩みだけでなく、女性の幅広い悩みに対応しています。”健康経営の証となる「ホワイト500」を取得したいけど何をすればいいかわからない”という企業から、問い合わせを頂くケースも多いです。


▲4月27日に開催されたピッチイベント「eiicon meetup!!vol.2」に登壇した二宮氏。

30~50代女性をターゲットにした企業と共創していきたい

――2021年からは、様々な大企業・自治体と協業も進めていますね。具体的にどのようなプロジェクトを進めているのか教えてください。

二宮氏:協業先として最も多いのは生命保険会社です。女性社員が多いので、まずは私たちのサービスを導入してもらい、価値を感じてもらってから女性向けの保険商品などを一緒に開発するようなケースですね。

他にも美容商品や日用品など、女性向けの商品を扱っている企業との協業も進めています。すぐに形になるものではありませんが、商品の改良や新商品の開発などに私たちが持っているデータを活用してもらっています。

――協業を始めるにあたって、課題になることはありますか?

二宮氏:セキュリティの面で心配される企業は多いですね。特に私たちはセンシティブな情報を扱っているので、それらが漏洩しないか心配なのは当然です。しかし、私たちはLINEを使って相談を受けているので、本名やメールアドレスを取得することもありませんし、せいぜい取得するのはLINEのプロフィールくらい。個人を特定できる情報を入手することないので、それを説明して安心して協業をスタートしています。

――協業にあたって、どのようなアセットを提供できるのかも教えてください。

二宮氏:私たちは日々女性の相談を受けているので、リアルな声からのインサイトを提供できます。それらをマーケティングに使えば、女性向けの商品やサービスを提供している会社にとっては、とても有用だと思います。また、私たちは女性の医師や薬剤師の方に相談を受けてもらっているので、そのような専門家のネットワークを活用してもらうことも可能ですね。

――最後に、これからどのような企業と共創していきたいですか。

二宮氏:40代、50代の女性をターゲットにビジネスを展開している企業と組んでいきたいです。最近では30代後半から「プレ更年期」も始まるので、30代女性向けの企業さんとも組めたら嬉しいです。

また、将来的には男性の更年期についても情報を発信していきたいと思います。まだ具体的なお話もできませんが、中年男性の悩みを解決したい企業とも一緒に新しい価値を生み出していけると嬉しいです。

(取材・文:鈴木光平)

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  • 田上 知美

    田上 知美

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  • 眞田 幸剛

    眞田 幸剛

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