“課題ドリブン”で進む事業共創。大企業のキーパーソンたちが語るオープンイノベーションの現在地とは――「ONE JAPAN CONFERENCE2022」セッションレポート

再エネ資源の宝庫であるアフリカ。カーボンニュートラルの現状とポテンシャルは？

加速する人への投資。岸田首相「5年で1兆円」の方針表明で注目集めるリスキリングとは？

なぜいま「Z世代」が流行語に？Z世代の基礎知識とブレイクしたきっかけを分析

16年で2倍に膨れ上がった『電子ゴミ』は何が問題なのか。唯一の解決策とは？

Play to Earn（P2E）はなぜ注目を集めているのか？ビジネストレンドとしての基礎知識

共創とは？そのメリット・デメリットと成功事例も併せて紹介

【OIプロジェクト始動！】執行幹部・成迫氏に聞く。数多のイノベーションを生み出し続けてきたデンソーが見据える先とは？

「これが最後のチャンス」スタートアップエコシステム協会が実現を目指す次世代型の組織とは？

増山邦夫

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根崎優樹

有友純一郎

奥野剛史

富田直

眞田 幸剛

パリ協定で定められた「世界の気温上昇を産業革命前に比べ1.5度までに抑える」を達成するための指標として、先進国では「2050年までにCO2排出量をゼロにする」ことが目標になっています。これがいわゆるカーボンニュートラルですが、日本でも段階的な目標として2030年までにCO2排出量を46％削減することを目指しています。TOMORUBAの連載「カーボンニュートラル達成への道」では、各業界がどのように脱炭素に向けた取り組みをしているのか追いかけていきます。 今回はカーボンニュートラルをめぐるアフリカの現状について情報を整理していきます。カーボンニュートラルと聞くと、温室効果ガスの排出量の多い先進国に課題が集中していると思ってしまいがちですが、当然アフリカにもカーボンニュートラル達成に向けた課題は多くあります。 <h2>高成長率を維持してきたアフリカ経済の今後はパンデミックと戦争の行方に左右される</h2>まず、アフリカの経済について簡単に触れておきます。国際通貨基金（IMF）が発表した2022年版のGDPランキングで、アフリカ地域で最も高い順位だったのは31位のナイジェリア、次いで35位エジプト、36位南アフリカと続きます。<img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3839/upload/wg6AydphEgNkG9dmQBVt_Q.png" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> 出典：<a href="https://www.imf.org/external/datamapper/NGDPD@WEO/OEMDC/ADVEC/WEOWORLD/RUS" target="_blank" rel="noopener noreferrer">​​World Economic Outlook (October 2022) - GDP, current prices</a> アフリカの経済は長らく急成長を遂げてきました。サブサハラ・アフリカ地域（北アフリカを除くアフリカ地域）GDP成長率の推移を見てみると、2000年代は概ね6％前後の高い成長率を維持してきました。ただ2010年代にはナイジェリアや南アフリカなどの資源依存国が資源価格の下落などによって成長率を下げています。<img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3839/upload/FMZqF1jJaVmfuYYL7VxDTQ.png" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> 出典：<a href="https://www.meti.go.jp/report/tsuhaku2020/2020honbun/i1370000.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">第7節 アフリカ：通商白書2020年版（METI/経済産業省）</a> 追い打ちをかけるように2020年にはコロナ禍の影響を受けて成長率はマイナス1.6%という統計開始以来最低の数字となってしまいます。<img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3839/upload/kCsXqEP7z454anLbJlHjEQ.png" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> 出典：<a href="https://afdb-org.jp/socio-economic-performance" target="_blank" rel="noopener noreferrer">アフリカの経済とトレンド|アフリカ開発銀行グループ</a> ですが、アフリカは2021年に世界のどの地域よりも成長率を回復させ、6.9%の成長率となる見通しです。今後、パンデミックとロシア・ウクライナ紛争が長引けば、2022年には成長率は4.1%に減少し、2023年も横ばいとなると予測されています。 <h2>アフリカのカーボンニュートラル達成には4.8兆ドルの資金補償が必要な試算。実質的にイノベーションが必須</h2>では、アフリカのカーボンニュートラルに対する基本的な姿勢はどのようになっているのでしょうか。アフリカ経済見通し2022年版（AEO 2022）では、「アフリカにおける気候レジリエンスと公正なエネルギー転換の支援」がテーマになっています。そのためいくつかの地域のアフリカの指導者たちはSDGsの7つ目の目標である「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」へのコミットメントを示しており、この目標を実現する動きを牽引する必要があります。特に大きな課題として、アフリカには電力にアクセスできない人口が5億8000万人いるとされており、これを早急に解決しなければなりません。さらに、アフリカの総人口は2021年には14億人だったのが2050年には24億人に増加すると言われています。つまりSDGsの7つ目の目標をクリアするには、2030年まで少なくとも年間7500万件の新規アクセスを目標とした上で、さらなる対策が必要ということになります。さらに、アフリカは全ての人口に電力アクセスを確保したうえで2050年までに温室効果ガス排出ネットゼロを目指さなければなりません。アフリカ開発銀行は、このハードルの高さを以下のように表現しています。<div style="padding: 10px; margin-bottom: 10px; border: 1px dotted #333333;">アフリカ開発銀行の炭素負債とクレジットに関する最新の研究によれば、過去と将来の排出量を基にすると、2050年までにアフリカが受けるべき気候変動資金の補償総額は４兆7,600億ドル～４兆8,400億ドルとなり、これを2022年から2050年までの年換算にすると年間1,634億ドル～1,730億ドルとなります。これは2016年から2019年までにアフリカが毎年受け取った資金のほぼ10倍に相当するとされています。引用：<a href="https://afdb-org.jp/socio-economic-performance" target="_blank" rel="noopener noreferrer">アフリカの経済とトレンド|アフリカ開発銀行グループ</a></div>要するに、資金補償だけでアフリカのカーボンニュートラルを達成することは実質不可能だということです。そのため、先進国と同じようにアフリカでもイノベーションによる課題解決が必須となっています。 <h2>アフリカは再生エネルギー資源の宝庫</h2>アフリカは燃料資源だけでなく再生エネルギーに関連する資源も豊富です。国際エネルギー機関（IEA）は2022年6月20日にアフリカエネルギー見通し（AEO）を発表し、その中で「アフリカ大陸全域でより高い水準のエネルギー投資を実現することが重要だ」と述べています。化石燃料については、短期的にはロシア・ウクライナ紛争の影響で脱ロシアを目指す欧州諸国がアフリカの経済成長を後押しする形になりそうですが、2030年までには化石燃料の生産量は減少していく見込みです。また、新しいエネルギー源としてアフリカは水素製造のポテンシャルを多く持っているものの、十分に利用されていないため、水素が化石燃料の代替として大きな役割を果たすと見られます。さらに、AEOに示されている「持続可能なアフリカシナリオ（SAS）」では、2030年までに水力発電が調整電源として供給能力の4分の1を提供する予定だとされています。他にも、太陽光、風力、水力、地熱を含む再生可能エネルギーは、2030年までに必要な新規発電容量の80%を提供するとも記されており、今後再生エネルギーの普及がスピードアップしていく見込みです。参照ページ：<a href="https://oilgas-info.jogmec.go.jp/info_reports/1009226/1009412.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">IEAのアフリカのエネルギー見通し（“Africa Energy Outlook 2022”）</a> <h2>【編集後記】アフリカがイノベーションの中心に</h2>アフリカは電力にアプローチできない人が多く、さらに人口も爆発的に増えています。先進国のようにインフラが整っていませんが、再生エネルギー資源が豊富なアフリカがクリーンな電力のインフラを整備できれば、それだけでインパクト十分なイノベーションになり得ます。途上国であるからこそ大胆な施策を打てますし、今後はアフリカがイノベーションの中心になっていく可能性は高そうです。（TOMORUBA編集部 久野太一） <hr>■連載一覧第1回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2955" target="_blank" rel="noopener noreferrer">地球の持続可能性を占うカーボンニュートラル達成への道。各国の目標や関連分野などの基礎知識</a>第2回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2972" target="_blank" rel="noopener noreferrer">カーボンニュートラルに「全力チャレンジ」する自動車業界のマイルストーンとイノベーションの種</a>第3回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3053" target="_blank" rel="noopener noreferrer">もう改善余地がない？カーボンニュートラル達成のために産業部門に課された高いハードルとは</a>第4回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3091" target="_blank" rel="noopener noreferrer">カーボンニュートラル実現のために、家庭や業務はどう変わる？キーワードは省エネ・エネルギー転換・データ駆動型社会</a>第5回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3146" target="_blank" rel="noopener noreferrer" style="color: rgb(12, 123, 190);">圧倒的なCO2排出量かつ電力構成比トップの火力発電。カーボンニュートラルに向けた戦略とは</a>第6回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3202" target="_blank" rel="noopener noreferrer">カーボンニュートラルに向けた原子力をめぐる政策と、日本独自の事情を加味した落とし所とは</a>第7回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3215" target="_blank" rel="noopener noreferrer" style="color: rgb(12, 123, 190);">カーボンニュートラルに欠かせない再生可能エネルギー。国内で主軸になる二つの発電方法</a>第8回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3233" target="_blank" rel="noopener noreferrer" style="color: rgb(12, 123, 190);">必ずCO2を排出してしまうコンクリート・セメントを代替する「カーボンネガティブコンクリート」とは？</a>第9回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3246" target="_blank" rel="noopener noreferrer" style="color: rgb(12, 123, 190);">ポテンシャルの高い洋上風力発電がヨーロッパで主流でも日本で出遅れている理由は？</a>第10回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3301" target="_blank" rel="noopener noreferrer">成長スピードが課題。太陽光・風力発電の効果を最大化する「蓄電池」の現状とは</a>第11回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3346" target="_blank" rel="noopener noreferrer">ロシアのエネルギー資源と経済制裁はカーボンニュートラルにどのような影響を与えるか？</a>第12回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3441" target="_blank" rel="noopener noreferrer">水素燃料電池車（FCV）は“失敗”ではなく急成長中！水素バス・水素電車はどのように社会実装が進んでいる？</a>第13回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3462" target="_blank" rel="noopener noreferrer">国内CO2排出量の14％を占める鉄鋼業。カーボンニュートラル実現に向けた課題と期待の新技術「COURSE50」とは</a>第14回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3490" target="_blank" rel="noopener noreferrer">プラスチックのリサイクルで出遅れる日本。知られていない国内基準と国際基準の違いとは</a>第15回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3603" target="_blank" rel="noopener noreferrer">カーボンニュートラルを実現したらガス業界はどうなる？ガス業界が描く3つのシナリオとは</a>第16回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3622" target="_blank" rel="noopener noreferrer">実は世界3位の地熱発電資源を保有する日本！優秀なベースロード電源としてのポテンシャルとは</a>第17回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3656" target="_blank" rel="noopener noreferrer">牛の“げっぷ”が畜産で最大の課題。CO2の28倍の温室効果を持つメタン削減の道筋は？</a>第18回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3662" target="_blank" rel="noopener noreferrer">回収したCO2を資源にする「メタネーション」が火力発電やガス業界に与える影響は？</a>第19回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3685" target="_blank" rel="noopener noreferrer">カーボンニュートラル達成に向け、なぜ「政策」が重要なのか？米・独・英の特徴的な政策とは【各国の政策：前編】</a>第20回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3692" target="_blank" rel="noopener noreferrer">カーボンニュートラル達成に向け、なぜ「政策」が重要なのか？仏・中・ポーランドの特徴的な政策とは【各国の政策：後編】</a>第21回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3707" target="_blank" rel="noopener noreferrer">海水をCO2回収タンクにする「海のカーボンニュートラル」の新技術とは？</a>第22回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3786" target="_blank" rel="noopener noreferrer">ビル・ゲイツ氏が提唱する「グリーンプレミアム」とは？カーボンニュートラルを理解するための重要な指標</a>第23回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3807" target="_blank" rel="noopener noreferrer">内閣府が初公表し注目される、環境対策を考慮した「グリーンGDP」はGDPに代わる指標となるか？</a>第24回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3826" target="_blank" rel="noopener noreferrer">カーボンニュートラルの「知財」はなぜ重要か？日本が知財競争力1位となった4分野とは</a>

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竹森友也

佐々木現

須原

後藤繁樹

ウィルウェイ

新規事業やオープンイノベーションのプレイヤーやそれらを実践・検討する企業の経営者はTOMORUBAの主な読者層ですが、こうした人々は常に最新トレンドをキャッチしておかなければなりません。そんなビジネスパーソンが知っておきたいトレンドキーワードをサクッと理解できる連載が「5分で知るビジネストレンド」です。キーワードを「雑学」としてではなく、今日から使える「知識」としてお届けしていきます。 今回は最近ニュースを賑わせている「リスキリング」がテーマです。岸田首相が「人への投資」を進めると方針を示し話題になったリスキリングですが、なぜ政府はこのタイミングでリスキリングに注力したのか、その背景などを解説しつつ、リスキリングの本質に迫ります。 <h2>リスキリングはリカレント教育とも学び直しとも異なる、仕事のためのスキル獲得</h2>リスキリング（reskilling）とは、新しい職業に就くため、もしくは、今の職場で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得すること、させることです。似たような言葉として「リカレント教育」や「学び直し」がありますが、経済産業省の公開している<a href="https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_jinzai/pdf/002_02_02.pdf" target="_blank">資料</a>には、リスキリングはこれらとは意味が異なると下記のように説明しています。<div style="padding: 10px; margin-bottom: 10px; border: 1px dotted #333333;">リスキリングは「リカレント教育」ではないリカレント教育は「働く→学ぶ→働く」のサイクルを回し続けるありようのこと。新しいことを学ぶために「職を離れる」ことが前提になっているリスキリングは単なる「学び直し」ではない昨今の「学び」への注目のなかには、個人が関心に基づいて「さまざまな」ことを学ぶこと全体をよしとする言説が多いが、リスキリングは「これからも職業で価値創出し続けるために」「必要なスキル」を学ぶ、という点が強調される引用：<a href="https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_jinzai/pdf/002_02_02.pdf" target="_blank">リスキリングとは</a>　</div>つまり、リスキリングはリカレント教育や学び直しのように広い意味での学習ではなく、仕事のスキルを向上させることに限定したスキル習得のことを指しています。 <h2>岸田首相がリスキリング支援「5年で1兆円」と表明し注目を集める</h2>リスキリングが注目を集めたきっかけは、2020年に開催されたダボス会議にて「リスキリング革命」が発表されたことにはじまります。リスキリング革命は第4次産業革命に伴う技術の変化に対応した新たなスキルを獲得するために、2030年までに10億人により良い教育、スキル、仕事を提供するというイニシアチブです。このイニシアチブに日本を含めたいくつかの国の政府やパートナー企業が参画し、資金や教育プログラムを提供する動きが加速しました。国内では、2022年10月に招集された臨時国会の所信表明演説で岸田首相が個人のリスキリングの支援に5年で1兆円を投じると表明しています。具体的には、5年で1兆円の人への投資は3つの柱に分けられており、岸田首相が「日経リスキリングサミット」に参加した際にリスキリングについて以下のように方針を示しました。<div style="padding: 10px; margin-bottom: 10px; border: 1px dotted #333333;">①企業間・産業間の労働移動円滑化に重点を置いて非正規雇用を正規雇用に転換する企業や、転職・副業を受け入れる企業への支援を新設・拡充する。②在職者のキャリアアップのための転職支援に向け、民間専門家に相談してリスキリング・転職までを一気通貫で支援する制度を新設する。③労働者の訓練などを支援する企業への支援金の補助率引き上げなど、企業による在職者のリスキリング支援を強化する。引用：岸田首相の「日経リスキリングサミット」での発言要旨<a href="https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA1257J0S2A011C2000000/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA1257J0S2A011C2000000/</a></div>まとめると、①非正規雇用を正規雇用に転換する支援、②リスキリングから転職までを民間専門家に相談できる仕組み作り、③従業員の学び直しに取り組む企業への支援、この3つの政策拡充することでリスキリングを支援し、岸田内閣が掲げる「新しい資本主義」の柱とする戦略です。 <h2>【編集後記】リスキリングは教育・人材業界には追い風</h2>岸田首相の政策の方針はいずれもリスキリングに注力する企業への支援を手厚くするというものです。つまり、リスキリングしたい個人にとってのメリットになることはもちろん、教育・人材関連の業界には直接的な追い風となります。リスキリングは在職中の労働者がスキルアップを目指すケースが多くなるため、対面式の教育事業だけでなくオンライン式のスクールにとってはチャンスとなりそうです。また、スキルアップした人材の流動性を高めるため、転職関連の事業の底上げにもつながることが見込まれます。（TOMORUBA編集部 久野太一）<div><hr>■連載一覧第1回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2753" target="_blank" rel="noopener noreferrer">なぜ価格が高騰し話題となったのか？5分でわかる「NFT」</a>第2回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2776" target="_blank" rel="noopener noreferrer">話題の「ノーコード」はなぜ、スタートアップや新規事業担当者にとって有力な手段となるのか？</a>第3回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2784" target="_blank" rel="noopener noreferrer" style="color: rgb(12, 123, 190);">世界的なトレンドとなっている「ESG投資」が、スタートアップにとってチャンスである理由</a>第4回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2841" target="_blank" rel="noopener noreferrer" style="color: rgb(12, 123, 190);">課題山積のマイクロプラスチック。成功事例から読みとくスタートアップの勝ち筋は</a>第5回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2862" target="_blank" rel="noopener noreferrer">電力自由化でいまだに新規参入が増えるのはなぜ？スタートアップにとってのチャンスとは</a>第6回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2900" target="_blank" rel="noopener noreferrer" style="color: rgb(12, 123, 190);">「46%削減」修正で話題の脱炭素。46%という目標が生まれた経緯と、潜むビジネスチャンスとは</a>第7回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2917" target="_blank" rel="noopener noreferrer">小売大手がこぞって舵を切る店舗決済の省人化。「無人レジ」の社会実装はいつ来るか？</a>第8回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2965" target="_blank" rel="noopener noreferrer">実は歴史の深い「地域通貨」が、挑戦と反省を経て花ひらこうとしているワケ</a>第9回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2991" target="_blank" rel="noopener noreferrer">音声配信ビジネスが日本でもブレイクする予兆。世界の動向から見える耳の争奪戦</a>第10回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3061" target="_blank" rel="noopener noreferrer">FIREブームはなぜ始まった？「利回り4%」「生活費の25倍の元本」など、出回るノウハウと実現可能性は</a>第11回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3083" target="_blank" rel="noopener noreferrer">若年層は先進層と無関心層が二極化！エシカル消費・サステナブル消費のリアルとは</a>第12回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3094" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「ワーケーション」は全ての在宅勤務社員がターゲットに！5年で5倍に成長する急成長市場の実態</a>第13回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3115" target="_blank" rel="noopener noreferrer" style="color: rgb(12, 123, 190);">なぜいま「Z世代」が流行語に？Z世代の基礎知識とブレイクしたきっかけを分析</a>第14回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3155" target="_blank" rel="noopener noreferrer">量子コンピュータの用途は？「スパコン超え報道」の読み解き方はなど基礎知識を解説</a>第15回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3195" target="_blank" rel="noopener noreferrer">市場規模1兆ドルも射程の『メタバース』で何が起こる？すでに始まっている仮想空間での経済活動とは</a>第16回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3219" target="_blank" rel="noopener noreferrer">『TikTok売れ』はなぜ起こった？ビジネスパーソンが知っておきたい国内のTikTok事情</a>第17回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3240" target="_blank" rel="noopener noreferrer">パンデミックが追い風に。マルチハビテーションが新しいライフスタイルと地方の課題解決を実現できる理由</a>第18回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3270" target="_blank" rel="noopener noreferrer">Web3（Web3.0）とは何なのか？Web1.0とWeb2.0の振り返り＆話題が爆発したきっかけを解説</a>第19回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3319" target="_blank" rel="noopener noreferrer">フェムテックで先行する欧米と追従する日本。市場が活気づいている背景とは？</a>第20回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3366" target="_blank" rel="noopener noreferrer">withコロナに「リベンジ消費」は訪れるか？消費者の“意向”と実際の“動向”からわかること</a>第21回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3455" target="_blank" rel="noopener noreferrer">子供が家族の介護をサポートする「ヤングケアラー」の実態と、その問題とは？</a>第22回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3475" target="_blank" rel="noopener noreferrer">半導体不足はなぜ起きた？米中貿易摩擦、巣ごもり需要、台湾への依存などを解説</a>第23回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3536" target="_blank" rel="noopener noreferrer">【ビジネストレンドまとめ】注目を集めた5つの事業ドメインとは？</a>第24回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3596" target="_blank" rel="noopener noreferrer">長引くコロナ禍で顕著になる“K字経済”とは？格差が拡大する「ヒト」と「企業」</a>第25回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3619" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「パーパス」とはなぜ注目されるのか？誰のためのものか？5分でわかる基礎知識</a>第26回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3639" target="_blank" rel="noopener noreferrer">NFT・メタバース・Web3はどう違う？注目を集める「新しいエコシステム」5選</a>第27回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3659" target="_blank" rel="noopener noreferrer">サステナブルのさらに先いく「リジェネラティブ」とは？実践企業や背景を解説</a>第28回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3669" target="_blank" rel="noopener noreferrer">16年で2倍に膨れ上がった『電子ゴミ』は何が問題なのか。唯一の解決策とは？</a>第29回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3700" target="_blank" rel="noopener noreferrer">サウナビジネスはグローバルで健全な成長も、国内ではサウナユーザーは激減。サウナビジネスの最新事情</a>第30回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3712" target="_blank" rel="noopener noreferrer">【ビジネストレンドまとめ】話題となった「社会課題」トレンド6選</a> 第31回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3781" target="_blank" rel="noopener noreferrer">Play to Earn（P2E）はなぜ注目を集めているのか？ビジネストレンドとしての基礎知識</a>第32回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3793" target="_blank" rel="noopener noreferrer">脅威の市場ポテンシャルが期待されるクラウドゲーム。GAFAMやソニー、任天堂が参入するポイントを解説</a>第33回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3819" target="_blank" rel="noopener noreferrer">FIRE、マルチハビテーションなど注目を集めるライフスタイルに関連するビジネストレンド4選</a>第34回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3829" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「ロボアドバイザー」はミレニアル・Z世代になぜ人気？コロナ禍で加速する新しい資産運用の形</a></div>

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Mr.Hilton（ヒルトン） TIME 

田部（株アカデミーヒルズ）

山中祐悟（トップチャートマスターアカデミー）

園部光宏【株アカデミーrooming】

新規事業やオープンイノベーションのプレイヤーやそれらを実践・検討する企業の経営者はTOMORUBAの主な読者層ですが、こうした人々は常に最新トレンドをキャッチしておかなければなりません。そんなビジネスパーソンが知っておきたいトレンドキーワードをサクッと理解できる連載が「5分で知るビジネストレンド」です。キーワードを「雑学」としてではなく、今日から使える「知識」としてお届けしていきます。 今回取り上げるのは「Z世代」です。2021年の新語・流行語大賞にもノミネートされたZ世代ですが、言葉の意味や特徴、なぜ今年流行したかを説明できる人は少ないのではないでしょうか。Z世代の基礎知識に加えて、今年に入ってからのZ世代に関するトレンドを分析してみました。 <h2>Z世代とは1990年後半頃から2012年頃に生まれた世代を指す</h2>Z世代（ゼットせだい）とは「1990年後半頃から2012年頃に生まれた世代」のことを指します。特定の世代を指す言葉はZ世代以外にもいくつかあります。●Z世代：1990年後半頃から2012年頃生まれ●ゆとり世代：1987年頃から2004年頃生まれ●ミレニアル世代：1983年頃から1995年頃生まれ●Y世代：1981年頃から1990年台後半頃生まれZ世代の語源とされているのは「X世代」です。X世代は、1991年に出版された小説「ジェネレーションX」からきており、作中では1960年代から1980年代初頭の世代を指しています。X世代の次の世代を前述したY世代と呼び、さらにY世代の次の世代をZ世代と呼ぶようになったと考えられています。 <h2>Z世代はデジタルネイティブでモノに固執せず、D&amp;I意識が高い</h2>Z世代の特徴はいくつかあります。まずはデジタルネイティブであること。生まれた時からPCやスマートフォンが身近なものでありITリテラシーが高いと言われています。これは一つ上の世代であるミレニアル世代の特徴でもあります。さらに、Z世代は物心がついた時からSNSが普及していたためSNSネイティブでもあります。個人が発信することは自然なことであり、オープンなコミュニケーションが身についています。次に挙げられる特徴はモノに固執しないことです。上の世代だと家や車、ハイブランドの商品などを所有することがステータスとされてきましたが、Z世代にとってこれらのモノは購入せずともシェアリングエコノミーやサブスクサービスで利用することができます。もうひとつ特徴を挙げると、Z世代はダイバーシティ＆インクルージョン（D&amp;I）の意識が高いです。認定NPO法人ReBitがZ世代に対して行ったD&amp;Iに関する調査では、「職場においてD&amp;Iが推進されていることは、職業を選択する際や、働き続ける上で重要な要素だと思いますか？」という問いに、「そう思う/ややそう思う」と答えた割合は97.1%にのぼりました。参考ページ：<a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000047512.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">【新型コロナ拡大以降のD&amp;I意識調査】Z世代の65％がダイバーシティ&amp;インクルージョンをより重要視するように。多様な人財が活躍できる風土や、働き方の多様性を推進する...</a> <h2>情報番組でZ世代が特集され全国的な知名度に</h2>冒頭でも述べたように、Z世代というワードは2021年の新語・流行語大賞にノミネートされました。とはいえ、情報感度の高いビジネスパーソンにとってZ世代は数年前から聞き馴染みのあるワードではないでしょうか。なぜ2021年になってZ世代が流行語と呼ばれるようになったのでしょうか。<img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3115/upload/SlCc4UvitADtcPELSTWPOw.png" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> 上図はGoogle トレンドで<a href="https://trends.google.co.jp/trends/explore?date=today%205-y&amp;geo=JP&amp;q=Z%E4%B8%96%E4%BB%A3" target="_blank" rel="noopener noreferrer">直近5年の「Z世代」の人気度の動向</a>を調べたものです。たしかに2021年以降Z世代の人気度はボリュームが増しているように見えます。<img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3115/upload/wqEyy5d9acCHPMIZ_Kcb4Q.png" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> <a href="https://trends.google.co.jp/trends/explore?date=2021-01-01%202021-11-06&amp;geo=JP&amp;q=Z%E4%B8%96%E4%BB%A3" target="_blank" rel="noopener noreferrer">今年だけに絞って</a>見てみると、3月14日〜20日の期間でトレンドがスパークしていることがわかります。そしてそれ以降は人気度がベースアップしているようです。おそらくこのトレンドの要因は、20日に放送された情報番組のZ世代特集だと思われます。<a href="https://twitter.com/search?q=Z%E4%B8%96%E4%BB%A3%20until%3A2021-03-21%20since%3A2021-03-20&amp;src=typed_query&amp;f=top" target="_blank" rel="noopener noreferrer">Twitterでこの期間に絞って「Z世代」でキーワード検索をする</a>と、この特集について言及しているツイートが大量に出てきます。これまで感度の高いビジネスパーソンに認知されていたZ世代が、テレビで特集されたことで知名度が全国に拡大されたと見ることができそうです。 <h2>【編集後記】Z世代がイノベーションを起こすか</h2>Z世代はデジタルネイティブでD&amp;I意識が高いため、優秀な人材が多そうです。その反面、価値観の近いコミュニティを大事にし、組織への帰属意識が低い傾向もあるため離職率が高いことが企業にとっては課題となるでしょう。Z世代がイノベーションを起こす人材へと成長するには、企業側がZ世代などから共感を得られるビジョンを提示し、従業員のエンゲージメントを獲得できるかが鍵になってきそうです。（TOMORUBA編集部 久野太一）<hr>■連載一覧第1回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2753" target="_blank" rel="noopener noreferrer">なぜ価格が高騰し話題となったのか？5分でわかる「NFT」</a>第2回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2776" target="_blank" rel="noopener noreferrer">話題の「ノーコード」はなぜ、スタートアップや新規事業担当者にとって有力な手段となるのか？</a>第3回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2784" target="_blank" rel="noopener noreferrer">世界的なトレンドとなっている「ESG投資」が、スタートアップにとってチャンスである理由</a>第4回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2841" target="_blank" rel="noopener noreferrer">課題山積のマイクロプラスチック。成功事例から読みとくスタートアップの勝ち筋は</a>第5回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2862" target="_blank" rel="noopener noreferrer">電力自由化でいまだに新規参入が増えるのはなぜ？スタートアップにとってのチャンスとは</a>第6回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2900" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「46%削減」修正で話題の脱炭素。46%という目標が生まれた経緯と、潜むビジネスチャンスとは</a>第7回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2917" target="_blank" rel="noopener noreferrer">小売大手がこぞって舵を切る店舗決済の省人化。「無人レジ」の社会実装はいつ来るか？</a>第8回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2965" target="_blank" rel="noopener noreferrer">実は歴史の深い「地域通貨」が、挑戦と反省を経て花ひらこうとしているワケ</a>第9回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2991" target="_blank" rel="noopener noreferrer">音声配信ビジネスが日本でもブレイクする予兆。世界の動向から見える耳の争奪戦</a>第10回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3061" target="_blank" rel="noopener noreferrer">FIREブームはなぜ始まった？「利回り4%」「生活費の25倍の元本」など、出回るノウハウと実現可能性は</a>第11回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3083" target="_blank" rel="noopener noreferrer">若年層は先進層と無関心層が二極化！エシカル消費・サステナブル消費のリアルとは</a>第12回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3094" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「ワーケーション」は全ての在宅勤務社員がターゲットに！5年で5倍に成長する急成長市場の実態</a>

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川島大倫

新規事業やオープンイノベーションのプレイヤーやそれらを実践・検討する企業の経営者はTOMORUBAの主な読者層ですが、こうした人々は常に最新トレンドをキャッチしておかなければなりません。そんなビジネスパーソンが知っておきたいトレンドキーワードをサクッと理解できる連載が「5分で知るビジネストレンド」です。キーワードを「雑学」としてではなく、今日から使える「知識」としてお届けしていきます。 今回取り上げる話題は『電子ゴミ』です。デジタル化が進み、誰もがスマートフォンを持ち歩くようになり、私たちの生活は便利になりました。しかし急激なテクノロジーの進化の負の側面として電子ゴミの問題が浮上しています。 <h2>電子ゴミはスマホ、PC、ゲーム機などから排出されるゴミ</h2>電子ゴミとは、中古利用されずに分解、リサイクル、処分された家電製品や電子機器の総称で、電気電子機器廃棄物やE-Waste（Electronic waste）、WEEE(Waste Electrical and Electronic Equipment)とも呼ばれます。身近な製品だとスマートフォン、パソコン、ゲーム機、冷蔵庫、テレビ、エアコン、照明機器などから多く排出されています。電子ゴミには希少金属（レアメタル）が含まれている場合があり「都市鉱山」とも呼ばれるほど活用のポテンシャルを持っていますが、その一方で鉛や水銀といった有害物質だけでなく温室効果ガスであるフロンガスを含むものもあり健康被害や環境悪化の懸念があります。 <h2>電子ゴミは5年で21％増加、16年で倍増する予測</h2>電子ゴミの問題は2020年7月に国連が公表したレポート<a href="https://collections.unu.edu/view/UNU:7737" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「The Global E-waste Monitor 2020」</a>をきっかけに注目を集めるようになりました。レポートでは、2019年の電子ゴミの排出量は5,360万トンにのぼるとされており、これは5年で21％も電子ゴミ排出量が増えたことを示しています。地域ごとの電子ゴミ排出量は以下の通りとなっています。・アジア：約2,490万トン・アメリカ大陸：1,310万トン・ヨーロッパ：1,200万トン・アフリカ：290万トン・オセアニア：70万トンレポートによれば、電子ゴミは2030年までに7,400万トンに増加する予測となっており、16年のあいだに倍増する見込みです。 <h2>電子ゴミ増加に伴う問題はさまざま</h2>電子ゴミが増えると具体的に何が問題なのでしょうか。前出のレポートではさまざまな問題点を指摘しています。・廃棄物から排出される温室効果ガスは二酸化炭素換算で9,800万トンと推計（2019年）され、これは全世界の排出量の0.3%・鉛や水銀などの健康・環境に悪影響の有害物質が含まれており、例えば水銀は電子ゴミに年間50万トン含まれている・2014年と比較して最も急激に増加している電子ゴミは温度交換機器（7%増）であり、続いて大型家電（5%増）および照明器具と小型家電（それぞれ4%増）・電子ゴミに関する政策や法令を整備している国は78カ国あるが、国際電気通信連合（ITU）が定めた電子ゴミ関連法を制定する国の割合を50％にするという目標からは大きく乖離しているこのように、電子ゴミが抱えている問題は多面的です。発展途上国では、電子ゴミからレアメタルを取り出す危険な作業を強いられている子供や若者がいるなど、間接的に発生している問題も無視できません。 <h2>電子ゴミ問題の解決策は正しくリサイクルすること</h2>電子ゴミが抱える問題は複雑ですが解決策はシンプルで、正しくリサイクルされる電子ゴミの割合を高めていくことです。2019年時点で全世界の電子ゴミの排出量は5,360万トンありますが、このうち正規の処分ルートで改修されたのは17.4%（930万トン）にとどまっています。下図は電子ゴミの排出量が多い国の「一人当たりの排出量」と「正式に回収された割合」を記していますが、インド、ブラジル、ロシア、インドネシアは正式に回収された割合が極端に低いことがわかります。<img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3669/upload/o7cOvHKhsvqoN46_q98tgA.png" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> 引用：<a href="https://globalnewsview.org/archives/14743" target="_blank" rel="noopener noreferrer">電子廃棄物の問題 - GNV</a> インドには電子ゴミ関連法があるにも関わらず機能していない状態で、ロシア、インドネシア、ブラジルにはそもそも電子ゴミに関連する法律が存在していません。日本は世界の平均よりも高い22％が正規のルートで回収されています。家電リサイクル法が施行されたことで、対象となっている家電について、消費者は適正なリサイクル料金を支払って家電を引き取ってもらう必要があります。また、小売業者には引き取り義務があり、メーカーにはリサイクル義務が課せられ、リサイクル率の目標（55〜82％）が設定されています。このように各国の法整備と、正しいリサイクルの割合を増やしていくことで持続可能な状態を作っていく必要があるのです。 <h2>【編集後記】消費者の意識が重要に</h2>家電や電子機器は中古品の流通が活発になり便利になりましたが、処分する際には消費者側のリサイクル意識が問われます。筆者も対象の家電を処分する際にリサイクル料金が思ったよりも高く驚いた経験があります。東京オリンピックのメダルが電子ゴミを100％再利用して作られたことが話題になっていましたが、このような普及活動を地道にしていくことで問題解決への意識を高めていかなければ持続可能性は保てないでしょう。（TOMORUBA編集部 久野太一） <hr>■連載一覧第1回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2753" target="_blank" rel="noopener noreferrer">なぜ価格が高騰し話題となったのか？5分でわかる「NFT」</a>第2回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2776" target="_blank" rel="noopener noreferrer">話題の「ノーコード」はなぜ、スタートアップや新規事業担当者にとって有力な手段となるのか？</a>第3回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2784" target="_blank" rel="noopener noreferrer" style="color: rgb(12, 123, 190);">世界的なトレンドとなっている「ESG投資」が、スタートアップにとってチャンスである理由</a>第4回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2841" target="_blank" rel="noopener noreferrer" style="color: rgb(12, 123, 190);">課題山積のマイクロプラスチック。成功事例から読みとくスタートアップの勝ち筋は</a>第5回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2862" target="_blank" rel="noopener noreferrer">電力自由化でいまだに新規参入が増えるのはなぜ？スタートアップにとってのチャンスとは</a>第6回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2900" target="_blank" rel="noopener noreferrer" style="color: rgb(12, 123, 190);">「46%削減」修正で話題の脱炭素。46%という目標が生まれた経緯と、潜むビジネスチャンスとは</a>第7回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2917" target="_blank" rel="noopener noreferrer">小売大手がこぞって舵を切る店舗決済の省人化。「無人レジ」の社会実装はいつ来るか？</a>第8回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2965" target="_blank" rel="noopener noreferrer">実は歴史の深い「地域通貨」が、挑戦と反省を経て花ひらこうとしているワケ</a>第9回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2991" target="_blank" rel="noopener noreferrer">音声配信ビジネスが日本でもブレイクする予兆。世界の動向から見える耳の争奪戦</a>第10回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3061" target="_blank" rel="noopener noreferrer">FIREブームはなぜ始まった？「利回り4%」「生活費の25倍の元本」など、出回るノウハウと実現可能性は</a>第11回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3083" target="_blank" rel="noopener noreferrer">若年層は先進層と無関心層が二極化！エシカル消費・サステナブル消費のリアルとは</a>第12回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3094" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「ワーケーション」は全ての在宅勤務社員がターゲットに！5年で5倍に成長する急成長市場の実態</a>第13回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3115" target="_blank" rel="noopener noreferrer">なぜいま「Z世代」が流行語に？Z世代の基礎知識とブレイクしたきっかけを分析</a>第14回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3155" target="_blank" rel="noopener noreferrer">量子コンピュータの用途は？「スパコン超え報道」の読み解き方はなど基礎知識を解説</a>第15回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3195" target="_blank" rel="noopener noreferrer">市場規模1兆ドルも射程の『メタバース』で何が起こる？すでに始まっている仮想空間での経済活動とは</a>第16回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3219" target="_blank" rel="noopener noreferrer">『TikTok売れ』はなぜ起こった？ビジネスパーソンが知っておきたい国内のTikTok事情</a>第17回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3240" target="_blank" rel="noopener noreferrer">パンデミックが追い風に。マルチハビテーションが新しいライフスタイルと地方の課題解決を実現できる理由</a>第18回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3270" target="_blank" rel="noopener noreferrer">Web3（Web3.0）とは何なのか？Web1.0とWeb2.0の振り返り＆話題が爆発したきっかけを解説</a>第19回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3319" target="_blank" rel="noopener noreferrer">フェムテックで先行する欧米と追従する日本。市場が活気づいている背景とは？</a>第20回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3366" target="_blank" rel="noopener noreferrer">withコロナに「リベンジ消費」は訪れるか？消費者の“意向”と実際の“動向”からわかること</a>第21回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3455" target="_blank" rel="noopener noreferrer">子供が家族の介護をサポートする「ヤングケアラー」の実態と、その問題とは？</a>第22回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3475" target="_blank" rel="noopener noreferrer">半導体不足はなぜ起きた？米中貿易摩擦、巣ごもり需要、台湾への依存などを解説</a>第23回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3536" target="_blank" rel="noopener noreferrer">【ビジネストレンドまとめ】注目を集めた5つの事業ドメインとは？</a>第24回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3596" target="_blank" rel="noopener noreferrer">長引くコロナ禍で顕著になる“K字経済”とは？格差が拡大する「ヒト」と「企業」</a>第25回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3619" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「パーパス」とはなぜ注目されるのか？誰のためのものか？5分でわかる基礎知識</a>第26回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3639" target="_blank" rel="noopener noreferrer">NFT・メタバース・Web3はどう違う？注目を集める「新しいエコシステム」5選</a>第27回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3659" target="_blank" rel="noopener noreferrer">サステナブルのさらに先いく「リジェネラティブ」とは？実践企業や背景を解説</a>

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岸悟志

茂原　初谷

木元貴章

春次賢太朗

須原靖明

須原　靖明

清水彩乃

新規事業やオープンイノベーションのプレイヤーやそれらを実践・検討する企業の経営者はTOMORUBAの主な読者層ですが、こうした人々は常に最新トレンドをキャッチしておかなければなりません。そんなビジネスパーソンが知っておきたいトレンドキーワードをサクッと理解できる連載が「5分で知るビジネストレンド」です。キーワードを「雑学」としてではなく、今日から使える「知識」としてお届けしていきます。 今回は新しいゲームの形として黎明期を迎えている「Play to Earn（P2E）」について紹介します。結論から言えば、現状ではP2Eはまだ投機性が高く既存のスマホゲームやコンシューマーゲームのように浸透するまでには達していません。本記事ではP2Eへの参入を促すのではなく、なぜ・どのようにビジネストレンドとして注目されているか、客観的なポイントを抑えて解説していきます。 <h2>Play to Earn（P2E）とは、遊ぶことで報酬を得るアプリケーション</h2>P2Eはゲームを遊ぶことで暗号通貨の報酬を得ることができます。Play to Earn以外にもNFTゲームやブロックチェーンゲーム（BCG）と呼ばれることもあります。ゲーム内のキャラクターやアイテムなどはNFTとなっています。NFTはNon-Fungible Tokenの略で、日本語では「非代替性トークン」や「代替不可能なトークン」と表現されます。この技術をゲームに応用することで、ゲームのキャラクターやアイテムは唯一無二であることが担保され、データは改ざん不可能であり、所有証明をすることができます。つまり、ゲーム内ではブロックチェーンで管理された資産が流通し、資産は法定通貨にも換金可能であることがP2Eの最大の特徴と言えます。参照記事：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2753" target="_blank" rel="noopener noreferrer">なぜ価格が高騰し話題となったのか？5分でわかる「NFT」</a> <h2>Play to Earn（P2E）アプリケーションで流通する暗号資産の時価総額は9000億円相当</h2>一般的に暗号資産はブロックチェーンに記された情報から、どのように流通しているか可視化されています。そのため、P2Eアプリケーションで流通している通貨の総量を合算すればP2Eの規模感が見えてきます。暗号通貨の取引量、流通量の推移などのデータをまとめているサイト<a href="https://coinmarketcap.com/ja/view/play-to-earn/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">CoinMarketCap</a>によると、2022年9月時点でP2Eアプリケーションに使われている暗号通貨の時価総額は日本円で約9000億円相当で、1日あたりの取引高は約1000億円となっています。<img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3781/upload/SCfhPY5Jyrbhh3SRuI7Tog.png" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> 出典：<a href="https://coinmarketcap.com/ja/view/play-to-earn/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">時価総額別上位Play To Earnトークン | CoinMarketCap</a> これらは通常の市場規模の算出方法とは異なりますし、暗号通貨の価格はボラティリティが大きく総額のアップダウンも激しいのであくまでも参考程度の数字にはなりますが、それなりの規模にまで成長していることはわかります。 <h2>Play to Earn（P2E）の基本的なゲームシステム</h2>P2Eはどのようにして報酬を獲得できるのか、基本的なゲームシステムについて解説しておきます。多くのP2Eゲームがありますが、基本的に報酬を得る方法は3つあります。1.ゲームを遊んで報酬を獲得する2.NFTを販売する3.NFTのオーナーとして貸し出すまず、P2Eゲームも通常のスマホゲームのようにゲームを遊ぶことで報酬を得ることができますが、この報酬が暗号通貨となります。オンラインでの対戦や指定されたクエストをクリアするなど、一定の条件をクリアすると暗号通貨が得られます。多くのP2Eゲームは、ゲームを遊ぶために必要なキャラクターやアイテムを購入するためにNFTを購入する必要があります。つまり、P2Eゲームを遊ぶには初期投資が必要になります。高額なNFTであるほど、ゲーム内で獲得できる報酬も上がります。そして所有しているNFTは第三者に販売することもできます。NFTの価格はユーザーが決めるため流動的で、価格の上下は大きくなることもあります。P2Eゲームを遊ぶためにはNFTを購入する初期費用が必要だと述べましたが、初期費用を抑える方法としてNFTをレンタルする方法があります。レンタルして報酬を得ると、報酬の一部がNFTのオーナーに還元されるため、NFT所有者はゲームを遊ぶことなく報酬を得られることになります。 <h2>【編集後記】まずは安定した運営を期待</h2>P2Eはまさに黎明期のカテゴリで、ゲームシステム自体は既存のスマホゲームと比較してもかなりシンプルです。一方で、ゲーム内資産は暗号通貨やNFTであるため暗号通貨用のウォレットや、暗号通貨取引所で通貨を購入する必要があるなど、ハードルは高くなっています。また、ゲームのアップデートなどによってゲームバランスが変わると、所有しているNFTの価格が大きく変動してしまうケースがあります。そのため、投機目的として参入してくるユーザーが多いのでしょう。P2Eはメタバース技術とも相性が良いとされていますから、まずは安定して運営されているP2Eが誕生してキャズムを超えてくれば、一般にも浸透しはじめるのではないでしょうか。関連記事：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3195" target="_blank" rel="noopener noreferrer">市場規模1兆ドルも射程の『メタバース』で何が起こる？すでに始まっている仮想空間での経済活動とは</a>（TOMORUBA編集部 久野太一） <hr>■連載一覧第1回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2753" target="_blank" rel="noopener noreferrer">なぜ価格が高騰し話題となったのか？5分でわかる「NFT」</a>第2回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2776" target="_blank" rel="noopener noreferrer">話題の「ノーコード」はなぜ、スタートアップや新規事業担当者にとって有力な手段となるのか？</a>第3回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2784" target="_blank" rel="noopener noreferrer" style="color: rgb(12, 123, 190);">世界的なトレンドとなっている「ESG投資」が、スタートアップにとってチャンスである理由</a>第4回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2841" target="_blank" rel="noopener noreferrer" style="color: rgb(12, 123, 190);">課題山積のマイクロプラスチック。成功事例から読みとくスタートアップの勝ち筋は</a>第5回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2862" target="_blank" rel="noopener noreferrer">電力自由化でいまだに新規参入が増えるのはなぜ？スタートアップにとってのチャンスとは</a>第6回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2900" target="_blank" rel="noopener noreferrer" style="color: rgb(12, 123, 190);">「46%削減」修正で話題の脱炭素。46%という目標が生まれた経緯と、潜むビジネスチャンスとは</a>第7回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2917" target="_blank" rel="noopener noreferrer">小売大手がこぞって舵を切る店舗決済の省人化。「無人レジ」の社会実装はいつ来るか？</a>第8回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2965" target="_blank" rel="noopener noreferrer">実は歴史の深い「地域通貨」が、挑戦と反省を経て花ひらこうとしているワケ</a>第9回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/2991" target="_blank" rel="noopener noreferrer">音声配信ビジネスが日本でもブレイクする予兆。世界の動向から見える耳の争奪戦</a>第10回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3061" target="_blank" rel="noopener noreferrer">FIREブームはなぜ始まった？「利回り4%」「生活費の25倍の元本」など、出回るノウハウと実現可能性は</a>第11回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3083" target="_blank" rel="noopener noreferrer">若年層は先進層と無関心層が二極化！エシカル消費・サステナブル消費のリアルとは</a>第12回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3094" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「ワーケーション」は全ての在宅勤務社員がターゲットに！5年で5倍に成長する急成長市場の実態</a>第13回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3115" target="_blank" rel="noopener noreferrer" style="color: rgb(12, 123, 190);">なぜいま「Z世代」が流行語に？Z世代の基礎知識とブレイクしたきっかけを分析</a>第14回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3155" target="_blank" rel="noopener noreferrer">量子コンピュータの用途は？「スパコン超え報道」の読み解き方はなど基礎知識を解説</a>第15回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3195" target="_blank" rel="noopener noreferrer">市場規模1兆ドルも射程の『メタバース』で何が起こる？すでに始まっている仮想空間での経済活動とは</a>第16回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3219" target="_blank" rel="noopener noreferrer">『TikTok売れ』はなぜ起こった？ビジネスパーソンが知っておきたい国内のTikTok事情</a>第17回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3240" target="_blank" rel="noopener noreferrer">パンデミックが追い風に。マルチハビテーションが新しいライフスタイルと地方の課題解決を実現できる理由</a>第18回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3270" target="_blank" rel="noopener noreferrer">Web3（Web3.0）とは何なのか？Web1.0とWeb2.0の振り返り＆話題が爆発したきっかけを解説</a>第19回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3319" target="_blank" rel="noopener noreferrer">フェムテックで先行する欧米と追従する日本。市場が活気づいている背景とは？</a>第20回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3366" target="_blank" rel="noopener noreferrer">withコロナに「リベンジ消費」は訪れるか？消費者の“意向”と実際の“動向”からわかること</a>第21回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3455" target="_blank" rel="noopener noreferrer">子供が家族の介護をサポートする「ヤングケアラー」の実態と、その問題とは？</a>第22回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3475" target="_blank" rel="noopener noreferrer">半導体不足はなぜ起きた？米中貿易摩擦、巣ごもり需要、台湾への依存などを解説</a>第23回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3536" target="_blank" rel="noopener noreferrer">【ビジネストレンドまとめ】注目を集めた5つの事業ドメインとは？</a>第24回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3596" target="_blank" rel="noopener noreferrer">長引くコロナ禍で顕著になる“K字経済”とは？格差が拡大する「ヒト」と「企業」</a>第25回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3619" target="_blank" rel="noopener noreferrer">「パーパス」とはなぜ注目されるのか？誰のためのものか？5分でわかる基礎知識</a>第26回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3639" target="_blank" rel="noopener noreferrer">NFT・メタバース・Web3はどう違う？注目を集める「新しいエコシステム」5選</a>第27回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3659" target="_blank" rel="noopener noreferrer">サステナブルのさらに先いく「リジェネラティブ」とは？実践企業や背景を解説</a>第28回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3669" target="_blank" rel="noopener noreferrer">16年で2倍に膨れ上がった『電子ゴミ』は何が問題なのか。唯一の解決策とは？</a>第29回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3700" target="_blank" rel="noopener noreferrer">サウナビジネスはグローバルで健全な成長も、国内ではサウナユーザーは激減。サウナビジネスの最新事情</a>第30回：<a href="https://tomoruba.eiicon.net/articles/3712" target="_blank" rel="noopener noreferrer">【ビジネストレンドまとめ】話題となった「社会課題」トレンド6選</a>

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I MEルミナス japan/戸田ひろこ

室井貴裕

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鈴木　知美

田上 知美

上床肇

共創は自社だけではなく、顧客や外部の組織と組んで新しい価値を創り出していくという概念です。

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日本のスタートアップの支援、情報発信、ネットワーキングを目的とした組織「一般社団法人スタートアップエコシステム協会」が3月30日に発足した。 29日に行われた設立発表会見では、協会の賛同者となっているPlug and Play Japanや CIC Tokyo、eiicon companyといったスタートアップエコシステムのプレイヤーが参加し、設立の報告や抱負を語った。 【賛同者一覧】・シニフィアン株式会社 共同代表　朝倉 祐介・経済産業省新規事業創造推進室長　石井 芳明・早稲田大学教授　入山 章栄・A.T. KEARNEY 日本法人会長　梅澤 高明・東京大学教授　各務 茂夫・デジタル庁 人事・組織開発 唐澤 俊輔・株式会社ゼロワンブースター　共同代表/取締役　合田 ジョージ・一般社団法人ベンチャー・カフェ東京ディレクター　小村 隆祐・フォースタートアップス株式会社　代表取締役社長 &nbsp;志水 雄一郎・一般社団法人Startup Lady共同設立者&amp;取締役　 鈴木 萌子・一般社団法人スタートアップ協会　代表理事　砂川 大・一般社団法人ライフサイエンス・イノベーション・ネットワーク・ジャパン常務理事 曽山 明彦・衆議院議員　平 将明・衆議院議員　平井 卓也・eiicon company 代表/founder　中村 亜由子・Global Entrepreneurship Network(GEN) 日本代表　西口 尚宏・Creww株式会社　取締役COO 水野 智之・世界銀行上級都市専門官 兼 TDLCチームリーダー　Victor Mulas・村上 臣・Women in VC Tokyo創設者 Sophie Meralli・東京都・一般社団法人日本経済団体連合会・一般社団法人新経済連盟・Plug and Play Japan株式会社 執行役員CMO 藤本 あゆみ・CIC Japan合同会社ゼネラル・マネージャー　名倉 勝 <h2>平井卓也氏「五カ年計画で一気に追い抜く。これが最後のチャンス」</h2><img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3398/upload/_FnmSoDxl3-ZYzs10GbYNQ.jpg" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> ▲科学技術政策担当大臣の小林鷹之氏 冒頭の来賓挨拶で登壇した科学技術政策担当大臣の小林鷹之氏は「協会が日本のスタートアップ支援に重要な情報を集約して、国内外に発信していただけることは国としても心強い」と話し、政府として歓迎の意を表した。加えて、岸田総理大臣が会見の会場となっているCICを訪問した際の話題に触れ、総理が今年を「スタートアップ創出元年にする」と捉えていることを説明し、日本でスタートアップが躍進するための土壌づくりが一層重要になるとの認識を示した。 <img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3398/upload/lszrc4sbmjkGCo9KzKMBmg.png" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> ▲衆議院議員の平井卓也氏続いて、初代デジタル大臣を務めた衆院議員の平井卓也氏が登壇し、日本のスタートアップについて「五カ年計画で一気にキャッチアップし追い抜いていく。ある意味でこれが日本の最後のチャンスなのでは」と危機感を口にした。 <img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3398/upload/-fqjBtEVNQ1JP7xQt06a8w.png" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> ▲衆議院議員の平将明氏最後の来賓挨拶として登壇した平将明氏は「エコシステムはトライアンドエラーの繰り返し。どこに根詰まりがあるのか一個ずつ解決して初めてエコシステムが生まれる」と語り、エコシステムの醸成は一筋縄ではないことに言及した。 <h2>スタートアップエコシステムの定義と、次世代型エコシステムの在り方</h2><img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3398/upload/0xW8iBcgdYryzRB8aodTQA.png" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> ▲Plug and Play Japanの藤本あゆみ氏 続いて、協会設立の主旨をPlug and Play Japanの藤本あゆみ氏が説明。協会が定めている「スタートアップエコシステム」の定義は以下の通り。<div style="padding: 10px; margin-bottom: 10px; border: 1px dotted #333333;">スタートアップエコシステムとは、ある場所（物理的・仮想的）にいる「人々」「さまざまなステージのスタートアップ企業」「さまざまな種類の組織」が、新しいスタートアップ企業を生み出すシステムとして相互作用することによって形成されたものである。</div>さらに、定義の中にも登場するプレイヤーの「人々」「スタートアップ」「組織」は以下の通り。 ■人々・アイディア、発明を持つ人々・起業家マインドを持った人々・スタートアップで働く人々・スタートアップの活動を共にする外部の組織の人々・投資家・メンター・アドバイザー ■スタートアップ・さまざまなステージのスタートアップ・起業家・スタートアップチームメンバー ■組織 ・政府・自治体・大学・アドバイザリ&amp;メンタリング組織・インキュベーター・アクセラレーター・コワーキングスペース・サービス・プロバイダ（コンサルティング、会計、法務など）・イベント主催者・スタートアップコンテスト・クラウドファンディング・金融機関・メディア このようにスタートアップエコシステムに関わるプレイヤーはさまざまだが、上記に挙げられるだけに収まらないプレイヤーを巻き込むことが協会の役割になるとのこと。また、日本が目指すべきスタートアップエコシステムの形としては、シリコンバレー型を踏襲するだけでなく、近代的なスタートアップエコシステムを構築しているパリ、ロンドン、シンガポールを参考にする。<img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3398/upload/MTDINZjGIs3poN9EklKxRQ.png" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> 具体的には、シリコンバレー型に含まれるプレイヤーに加えて政府・行政が手厚く支援することでより活発なエコシステムを生み出す次世代型を目指す。 <h2>情報集約・発信はNotionで。スタートアップエコシステム協会の3つの役割</h2>藤本氏はスタートアップエコシステム協会の取り組みについて解説した。役割は大きく「情報集約」「ワーキンググループ」「グローバルコラボレーション」の3つに分けられるという。はじめに情報集約。前述のようにエコシステムには関連するプレイヤーが多いことから情報を集約するプラットフォーム機能が求められる。協会では誰でもアクセス可能で、共同編集型のポータルサイトをNotionで開設し、データベースを構築する。参照ページ：<a href="https://startupecosystem.org/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">スタートアップエコシステム協会 | Startup Ecosystem Association Japan</a> 次にワーキンググループの構築。構想としては、協会に理事会を組成し、問題ごとに小さなグループを作ることでスピーディに解決策を練り上げる体制を作る。最後に、活動をグローバルにするためにバイリンガルでの情報発信・収集を徹底する。世界のスタートアップを日本に、日本のスタートアップを世界に進出させるために尽力するとのことだ。<img src="https://auba-production.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/articles/3398/upload/Yd8_Ldv6N-1BOhNbODoecQ.png" class="auba-summernote-image" style="width: 100%;"> <h2>【編集後記】新しい世界では「速い魚が遅い魚を食べる」</h2>藤本氏が協会の主旨説明の最後に、World Economic Forumの議長を務めるクラウス・シュワブ氏の言葉から「新しい世界では大きな魚が小さな魚を食べるのではなく、速い魚が遅い魚を食べるということ」という一文を引用したのが印象的だった。スタートアップの強みであるスピード（速い魚）や、WEB3の文脈で語られるWEB2におけるGAFAの弊害（GAFAイコール大きい魚とも受け取れる）などを示唆している名言であり、小さくスピーディに動ける体制を目指す協会のスタンスがよく現れていた。（取材・文：久野太一）

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