
東京電力・中部電力グループも参画 シンガポール拠点のスタートアップのDEAが『前橋ウィッチーズ』と連携し、電柱撮影で地域を守る新たな市民参加型モデルを構築
課題解決型ゲームプラットフォームを展開するシンガポール拠点のDigital Entertainment Asset Pte. Ltd.(以下、DEA)は、東京電力パワーグリッド株式会社・中部電力株式会社・ICMG Partners Pte Ltdの3社による合弁企業Greenway Grid Global社と共同で設立したGrowth Ring Grid Pte. Ltd.(以下、GRG)とともに、参加型社会貢献ゲーム「PicTrée(ピクトレ)」の実証試験を群馬県前橋市で実施する。
本実証では、同市を舞台にしたアニメ『前橋ウィッチーズ』とコラボレーションし、ゲームを通じて電柱撮影や地域活性化を目指す。実施期間は2025年11月1日から30日まで行う。
アニメの聖地を巡りながら、社会貢献に参加
今回の実証では、前橋市を舞台にしたアニメ『前橋ウィッチーズ』の世界観を活かし、市民やアニメファンが「ピクトレ」を通じて電柱などのインフラ設備を撮影・投稿することで、点検や異常の早期発見につなげる仕組みを検証する。



『前橋ウィッチーズ』は、サンライズスタジオ制作による5人の魔女見習いの成長を描く青春物語。地域に密着したアニメとして地元でも高い人気を誇る。今回の連携により、聖地巡礼と社会貢献を同時に楽しめる新たな地域体験を創出する狙いだ。
前橋市後援で実施 市民参加型インフラ点検を検証
このコラボ実証は前橋市の後援を得て行われ、市民参加によるインフラ保全モデルの可能性を検証する。参加者はアプリを通じて「電柱撮影」や「観光スポット巡り」といったミッションをクリアしながら、地域課題の解決に貢献できる。
GRGの代表取締役CEO・福田史氏は、「ゲームを通してインフラ点検が自然な行動として根付く社会を目指す」とコメント。撮影データは、今後の保守・点検業務への実用性や、防災・観光・景観保全といった分野への展開も視野に評価される予定だ。
『前橋ウィッチーズ』コラボ限定ミッションも登場
実証期間中は、アニメの舞台となった市内各地を巡る特別ミッションや限定コンテンツが展開される。参加者には特製ポストカードの配布など、ゲーム体験を彩る特典も用意。アニメファンをはじめ、家族連れや地域住民など幅広い層が楽しみながら地域活性化に関わることができる。
詳細や参加方法は、公式サイトで確認可能。
「社会貢献を、熱狂的なゲームに変える」DEAの挑戦
DEAは「PlayMining」などの課題解決型ゲームを開発・運営するWeb3エンターテインメント企業。今回の「ピクトレ」は、スマートフォンで電柱やマンホールなどを撮影してチームで競う参加型ゲームで、インフラ保全と地域観光の両立を目指している。
インフラ点検の人手不足が深刻化する中、市民が「遊びながら守る」仕組みとして注目を集めており、前橋での成果次第では全国展開も視野に入る。
アニメと社会課題解決が融合した今回の試みは、地域活性化と防災意識の向上を両立する新たなモデルケースとして期待される。ピクトレが生み出す“遊びながら貢献する”文化は、今後、全国の自治体に広がっていくかもしれない。
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(TOMORUBA編集部)