新時代のエンタメ・スポーツ・飲食における共創アイデアとは?仙台を舞台に実証実験に進む5社を採択!「SENDAI X-TECH BUSINESS BUILD」レポート
仙台市は、2018年から「SENDAI X-TECH Innovation Project」をスタートし、さまざまな産業にテクノロジーを“かけ算”することで、次々とイノベーションが生まれる都市を目指している。その一環で、3回目となる事業共創プログラム「SENDAI X-TECH BUSINESS BUILD」を進めている。
昨年11月より、仙台にゆかりのある「楽天イーグルス(プロ野球)」「ベガルタ仙台(プロサッカー)」「ハミングバード・インターナショナル(飲食)」の3社をパートナー企業に迎え、ニューノーマル時代のビジネスを創り出すためのビジネスアイデアを募集。12月に応募を締めきり、合計42件の中から9社が選考を通過した。
通過した9社は、1月15日(金)・16日(土)の2日間にわたって開催されたイベント「SENDAI X-TECH BUSINESS BUILD」で、パートナー企業らとディスカッションを重ね、当初のビジネスアイデアをブラッシュアップ。プランを幾度となく調整し、最終プレゼンを行った。その結果、5社がインキュベーションへと進むことが決定。
本記事では、緊急事態宣言の発令によって急遽オンライン(バーチャルオフィス)で開催されることになった「SENDAI X-TECH BUSINESS BUILD」の様子、および9社が練り上げた共創プランの中身について紹介する。
バーチャルオフィスで対話を重ね、アイデアをブラッシュアップした2日間。
今回の「SENDAI X-TECH BUSINESS BUILD」(以下、ビジネスビルド)で提示された募集テーマは次の3つだ。各テーマに対して1社ずつパートナー企業がつき、ともに社会実装に向けたインキュベーションを進める。
(1) ニューノーマル時代の「エンターテインメント」 (パートナー企業/株式会社楽天野球団)
(2) ニューノーマル時代の「スポーツ」 (パートナー企業/株式会社ベガルタ仙台)
(3) ニューノーマル時代の「飲食店」 (パートナー企業/株式会社ハミングバード・インターナショナル)
<参加企業一覧 / 応募時提案アイデア>
(1)東北楽天ゴールデンイーグルス「ニューノーマル時代におけるエンターテイメント」
●株式会社toraru 「海外OTAKU向け遠隔作業代行で聖地巡礼して買い物してもらおう」
●D harbor株式会社 「ご自宅にイーグルスグルメお届け企画」
●株式会社GATARI 「Virtual Stadium-仮想空間と現実空間の融け合う次世代インターネットスタジアム-」
(2)ベガルタ仙台「ニューノーマル時代におけるスポーツ」
●株式会社ギフティ 「giftee Loyalty Platformを生かした デジタルギフトを活用する、顧客のロイヤルティ化」
●株式会社スピードリンクジャパン 「新しいスポーツ観戦の形」
●株式会社Wiz 「仙台の新デートスポット」
(3)ハミングバード・インターナショナル「ニューノーマル時代における飲食店」
●株式会社 ミヤックス 「また行きたい!活気溢れる街・仙台へ」
●株式会社キュウブリッジ 「「ゲーム」×「価値訴求」でニューノーマル時代に対応」
●株式会社Super Duper 「テクノロジーで「食欲」を作る。美味しい街、仙台の実現。」
また、パートナー企業とは別で、「株式会社藤崎」「仙台うみの杜水族館」「東日本電信電話株式会社(NTT東日本)」「セルバ事業所/泉中央駅前地区活性化協議会」の4社もサポーター企業として参加。ビジネスプランを仙台の街へと広げていく場合に、各方面から支援するという座組だ。
なおイベント開催直前まで、参加者全員が仙台に集結し、対面で議論をする予定だったが、緊急事態宣言の発令により、急遽バーチャルオフィス(「oVice」)での開催に変更。まさに、Withコロナ時代を象徴するようなイベントとなった。
▲バーチャルオフィス「oVice」上に、「各テーブル」のほか、「SEMINAR ROOM」と「MENTOR ROOM」を設置。全体説明や最終発表会は「SEMINAR ROOM」、中間メンタリングは「MENTOR ROOM」、そのほかブラッシュアップやディスカッションは「各テーブル」と、場所を使い分けて行われた。
最終発表!インキュベーションに進む5社が提案したプランとは?
ブラッシュアップを経て、練り上げたプランを発表する「最終発表会」は、2日目の夕方からスタート。バーチャルオフィス上の「SEMINAR ROOM」に参加者全員が集まり、最終的にまとめたビジネスプランを発表した。なお、メンター・審査員は、パートナー企業・サポーター企業・仙台市の各担当者とeiicon company 中村が務めた。では、どのようなビジネスプランが採択されたのか?――採択5社の発表内容から順に紹介する。
▲バーチャルオフィス内のセミナールームにプレゼンターや審査員が集合し、発表が行われた。
テーマ(1)では、全チームが採択!その中から、株式会社GATARIが「楽天イーグルス賞」を受賞した。
【テーマ(1) エンターテインメント@new normal】<パートナー企業/株式会社楽天野球団>
■株式会社GATARI 「Virtual Stadium -デジタルとリアルが融け合う次世代スタジアム体験-」
※楽天イーグルス賞
株式会社GATARI (ガタリ)は、空間にデジタルな情報を配置・保存できるプラットフォーム「Auris(オーリス)」を展開するARスタートアップだ。具体的には、空間をカメラでスキャンし、そこにデジタルな情報(音声など)を配置。配置した情報は、アプリをインストールすることで、どのスマートフォンからでも体験ができる。すでに複数の場所で導入されており、クライアントからは「施工が容易」、ユーザーからは「これまでになかった体験ができた」といった評価を得ている。同社は、このプロダクトを用いて、次の3つのSTEPで提案を行った。
STEP1では、コアなファン向けに、バーチャルスタジアムを活用した、“スタジアムでの特別な体験”を企画。スタジアムに来場すると、アプリやイヤホンを通して、選手のボイスメッセージや応援歌などが聞こえてくる空間をつくる。また、ARステッカーを購入し、バーチャルスタジアムに配置できたり、ファン歴が長い人ほど大きなバーチャル花火があがるような企画も可能だという。これにより、スタジアム訪問ユーザーの単価アップを狙う。
またSTEP2では、遠方に住むライトなファン向けに、オンラインで楽しめるバーチャルスタジアムを提案。新規ファンの開拓を狙う。将来的には、STEP3としてオンライン(バーチャルスタジアム)とオフライン(現実のスタジアム)を融合し、相互に交流できる体験へと仕上げていく構想だ。
<審査員・受賞者コメント>
楽天野球団・一ノ瀬氏は、「新しいテクノロジー・エンターテインメントを使って、よりよいエクスペリエンスを提供し、売上をアップセルしましょう、という提案が魅力的だった」と選考理由を伝えた。GATARI・竹下氏は、「オンライン開催となったことで、自社のプロダクトを体験していただけないもどかしさがあった。選んでいただいたことで、実際に体験してもらって一緒にいいものを作っていけることがうれしい」と喜びを伝えた。
■株式会社toraru 「仙台からニューノーマル発信ースタジアムを聖地巡礼の場にー社会貢献ビジネスプラットフォームへ」
株式会社toraru(トラル)は、家から一歩も出ることなくどこへでも行ける「GENCHI(ゲンチ)」を展開する企業だ。具体的には、行きたい先の住民に、有料で自分の分身のように動いてもらえるサービスで、依頼主はすべてオンラインで完結できる。現地の働き手も、スマートフォンとイヤホンさえあれば始められるという手軽さが魅力だ。
同社はこのプロダクトを用いて、3段階のプランを提案する。STEP1は、案内員つき遠隔来場チケットの販売だ。ファンの自宅とスタジアムを「GENCHI」でつなぎ、スタジアムのスタッフが案内員となって、空気感や臨場感をリアルタイムで届ける。それを遠隔来場チケットとして、ファン向けに販売し収益化を狙う。
STEP2では、コアなファンにスタジアムの案内員となってもらう。ファンに対し、普段は入れない場所や選手に近づいてレポートできる権利を販売する。ファンのスマートフォン経由でリアルタイムを共有し、地域の子どもや病院入院中の子ども、コロナで隔離されている人たちなどに無料で参加可能となる、社会貢献ビジネスへと仕上げる。さらにSTEP3では、それをプラットフォーム化し、企業のSDGs活動を両社で支援するような事業へと進化させていくという。
<審査員・受賞者コメント>
楽天野球団・一ノ瀬氏は、1日目(1/15)と2日目(1/16)で提案内容が大きく変わったことに触れながら、「イーグルス向けに仕上げていただいたことに感動しましたし、スポンサードに広げられる提案もいただけたので、素晴らしいと感じました」とコメント。toraru・西口氏は、「今後、詳細を詰めて、成功事例を作れるように頑張っていきたい」と意気込みを語った。
■D harbor株式会社 「スタジアムグルメ デリバリー企画」
D harbor株式会社(ディーハーバー)は、来場者数の減少により、スタジアムグルメの売上も減少していることに注目し、スタジアムグルメのデリバリー企画を提案。具体的には、楽天イーグルスからスタジアムグルメの「調理前」食材を提供してもらい、D harborに加盟する飲食店で食材の最終調理を行う。それをUberEatsなどで購入者のもとへと配送するというプランだ。提供された食材をもとに各地の飲食店が最終調理を行うため、スタジアム周辺だけではなく、より広範囲へのデリバリーが可能となる。
まずは、実際にスタジアムで販売されている「牛たん弁当」を簡素化したものでスタート。想定販売価格は2500円~3000円程度を見込む。配達弁当の中に、楽天イーグルスや周辺店舗のチラシを同封することで地域のプロモーションにもつなげる。ビジネスモデルは以下のとおりだ。
スケジュールとしては、6月のソフトバンク戦(予定)で仙台市・近隣市町村からスタートし、その後、宮城県全域へと広げ、2022年からは東京ほか全国への展開を目指したいと語った。
<審査員・受賞者コメント>
楽天野球団・一ノ瀬氏は、拠点の選び方や商品として販売できるものの制限から、当初は採択が難しいと感じていたことを明かしながら、「こちらからのフィードバックを踏まえ、ハミングバードさんなどにも相談しながら、仙台で実現できる形で提案していただけたことを評価しました」とコメントした。D harbor・阪井氏は、今回もらったアドバイスをもとに、「楽天さんとともに、よりよい野球観戦をつくっていきたい」と熱意を込めた。
【テーマ(2) スポーツ@new normal】<パートナー企業/ベガルタ仙台>
■株式会社スピードリンクジャパン 「スポーツ観戦を通じた地域活性化」
※ベガルタ仙台賞
株式会社スピードリンクジャパンは、「GayaR(ガヤール)」というスポーツの実況アプリを展開している。「GayaR」は、選手やOBなどが実況者となり、リアルタイムで試合の実況を行うもので、ユーザーはチャットを通じて、実況者に質問や意見を投げることができる双方向性が特徴だ。同社は、このサービスを用いて、ターゲットをライト層・コア層に分けた提案を行った。まずライト層に対しては、現地観戦の楽しみ方を見いだせないことが課題だと想定。「試合中」に「GayaR」を使ってもらい試合への理解を深めてもらう。
一方、コア層に対しては、試合中は目の前の試合に集中することが見込まれるため、「試合前」と「試合後」に使ってもらい、エンゲージメント向上を狙う。各時間の配信内容は以下を想定しているという。
実装までのマイルストーンとして、まずは「試合中」の解説配信からスタートし、「試合前」「試合後」へと拡大。さらに「試合後」には、近隣商業施設セルバやおへそひろばにファンが集まり交流するような、周辺地域との連携施策も盛り込んでいきたいと語った。
<審査員・受賞者コメント>
ベガルタ仙台・磯田氏は、「双方向であることと、文字と音をかけ算した発想がおもしろいと感じた」とコメント。また、「ベガルタ仙台から街に広がっていくイメージも持てた」と評価のポイントを伝えた。スピードリンクジャパン・服部氏は、「スポーツ観戦という軸から地域活性化を目指して、仙台市を盛り上げていきたい」との想いを伝えた。
【テーマ(3) 飲食店@new normal】<パートナー企業/株式会社ハミングバード・インターナショナル>
■株式会社 ミヤックス 「また行きたい!活気溢れる街・仙台へ」
※ハミングバード・インターナショナル賞
株式会社 ミヤックスは、仙台で70年以上の歴史を持つ企業で、主に遊具やオフィス家具などを扱ってきたが、2019年よりAI・イノベーション事業をスタートした。背景には、それぞれの時代で地域の抱える社会課題に取り組みたいとの考えがあるという。今回は、コロナ禍で賑わいを失った街の活気を取り戻すため、飲食店の課題に取り組む。
具体的には、人手不足やオペレーションが複雑化している現状をふまえ、「人材」と「ソフト」の2軸でサポートする。まず「人材」についてだが、同社はすでに地元大学生らをデジタル人材として育成する事業を進めている。ここで育った人材を活用して、飲食店のデータ分析をサポートする。また、「ソフト」については、EBILABの提供するソフト「Touch Point BI」を用いて、データ分析を行う。そして、来店率・客単価・回転率の向上や廃棄ロス・裏方業務に要する時間の削減を狙うという。
たとえば、POSデータと連携して併売分析を行い、それをもとにセットメニューを考案し、客単価を向上させるといったことが可能だ。あるいは、分析データから「てごねずし定食」が人気だと分かれば、そのメニューをボリュームアップするような施策も行える。既存システムを使うため、導入手続きは簡単で、最短2週間で開始できるという。
<審査員・受賞者コメント>
ハミングバード・インターナショナルの青木氏は、「IT化が非常に遅れている飲食業の中で、AIの力を借りて強みを把握することが重要だと感じたことから選ばせていただいた」とコメント。加えて、学生とのコラボレーションにも魅力を感じたと語った。ミヤックス・高橋氏は、「焦点が狭まっているところを、青木社長の広い見聞で広げていただいた」とし、「飲食店のアップデートに向けて、ぜひご一緒させていただきたい」と伝えた。
ニューノーマルな共創プランが続々、残る4社のビジネスアイデアとは?
今回、残念ながら採択には至らなかった残り4社についても、どのような提案を行ったのか紹介していく。各社に共通するのは、コロナ禍をふまえた“ニューノーマル時代”に対応するビジネスアイデアだ。
■株式会社ギフティ 「仙台eGiftで想いが通うまちづくり」
株式会社ギフティは、メールやSNSでデジタルギフトを贈ることができるサービス「eGift」を展開している。このサービスを用いて3段階で提案。1つ目が、仙台地域ブランド「都の杜・仙台」のeGift化だ。コロナ禍でユーザー数を伸ばす同社の強みを活かし、仙台地域ブランドの認知拡大や販売網拡大、売上拡大を狙う。また2つ目では、パートナー企業各社との共創企画として、たとえばベガルタ仙台とはグッズのデジタルギフト化、ハミングバードとは飲食店利用券のデジタルギフト化などを提案。さらに3つ目では、企業間を連携させる企画も盛り込んだ。
■株式会社Wiz 「AIカメラによる密対策の提案」
株式会社Wiz(ワイズ)は、スタジアム全体の混雑状況をカメラによって監視し、密回避につなげる提案を行った。具体的には、カメラ画像からAIが学習し、混雑状況を判別。「空いている」「普通」「混雑」の3段階に分けて、スマートフォンやデジタルサイネージ、オーロラビジョンなどに表示する。AIの学習にコストと時間を要することが課題だが、NTT東日本と共創しGPUサーバーを借りることで解決したいとした。また、顔認証も可能になることから、ファンクラブ会員のチケットレス入場も実現できると説明。さらに属性分析を行うことで、マーケティングやメニュー・グッズ開発などにも活かせると語った。
■株式会社キュウブリッジ 「オンラインでファン・常連客をつくる仕掛けで仙台を活性化!」
株式会社キュウブリッジは、オンラインでファン・常連客をつくる仕掛けとして、「スマートビンゴ」を提案。「スマートビンゴ」とは、ビンゴのマス目に情報やクイズを盛り込んで作成するオンラインビンゴゲームのようなものだ。ビンゴゲーム達成後は高揚感が高まり、行動誘導につなげやすいという。作成も容易で、管理画面にテキストを入力し、画像をアップロードするだけ。同社は、この「スマートビンゴ」をまずはパートナー企業へと導入したいとし、さらに地域への展開としてサポーター企業へも広げ、企業間の相互誘導につなげるという構想を語った。
■株式会社Super Duper 「“シズル”で仙台の街をアップデート ニューノーマル時代の豊かな食体験の実現」
株式会社Super Duper(スーパーデューパー)は、“シズル”をつくるAIエンジンを開発している企業だ。“シズル”とは、食欲をそそるおいしそうな画像のことで、この“シズル”を用いて飲食店の集客を狙う。具体的な流れとしては、まずデータを収集して需要を予測する。それにもとづき、AIが最適なテキストと写真を計算し“シズル”を生成。それを見込み客に届ける。モバイルオーダーも提供しているため、効果を計ることも可能だ。使ってもらうために、ニューノーマル時代の行動様式にあわせた施策も打つという。
アイデアを実装し、仙台全体のアップデートへ
最後にイベントの締めくくりとして、メンター・審査員がイベント全体に対する感想を述べた。
楽天野球団・一ノ瀬氏は、どの企業もレベルが高く、ブラッシュアップのスピード・クオリティが素晴らしかったと賞賛し、「各プロジェクトを成功させ、仙台の街中全体をアップデートしていきたい」と伝えた。続いてベガルタ仙台・磯田氏は、気づきや学びをたくさん得られたとし、「コロナに負けてはいられない。知恵を寄せあい、テクノロジーをかけ算していけば、どんなことでも乗り越えていけると感じた」と話した。ハミングバード・インターナショナル・青木氏は「9社の提案を聞いて、非常にワクワクした」としつつ、採択されなかった企業に対して、他とどう差別化するかを詰めれば、もっとおもしろくなるとアドバイス。「ぜひまた、ご提案いただきたい」と励ました。
藤崎・千葉氏は、「素晴らしい企画ばかりで、サポーターながら一緒に協業したいと思う企画もたくさんあった」とコメント。仙台うみの杜水族館・和田氏は、「それぞれの強みを活かした提案で、頼もしい皆さんが揃っていると感じた」と感想を述べた。また、NTT東日本・高橋氏は、「ニューノーマルということで、今までにないような新しい提案が多く、勉強になった」と述べ、セルバ事業所・泉中央駅前地区活性化協議会・齊藤氏は、色んなアイデアに触れ、「自分の見えてない部分も見えた」とコメントした。
最後に、本プログラムを主催する仙台市・荒木田氏が登壇し、「素晴らしいアイデアをいただき、ニューノーマル時代に一歩踏み出す勇気をもらえた。これらをアイデアで終わらせないよう、仙台市として実装に向けて支援していきたい」と締めくくった。閉幕後には、「名刺交換をしたい!」という声が多数よせられ、これからの交流や共創が期待されるイベントとなった。
取材後記
参加者たちが、パートナー企業はもちろん、サポーター企業や仙台市の声も聞きながら、当初のアイデアを、より実現性の高いものへと仕上げていく様子が印象的だった。今回採択された5社は、実装に向けてインキュベーションへと進む。3月末には各プロジェクトの進捗・成果を発表するデモデイも予定されているという。TOMORUBA編集部では、引き続き各プロジェクトの動向を追っていきたい。
(編集:眞田幸剛、取材・文:林和歌子)