東京藝術大学と三菱地所、「都心型アートセンター」の実証プログラムを本格展開——大丸有エリアでアートによる都市変革を実践
国立大学法人東京藝術大学と三菱地所株式会社は、社会連携講座「都心型アートセンター機能の検証と実践」に基づき、大手町・丸の内・有楽町(大丸有)エリアを主なフィールドとした実証プログラムの本格展開を開始することを発表した。
本取り組みは、未来の大学「ポストユニバーシティ」と未来の都市「ポストシティ」のあり方を探る産学共創プロジェクト。2025年10月の構想発表を経て、2026年秋より多様な実証プログラムを順次展開する実践フェーズへ移行する。
背景と目的
ビジネスの中心地である大丸有エリアにおいて、東京藝大と三菱地所は2022年12月の包括連携協定締結以来、アートを通じたまちづくりや多様な価値創造の実験を重ねてきた。
今回の実証プロジェクトでは、従来の劇場や美術館といった枠組みにとらわれず、都市のパブリックスペースやオフィス街そのものをキャンパス・表現の場と見立てる「都心型アートセンター」の機能を検証。文化芸術の力でビジネスパーソンの創造性を誘発し、国際性・多様性に富んだ都市の持続的成長モデルの構築を目指す。
主な実証プログラムの概要
2026年秋以降、大丸有エリアにおいて以下の領域にわたる意欲的なプログラムが順次開催・展開される。
・都市とアーティスト(アーティストインレジデンス・展示)
東南アジア、東アジア、南アジアにゆかりを持つ海外アーティストを招く「丸の内アーティストインレジデンス(丸の内AIR)」を実施。多様な価値観との出会いから街に新たな視点を生み出す。
・都市のアート・ファッション・遊び(展示・ワークショップ等)
ビジネス街の隙間にアート作品を溶け込ませる「野良展示2.0」や、街での衣類の交換・共同制作を通じて装いと都市の関係を考える「拡張するファッション演習」、ゲーム作品を通じて日常をずらす体験型展示などを展開。
・都市の演劇・音楽(リサーチ・コンサート)
屋外の公共空間を舞台化する演劇リサーチプログラムや、東京藝大附属図書館が所蔵する貴重なSPレコード・蓄音機を活用した音楽プログラムをビジネス街で提供。
・都市の未来・未来の対話(リサーチ展示・サミット)
「I LOVE YOU」プロジェクトを通じた都市の心地よい働き方のリサーチ展示や、産官学・アート・テクノロジーを横断する都市型イベント「FUTURE VISION SUMMIT 2026」を開催。
今後の展望
両者は本社会連携講座(2024年11月〜2027年10月)を通じ、多様な主体(企業、行政、就業者、来街者、アーティスト、研究者、学生など)が交わる共創プラットフォームの形成を目指す。ビジネス街における文化・芸術の役割を拡張し、次世代の都市価値創造とスタートアップやイノベーションが生まれやすい環境整備に貢献していく方針だ。
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(TOMORUBA編集部)