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【まとめ】2016年度「大学発ベンチャー表彰」受賞企業

【まとめ】2016年度「大学発ベンチャー表彰」受賞企業

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2014年からはじまった、「大学発ベンチャー表彰」。これは、大学での研究成果を活用し、起業した大学発ベンチャーを対象に、優れたビジョンと事業内容の企業を表彰するという取り組みです。今回は、8月25日に発表されたばかりの、2016年度の受賞企業を紹介します。


【文部科学大臣賞】株式会社ファンペップ<支援大学> 大阪大学 <事業内容> 機能性ペプチドに関する研究成果を行っているベンチャー企業。大阪大学での研究をもとに、その知見を活かし、医薬品をはじめ医療機器及、化粧品などの開発を行っています。機能性ペプチドとは、各細胞にシグナル(命令)を送ることができるペプチドのこと。このシグナルによって細胞が活発化し、皮膚の再生が早まる、コラーゲン分泌が促進されるといった効果があります。 <ビジネスモデル> 当社のビジネスモデルは、大学の機能性ペプチドの研究成果の中から、実用性の高いプロダクトについて共同研究を行い、シーズをインキュベーションし、実用化への橋渡しを行います。これに基づいて、医薬品、機能性化粧品及び医療機器として開発し、製薬企業などとのパートナリングにより、ライセンス契約料、ロイヤリティ収入を獲得することで事業を発展させていきます。 <受賞理由> 経験豊かな人材と、既存の研究内容を最大限に生かした製品のラインナップが一番の理由。今後も複数のシーズの導出を実現し、大きく成長することが期待されています。


【経済産業大臣賞】株式会社アクセルスペース<支援大学> 東京大学 <事業内容> 企業理念は「宇宙を、普通の場所に」。超小型衛星を活用した宇宙にまつわるソリューションの提案を行っています。衛星の設計から製造・打ち上げ・運用までを一挙に行うことができるワンストップサービスがウリです。 <起業から今まで> 2008年設立。2015年にシリーズA投資ラウンドにおいて、総額約19億円調達を達成。ベンチャー×宇宙というロマンあふれる領域で勢いを見せている企業です。 <受賞理由> 宇宙という難しく未知のビジネス領域において、独自技術を武器として着実に実績を挙げている点。スケールの大きい構想と今までにない新しいビジネス創出に期待がかかっています。


【科学技術振興機構理事長賞】株式会社イーディーピー<支援大学など> ・産業技術総合研究所 ・先進パワーエレクトロニクス研究センター ・ダイヤモンド材料チーム <事業内容> 「あこがれの宝石から、重要な工業材料へ」。単結晶ダイヤモンドという、工業用に大変優れた、丈夫かつ加工のしやすい人工ダイヤモンドの研究・製造を行っています。 <独自技術> イオン注入という技術を用いて、直接ダイヤモンドの結合を変化させることで、ニーズに合わせたダイヤモンドを製造することができます。ダイヤモンドは大変固く重宝されてきましたが、丈夫な分だけ加工が難しいとされてきました。そこに新しいイオン注入という技術が投入されたことで、新たなダイヤモンドの活用法が注目されています。 <受賞理由> ダイヤモンドの大型単結晶という新しい市場を創出した点が高く評価されています。さらに、半導体などへの応用も検討されており、今後の展開が楽しみなベンチャーです。


【新エネルギー・産業技術総合開発機構理事長賞】コスメディ製薬株式会社<支援大学> 京都薬科大学 <事業内容> マイクロニードルを使った、経皮吸収製剤化技術に関する製品の開発販売を行っています。応用範囲には化粧品・医薬品などがあり、肌からの吸収を促進するまったく新しい製品開発に注目が集まっています。 <経皮吸収とは?> 「貼る微細針」とも呼ばれるマイクロニードルを使って皮膚から薬剤を吸収する方法。吸収が難しい薬物を、痛みのない微小な針で皮膚から入れることで、体内に取り込ませるものです。現在は化粧品分野での展開が盛んで、さらに今後はインフルエンザワクチンなど医薬品への応用が見込まれています。 <受賞理由> 痛みのない新しい投薬方法として、非常に高い社会貢献性が評価されています。


【日本ベンチャー学会会長賞】株式会社ヘルスケアシステムズ<支援大学> 名古屋大学 <研究内容> 未病に特化した郵送検査キットの開発・販売を行っている企業です。ヘルスケア領域において、進んで楽しみながら生活習慣改善ができる社会を目指し、事業に取り組んでいます。 <ビジネスモデル> モノクローナル抗体という未病に反応するバイオマーカーを用いた、郵送型検査キットを販売。自宅で簡単に健康診断ができるというモデルが注目されています。酸化ストレスや腸内フローラといった、食生活に密接に関わる部分を診断することで、生活習慣改善を促します。 <受賞理由> 関心が高まる未病領域に注目し、バイオマーカー検査を一般消費者へ浸透させることに成功している点。医療費問題などから、今後一層盛り上がりを見せる領域です。


【大学発ベンチャー表彰特別賞】■株式会社アイキャット<支援大学> 大阪大学大学院 <事業内容> 歯科インプラント治療のトータルサポートシステムを販売する企業です。最先端の画像処理技術と3次元シミュレーションを活用し、術前診断・手術・メンテナンスを一貫して行うことができるシステムを開発。歯医者さんが簡単に治療を行えるよう、パッケージ化して販売しています。 ■ジーニアルライト株式会社<支援大学> 光産業創成大学院大学 <事業内容> 光技術を使った医療・ヘスルケア機器の開発・販売を行う企業です。肌につけるだけで生体内情報を取得できるウェアラブル製品の開発・販売を中心としています。 体内の水分量に結果が左右されない独自の技術が高い評価を得ています。 ■メビオール株式会社<支援大学> 早稲田大学 <事業内容> 土も水も使わずに農作物を栽培できるフィルム状ハイドロゲルの開発・販売を行っています。水不足や土の汚染に影響を受けずに農作物が育つため、環境の変化や土壌汚染の激しい地域での活用が期待されています。


  ■最新技術とビジネスのコラボ 大学発のベンチャー企業だけに、さまざまな領域の最先端技術が数多く見受けられました。大学×ベンチャーという、オープンイノベーションの先駆けとなりうるこの表彰。来年はどんな大学発ベンチャーが受賞するのか。当サイトでも、注目していきたいと思います。  

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