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堺市の自動運転実証実験を3D空間で支援 フォーラムエイトが「SMIプロジェクト」で官民連携で実証開始

堺市の自動運転実証実験を3D空間で支援 フォーラムエイトが「SMIプロジェクト」で官民連携で実証開始

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堺市が進める「SMI(堺・モビリティ・イノベーション)プロジェクト」において、株式会社フォーラムエイトは、3Dデジタル空間での自動運転走行シミュレーションを受託した。同社は国土交通省都市局の「都市空間情報デジタル基盤構築支援事業」の採択を受け、3D都市モデル(PLATEAU)と自社の3DVRソフト「UC-win/Road」を活用し、現実空間とデジタルツインを連携させた高精度な検証を行う。

堺市では、堺駅前と堺東駅前を結ぶ大小路筋に「SMI都心ライン」として先進技術を導入し、都心部の快適で持続可能な移動環境を目指す。今回の実証では、2025年10月から翌年2月まで、南海バスなどで構成するコンソーシアムによりBYD J6を使用した自動運転バスの走行を予定。実証段階では運転士が同乗する自動運転レベル2での運行だが、最終的には自動運転レベル4の社会実装を視野に入れる。

現実では検証困難な事象を仮想空間で再現

フォーラムエイトが開発する3Dシミュレーションでは、現実の走行試験では発生しにくい交通環境や緊急事態をデジタル空間で再現できる点が大きな強みだ。例えば、急な歩行者の飛び出し、悪天候、視界不良などのシナリオをVR上で多様に組み合わせ、自動運転システムが安全に作動するかを徹底的に検証する。

このシミュレーションで得られた知見は車両システムへフィードバックされ、堺市内の実際の走行実験と密に連携することで、都市部における高度な自動運転の実現可能性を高める。

フォーラムエイトでは、国土交通省が推進する3D都市モデル「PLATEAU」をベースに、交通インフラや周辺環境を忠実に再現。これにより、デジタルツイン環境での走行検証がより現実に近い形で行えるという。VR技術を用いた検証は、自動運転の社会受容性向上や、運行事業者・行政の安全対策検討にも活用される。

民間・行政が連携し次世代モビリティを実装

今回の自動運転の実証実験は南海バス株式会社、先進モビリティ株式会社、関西電力送配電株式会社、パナソニックシステムネットワークス開発研究所、建設技術研究所大阪本社といった多様な企業が連携するコンソーシアムで実施される。堺市が掲げるSMIプロジェクトでは、自動運転だけでなく、データ連携基盤の構築や地域住民の理解促進など、地域一体でモビリティの進化を支える体制が特徴だ。

2025年10月から始まる走行実証は、都心部における混雑道路での走行や停留所での安全な乗降、交通信号との連動など、都市特有の課題を解決するための重要な一歩となる。フォーラムエイトが支援する3Dシミュレーションは、その成功を下支えし、将来的なレベル4自動運転の社会実装に弾みをつける。

堺市をはじめとする自治体や民間企業が一体となり進めるSMI都心ラインの取り組みは、関西発の先進的なスマートシティモデルとして全国の注目を集めそうだ。

関連リンク:プレスリリース SMI都心ラインに関する堺市発表資料

フォーラムエイト VR Design Studio UC-win/Road

(TOMORUBA編集部) 

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