エンターテインメント×テクノロジーベンチャー「THECOO」が3.8億円資金調達
エンターテインメントとファンをテクノロジーでつなぐTHECOO株式会社は、S5パートナーズ有限責任事業組合、株式会社MBSイノベーションドライブ、日本ベンチャーキャピタル株式会社、YJ キャピタル株式会社、D4V1号投資事業有限責任組合他、6社より総額3億8000万円の資金調達を行った。
THECOOは、ファンコミュニティアプリ「fanicon(ファニコン)」、コロナウイルス感染拡大防止の影響を受けたライブエンターテインメント業界の新たな収入源の創出を支援すべく提供を開始したチケット制ライブ配信サービス「fanistream(ファニストリーム)」を運営するなど、エンターテインメントとファンをテクノロジーで繋ぎ、健全なエンターテインメントコミュニティを構築している。今回の調達は、2017年のfanicon提供開始以来、そのコミュニティの安心安全、また、エンターテインメント業界では珍しい強固なSaaSのビジネスモデルにて運営している独自性を高く評価されたもの。
今回の調達を機に、事業拡大の為の積極的な採用と人材強化、海外展開を見据えたサービス認知向上の為のマーケティング投資、サービスの機能の改善と本格的なライブ配信が可能なスタジオ建設などを展開し、ファン・タレント・広告主のそれぞれに価値のあるサービスを提供し、ファンビジネスのエコシステム構築を目指す。
THECOO株式会社 代表取締役CEO 平良真人氏のコメント
今回、私達の掲げるビジョンに共感し、大変素晴らしい、そして多くの投資家の皆様にご参画頂き本当に感謝しています。
年間100本以上のライブに行くほど音楽が好きな私にとって、エンターテインメントはかけがえのないものです。魅力的な音楽や体験があるからこそ、日々頑張ることができ、人生は豊かになっています。
今はリアルの場で、エンタメに触れることが今まで通りできなくなってしまいました。
だからこそ、テクノロジーの力を使って新しい楽しみ方を見出す必要があると強く感じています。
皆様と一緒に”できっこない”に挑み続け、テクノロジーの力を活かした新しいエンターテインメントの世界を斬り開いていきます。
引受先概要と各社からのコメント
■S5パートナーズ有限責任事業組合 代表取締役 アレン・マイナー氏
「サービス自体の構造的な優位性やユーザーからの高評価はさることながら、競合の多く成長率も高い市場において、成長戦略が明確で事業推進の実力も兼ね備えている平良さんをはじめとする経営陣を素晴らしいと感じています。また、本格的な海外展開にも着手しており弊ファンドとしても力になれると考え、投資実行に至りました。」
■株式会社MBSイノベーションドライブ 代表取締役 日笠賢治氏
「今回、出資というかたちでTHECOOのチームに加わることができたことを嬉しく思っています。
THECOOは、平良さんのキャラクターを反映して、仮説、実行、検証を細かく積み上げる「オペレーションの権化」としての姿と、確固とした美意識を崩さないアーティスティックな側面が同居しており、イノベーティブなスタートアップとしては、まず理想的な進み方をしていると感じます。
私たちは日本で一番古い民間放送局ではあるのですが、THECOOとの交流を通じて、メディアコンテンツの領域で今一度革新をもたらすような力をつけていきたいと考えています。」
■日本ベンチャーキャピタル株式会社 代表取締役社長 多賀谷実氏
「最初のVCラウンドからのお付き合いですが、初回投資の頃から変わらない平良さんをはじめとした経営陣、従業員の皆様の熱い思いが社会で実現するように今後も応援して参ります。」
■YJ キャピタル株式会社 インベストメントマネジャー 大久保洸平氏
「平良さんを始めとする素晴らしい経営陣はもちろんのこと、今後成長が見込まれるエンタメ市場、そして、抜群のプロダクト/ビジネスモデルに大いなる可能性を感じ、追加出資に至りました。
コロナ禍で益々求められるエンタメ業界のDXにいち早く着手しているTHECOO社と、「できっこない」に挑み続けて参ります。」
■D4V1号投資事業有限責任組合 代表組合員 伊藤健吾氏
「既存投資家として、THECOOさんに追加出資させていただくことになりました!
インフルエンサーマーケティング事業を着実に成長させつつ、「fanicon」という熱量の高いファンと直接つながるコミュニティを作ることができるアプリで新しい価値を創出し急成長させています。
更にエンタメ業界においてライブイベントが開催できない苦境になる中で、短期間で「#ライブを止めるな!プロジェクト」を立ち上げ「fanistream」事業を開始するなど、これからもっと大きな飛躍をすることと確信し、非常に期待しています!」
<THECOOについて>
THECOOは2014年1月に、オンラインマーケティングのコンサルティング事業会社として創業以来、インフルエンサーマーケティング事業の展開、ファンコミュニティプラットフォーム「fanicon」の運営と事業を拡大してきた。特に、2017年12月のローンチ以降、主眼を置いてきたfaniconは順調に会員数を伸ばし、現在は1,500以上のコミュニティが開設されている。また、3月にはライブやイベントの中止を余儀なくされたエンターテインメント業界に向け、チケット制ライブ配信サービス「fanistream」の提供を開始した。
昨今の新型コロナウイルス感染拡大防止の影響を受け、オフラインでファンと繋がる機会が減り、エンターテインメント業界は変化を余儀なくされている。そんな中、オンライン上でファンと交流を深めることが可能なファンコミュニティは、ファン離れを防ぎ、ファンの満足度向上に寄与するだけでなく、安定的なマネタイズ施策にもなり得る。また、有料会員制のコアなファンが集まるクローズド空間に拘ることで、安心してコミュニケーションを行える場を提供してきた。
更なるサービスの強化はもちろん、本格的なライブ配信スタジオを建設し、誰もが低価格で気軽にライブ配信を行えるようにするなど、エンターテイメント業界やコミュニケーションを待ち望んでいるファンに対して還元していくという。
<主な事業>
1 )インフルエンサーマーケティングデータ事業
2 ) インフルエンサー・オンラインマーケティング事業
3 ) ファンコミュニティプラットフォーム「fanicon」の開発運営
の主に3つの事業を行うファンテックカンパニー。
『できっこないに挑み続ける』をビジョンに、テクノロジーの力を活かし、ファン・タレント・広告主それぞれにとって価値のあるサービスを提供することを目指している。
自社サービス「fanicon」には、アーティスト・俳優・タレント・声優・インフルエンサーなどのエンターテイナーだけでなく、アニメコンテンツやテレビ番組企画、クラブチームなど多種多様なコミュニティが開設されている。
新型コロナウイルスの影響を受けたライブエンターテインメント業界の新たな収入源の創出を支援すべく、2020年3月よりチケット制ライブ配信サービス「fanistream」の提供も開始。fanistreamではコミュニティ機能を持たずとも都度課金にてライブ配信を行える仕組みを構築し、faniconと共にアフターコロナの新しいエンターテインメントの形として更なるサービス向上と拡大に努めていくという。
※関連リンク:プレスリリース
(eiicon編集部)