【京急電鉄】「KEIKYU ACCELERATOR PROGRAM」 第3期参加企業10社を発表、グループのリソースを活用しテストマーケティングへ
京浜急行電鉄株式会社と株式会社サムライインキュベートは、スタートアップとのオープンイノベーションにより新規事業の創出を目指す「KEIKYU ACCELERATOR PROGRAM(京急アクセラレータープログラム)」第3期の参加企業10社を発表した。
「KEIKYU ACCELERATOR PROGRAM」第3期について
京急グループでは時代の変化に合わせたビジネスモデルの変革を目指し、「モビリティを軸とした豊かなライフスタイルの創出」をビジョンに掲げ、スタートアップとのオープンイノベーションを推進している。リアルとテクノロジーの融合による新しい顧客体験を生み出すことが狙いだ。
第3期となる今期は、「(1)沿線地域にこれまでにない新しい体験を付加するもの」と「(2)既存事業領域をデジタル・テクノロジーでアップデートするもの」の2つの方向性、および6つのテーマ領域で2019年12月より事業共創提案を募ってきた。その結果、92社から応募があり、その中から書類審査と数回の面談審査によって10社を採択したという。今後、京浜急行電鉄は10社とともに事業共創に取り組む。
現在、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、ソーシャルディスタンスの確保やテレワークの拡大など、モビリティ(人やモノの移動)、そして人々のライフスタイルの在り方は大きな転換点を迎えている。こうした背景を踏まえ今期は、地域や利用者の特性に応じたMaaSソリューションの開発、都市空間における様々な業務の自動化などをデジタル・テクノロジーを積極的に活用して進め、"withコロナ"、"afterコロナ"時代の新たなモビリティとライフスタイルを生み出すイノベーションの創出を目指すという。
また、新型コロナウイルスによる社会情勢を踏まえ、プログラム期間を当初の予定より半年程度延長する。各社とのテストマーケティング(実証実験)の実施時期などについても、状況に応じて柔軟に対応する予定とのことだ。
さらに、オープンイノベーション拠点「AND ON SHINAGAWA」のパートナー企業やサムライインキュベートの運営するベンチャーキャピタルファンドとの連携を図り、プログラムへの参加に至らなかった応募企業についても、希望に応じて個別のマッチングや、ファンドからの投資検討を進める。スタートアップに対する広範な成長支援を展開していく考えだ。
今後は、各プログラム参加企業と京急グループによる事業共創プランの深度化、京浜急行電鉄グループのリソースを活用したテストマーケティング(実証実験)を順次行い、新たな価値創造に挑戦していくという。
プログラム参加企業一覧(10社)
(1) 株式会社AIトラベル
代表者名:代表取締役 村田佑介
事業概要:法人向け出張予約・管理・分析可能なクラウド型サービスの開発提供
(2) 株式会社Elaly
代表者名:代表取締役CEO 大薮 雅徳
事業概要:人気家具ブランドの商品を月額500円から利用できる定額利用サービス
(3) 株式会社COUNTERWORKS
代表者名:代表取締役CEO 三瓶 直樹
事業概要:リテール向けスペースのオンラインマーケットプレイスの企画・運営
(4) Carstay株式会社
代表者名:代表取締役 宮下 晃樹
事業概要:キャンピングカーを通した「移動」「宿泊」などを検索・予約・決済できるサービスを提供
(5) SEQSENSE株式会社
代表者名:代表取締役 中村 壮一郎
現在の事業概要:自律移動型ロボット及びその関連製品の開発製造
(6) 株式会社シナスタジア
代表者名:CEO 有年 亮博
現在の事業概要:XRエンターテイメントの提供、自動運転車におけるヒューマンマシンインタフェースの開発
(7) 株式会社JX通信社
代表者名:代表取締役 米重 克洋
現在の事業概要:自然言語処理/機械学習等の技術で報道機関/一般消費者にニュース関連サービスを提供
(8) scheme verge株式会社
代表者名:CEO 嶂南 達貴
現在の事業概要:MaaSを基盤とした旅程作成・予約アプリ、事前決済・簡易認証プラットフォームの開発
代表者名:代表取締役CEO 松井 健
現在の事業概要:警備・清掃が可能な双腕ロボットおよびシステムの開発
(10) 株式会社Liberaware
代表者名:代表取締役CEO 閔 弘圭
現在の事業概要:狭小空間の点検・警備・計測を行う産業用小型ドローンIBISの開発・提供
「KEIKYU ACCELERATOR PROGRAM」第3期で目指す世界観
「モビリティを軸とした豊かなライフスタイルの創出」をビジョンに、「移動のきっかけを生む」「移動を楽しく 快適に」「移動した先を 豊かに」という3つのコンセプトに沿った取り組みを各社と進め、将来的には過去の採択企業を含めた連携による総合的な価値創出を目指す。
<第3期の特徴>
(1)多彩な事業部門・グループ会社との共創プロジェクト
プログラム初参加となる4社のグループ会社を含む10部門以上が関与し、現場力を活かしてスタートアップの製品・サービスの社会実装と事業共創を力強く推進する。
(2)デジタル・トランスフォーメーションを推進
警備や点検業務におけるロボティクスやドローンの活用など、都市空間における様々な既存事業のデジタル化の取り組みにもこれまで以上にフォーカス。将来的なモビリティとライフスタイルのサービス全般のデジタル化、スマートシティ化を見据え、京急グループのデジタル・トランスフォーメーション(DX)の推進と、顧客体験(CX)の向上を図る。
(3)スタートアップに対する広範な支援体制を実現
オープンイノベーション拠点「AND ON SHINAGAWA」のパートナー企業やサムライインキュベートの運営するベンチャーキャピタルファンドとの連携を図り、プログラムへの参加に至らなかった応募企業についても、希望に応じて個別のマッチングや、ファンドからの投資検討を進めるなど、スタートアップに対する広範な成長支援を展開する。
※関連リンク:プレスリリース