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充実したアクセラ・OIプログラムがそろう神戸市 震災復興から次のステージへ進化する戦略とは

充実したアクセラ・OIプログラムがそろう神戸市 震災復興から次のステージへ進化する戦略とは

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地方自治体のオープンイノベーション戦略に迫るシリーズ「CLOSEUP OI」。今回は関西有数の港町である神戸市です。

神戸市は従来よりビジネスが発展している街として知られています。酒造業、鉄鋼業、造船業などのビジネスが盛んで中小企業から大企業まで、様々な企業が拠点を構えてきました。

そんな神戸市がいま目指しているのは「若者に選ばれるまち」です。IT、航空・宇宙、医療といった先端技術分野を活用した成長産業に積極投資しているだけでなく、オープンイノベーションも推奨しています。

現在、神戸市は日本でも有数のオープンイノベーションの街に進化しています。成熟したビジネスの街で、新しい共創をどう生み出しているのか見ていきましょう。

震災と復興の教訓から次のステージへ

神戸は震災と復興を経て産業の街としての復活を遂げましたが、「ポスト震災20年」として、久元喜造神戸市長が指揮をとって、成長産業の創出を加速すること目指しています。

カリフォルニアの視察から着想を得てスタートアップオフィスを持つことや、もともと神戸市の強みであった航空関連産業のさらなる成長を目指してボーイング社を視察するなど、市として活発なインプット・アウトプットを重ねて次のステージへ進もうとしています。

関連ページ:神戸の産業│神戸の戦略産業

神戸市主導の充実したアクセラ、ビジネス拠点

神戸市は新たな産業の創出を様々なアプローチでサポートしています。特に、アクセラレータプログラムやビジネス拠点といった事業創出の支援は手厚くサポートされています。

神戸市主催のアクセラ「500 KOBE ACCELERATOR」

神戸経済の持続可能な成長を目指して発足したアクセラレータプログラムが「500 KOBE ACCELERATOR」です。

「500 KOBE ACCELERATOR」は2016年にスタートし、過去3年間で56チームを輩出、約90億円の資金調達を達成するなど、着実に成果を重ねています。

2019年のテーマはヘルステックで、神戸医療産業都市との相乗効果が期待できるスタートアップの募集を募りました。応募した企業の3分の2が海外企業であることも特徴のひとつです。

関連記事:神戸市主催のアクセラレータープログラム「500 KOBE ACCELERATOR」、参加チームが決定――ヘルステック領域で事業創出を目指す

関連ページ:500 KOBE ACCELERATOR

オープンイノベーション拠点ビル(仮)

神戸市に医療産業の成長を担う新たな施設の建設が進んでいます。その名も「オープンイノベーション拠点ビル(仮)」です。オープンは2020年9月末を予定しており、正式名称はまだ決まっていませんが、ベンチャーや研究機関がイノベーションを創出するための拠点となります。

建物の規模は、のべ約1.2万平方メートルにおよび、ウェットラボ、コワーキングスペース、共用機器スペース、イノベーションパークなどが整備される計画になっています。

場所は神戸空港からポートライナーで4分の京コンピュータ前駅の目の前という好立地で、神戸市のオープンイノベーションを象徴する新たなランドマークとなりそうです。

関連ページ:(仮称)オープンイノベーション拠点ビル

関連ページ:オープンイノベーション拠点ビル建築工事を公告/申請書を12月7日まで受付/神戸都市振興サービス

オープンイノベーションプログラム「KOBE OPEN ACCELERATOR」

神戸市では、地元企業とスタートアップの連携によるオープンイノベーションを進めるため、「神戸市オープンイノベーション促進補助金」を創設しています。

このプログラムは「KOBE OPEN ACCELERATOR」と呼ばれ、神戸に拠点を置く企業がスタートアップとの提携を模索し、新規事業を創出することが目的となっています。2018年度にはF・O・ホールディングスと都商事が参加企業となり、「For Your Full Smile」をテーマにしたライフスタイル事業の創出を募りました。

関連ページ:KOBE OPEN ACCELERATOR 2018

神戸市と企業の共創

神戸市は有力ベンチャー企業に対して積極的にアセット提供をしています。ビジネス支援の文脈だけでなく、事務手続きの工数削減などにもオープンイノベーションを取り入れており、自治体として先進的な取り組みを推進しています。

WeWorkと神戸市によるビジネス支援プログラム

2019年11月に神戸市初のWeWork拠点となる「WeWork三宮プラザEast」が開設しました。それに伴って、8月30日に神戸市と共にビジネス支援プログラムを創設することを発表しています。

対象はWeWork三宮プラザEastを拠点に、神戸市内での新規オフィスや支社の開設、またはオフィス拡大するスタートアップ企業、一般企業、外資系企業となっています。

審査を通過した企業は市からの補助金を受けられたり、WeWorkの利用料が割引になるなどの支援を受けることができます。

関連記事:コミュニティ型ワークスペースを運営するWeWork Japan、神戸市とビジネス支援プログラムを創設

神戸市×グラファーによる「介護事業者向け手続きガイド」

行政手続きの効率化サービスを手がけるグラファーは、神戸市と連携し、介護事業者向けに手続きをわかりやすく案内する「神戸市 介護事業者手続きガイド」を公開しています。

このサービスには、グラファーが開発・提供する「Graffer® 手続きガイド」が活用されています。手続きガイドはスマートフォンやウェブから質問に答えていくだけで必要な行政手続きがわかる、住民向けの手続き案内サービスとなっており、自治体側の手続きコストの削減が見込めます。

これまで神戸市で事業を行う介護事業者は、市役所のウェブサイトを見て、百数十に及ぶ手続き書式の中から、状況に応じて必要な書式を見つけ、ダウンロードし、記入、提出する必要がありました。この共創によって、煩雑な手続きを省略し市の職員や事業者がよりクリエイティブな業務に時間を割けるようになる期待が寄せられています。

関連記事:神戸市×グラファー、行政手続きをわかりやすく案内する「介護事業者向け手続きガイド」を公開

【編集後記】事業効率化にもオープンイノベーションを

地方自治体が推進するオープンイノベーションプログラムには、地元の企業とスタートアップを結びつけて事業を創出するアプローチが多く見られます。神戸市もその雛形は踏襲しながらも、神戸市自身の業務効率化にもオープンイノベーションでメスを入れています。

新規事業の創出のためには、まずは市の職員がクリエイティブな発想を持たなくてはいけませんから、神戸市のように市の業務を効率化することで、より創造的な業務に割く時間を増やしていくのは合理的です。

さて、地方のオープンイノベーションを紹介する企画「CLOSEUP OI」次回は神戸市と同じ港町でビジネスも盛んな神奈川県横浜市です。巨大地方都市でどのようなオープンイノベーションが巻き起こっているのか、迫ります。

(eiicon編集部 久野太一)

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シリーズ

CLOSEUP OI ー地方のオープンイノベーション動向ー

全国の自治体が官民で取り組んでいるオープンイノベーションに迫るシリーズ企画。