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林業の課題をオープンイノベーションで解決するアクセラレーションプログラムがスタート

林業の課題をオープンイノベーションで解決するアクセラレーションプログラムがスタート

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一般社団法人ビジネス・エンジニアリング・センター(以下、BEC)、および株式会社Spero(以下、Spero)は、再造林放棄問題を林業人材と異分野人材のオープンイノベーションで解決する、アクセラレーションプログラム” Sustainable Forest Action”の参加者募集を開始すると発表した。 なお、このプログラムは、林野庁事業「令和元年度持続可能な森林づくりイノベーション創出事業」の一環として行われる。 

■日本の森林の持続可能性を脅かす「再造林放棄」問題

日本の国土の7割を占める森林は、木材という再生可能資源の供給源だけでなく、土砂崩れ防止、水源涵養、生物多様性の維持等、国土保全において重要な役割を担っている。その森林の4割を占めるのが人工林で、その多くは戦後に植林されて50~70年が経った伐採適齢期にある森林だ。

そのため、今後、全国的に人工林の伐採面積が増加していくと見込まれている。また、林業は山間地の地域経済を支える産業のひとつだが、持続可能なものとして確立させるには、伐採後、苗木を植える「植林」や、植林後に雑草木を除去する「下刈り」といった、「造林作業」が必要不可欠だ。

一方、これらの造林作業は、未だに作業の多くを手作業に頼っており、長年イノベーションが起きていない。その急斜面・炎天下での過酷な作業は、労働者からも敬遠されがちで、山間地における人材不足により、木を切ったあと植えられない「再造林放棄」が問題になっている。再造林放棄は、短期的には土砂崩れ等の災害を引き起こすリスクがあり、長期的には山間地での林業衰退、ひいては地域経済衰退に繋がる恐れがあるという。

■林業界だけでは解決できない構造と、オープンイノベーションの必要性

このような問題に対して、人手不足に対応した造林のイノベーションが求められている。しかし、造林分野は市場規模が小さく、自ら研究開発を実施できる民間事業者が少ないことに加え、他産業との技術交流も比較的希薄であるため、自発的なイノベーションが起きにくい状況となっている。

このような状況を打開するためには、異分野の技術やアイデア、人材を呼び込むことが不可欠だ。そこで林野庁は、「令和元年度持続可能な森林づくりイノベーション創出事業」において、造林分野でオープンイノベーションを推進するための実証的施策として、アクセラレーションプログラム”Sustainable Forest Action”を開催することを決定したという。

■”Sustainable Forest Action”の概要

”Sustainable Forest Action”では、一般から参加者と造林の課題を解決する事業アイデアを募集する。林業界関係者にして強い課題意識を持つ次世代林業リーダーと、独自のノウハウ・技術を持つ異分野人材からチームを構成し、約2ヶ月間のアクセラレーションプログラムで事業アイデアを形にする。プログラムにおいては、ビジネスや技術の専門家の助言を受けてアイデアを磨きあげ、投資家・事業会社などが参加する審査会にてプレゼンテーションを行い、事業化や資金の獲得機会を提供していく。

【募集テーマ】

造林の課題を解決する事業であれば、方法は問わない。

【募集概要】

A.次世代林業リーダー(林業経験者)、 B.異分野人材(林業未経験者)、の両方の参加者を募集。

募集の条件としては、下記の条件を満たす個人またはチームであること。

(1)林業課題の解決の事業化に高い関心を有し、事業化に至るまで、継続的に関与する意志があること。

(2)社会人、学生、国籍は不問。(企業内チームでの参加も可)

(3)会社設立の有無は問わない。

(4)原則として、キックオフ、林業体験会※、合同合宿、デモデイに参加できること。(※林業経験者は免除)

(5)A. 林業経験者、B. 林業未経験者、のいずれかのみで応募された場合は、応募時の課題設定や事業アイデアに鑑み、両者を混ぜたチームを組成する。

(6)応募時において、応募者は1つのチームに属すこととし、1チームが提出できるプランは1つとする。

詳細は下記の特設WEBサイトを参照。

https://www.sustainable-forest-action.net/

【実施体制】

本プログラムは、林野庁の委託を受け、BECおよびSperoが運営する。また、下記のスポンサー・パートナーが参画している。(協賛社は随時募集中)

※協賛:国土防災技術株式会社、株式会社パスコ、株式会社百森、日刊工業新聞社、モノづくり日本会議

※後援:株式会社日本政策金融公庫

※関連リンク:プレスリリース

(eiicon編集部)

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