ADAC Luftrettung、救急医療サービス向け次世代モビリティ「eVTOL」でVolocopter社と提携へ
ブルッフザール(ドイツ, 2023年6月20日 /PRNewswire/ -- 救助サービス用の次世代eVTOL(電動垂直離着陸機)を独自に開発するため、本日、ADAC LuftrettungとVolocopter社が協業パートナーシップを締結しました。 パリ・エアショー(パリ国際航空宇宙ショー)では、画期的な契約が2つ締結されました:1つはVoloCityを2機購入すること、もう1つはこの協業の一環としてVolocopter社のeVTOLを150機追加で購入することです。 2機のVoloCityは、ドイツでADAC Luftrettungの救急医療サービス(EMS)の補助機として、2024年後半にテストを開始する予定です。 このテストが成功した段階で、追加のeVTOLは将来の救助ミッションでの使用が検討される予定です。
Volocopter and ADAC Luftrettung talk EMS at Paris Air Show 2023
ADAC財団がルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘンのInstitut für Notfallmedizin und Medizinmanagement(日本語:INM、救急医学・医療管理研究所)と共同で主催する救急・救助活動において、2018年以降、ドイツの非営利団体ADAC Luftrettung、およびVolocopter社は、eVTOLの導入にむけて実行可能性調査に協力しています。 この調査は、航空医療の場面でeVTOLを導入することで、戦略的に大きな優位性が得られることを理論的に証明するものでした。 本日、両社は2種類の契約に調印しました。これは、ADAC Luftrettungは、VoloCityを2機購入し、さらに将来の救急医療ミッションのために150機のeVTOLを追加で確保する方針であることです。
VoloCity 2機は、2024年に欧州航空安全局(EASA)から型式証明を取得したのちに、ドイツで研究用として運用を開始する予定です。 パイロットと救急医が事故現場に派遣され、空からの迅速な支援を行うために、救助ヘリコプターの代わりではなく、あくまでも補完的な役割を果たします。 ADAC Luftrettungは、ドイツの地方都市Idar-ObersteinとDinkelsbühlで少なくとも2年間の研究活動を完了したのち、次世代Volocopter eVTOLを救助活動に導入する見込みであると発表しました。
「当初より我々は、こうした航空機が将来の救助サービスを形成し、向上させることができると確信しています」と、ADAC Luftrettungの最高経営責任者のFrédéric Bruder氏は説明しました。また、続けて次のように強調しました。 「次世代eVTOLのより高い航続距離と運用速度、そして格段に増えた積載量によって、我々は救急医療に役立つことを実践し、先駆的なイノベーションによって空からの救助サービスをさらに発展させるという法令上のミッションを果たすことができます。」
Volocopter社の最高経営責任者のDirk Hoke氏は、次のように述べました。 「ドイツにおいてVolocopterのeVTOLの運用を開始するには、人命救助が最も効果的な方法です。 ADAC Luftrettungは、ヨーロッパを代表する救助サービスを提供しており、高度な訓練を受けたパイロットと、より良い未来を共に創るために我々を信じ、ミッションを遂行してくれています。 こうした努力の結果、救助活動の現場におけるユースケースが理論的に機能することが証明されました。そして今、2024年にドイツで試験運用を開始するための納品と実行段階に移行しています。」
ADAC Luftrettungの実行可能性調査とeVTOLを用いた迅速な救急処置の可能性は、パリ公立病院連合(Assistance Publique - Hôpitaux de Paris)にも大きな関心が寄せられ、ADPグループと協力してパリ地域でもADAC Luftrettungのマルチコプター運用コンセプトをEMSで展開することを検討することになりました。
ADAC Luftrettung社について
37の拠点で50機以上の救難ヘリを運用する慈善団体ADACの航空救助サービスは、ヨーロッパにおける主要なHEMS組織のひとつです。 ADACの救助ヘリコプターは、ドイツの救急システムの一部です。 必要に応じて、112番通報の後、救助調整センターから要請を受け、負傷者や病人を救助するために出動するのです。 ADAC Luftrettung社のモットーは、『1秒でも早く - 命を守る』です。 特に重傷や重篤な症状の場合、適切な病院に運ばれて治療を受けるか、現場で救急医に診てもらうのが早ければ早いほど、生存や回復の可能性は高くなります。これは、ひとつのルールとして認められています。 2017年からは、慈善団体であるADAC財団の傘下で運営されています。
Volocopter社について
Volocopter社は、世界初の持続可能で拡張性のある都市型航空モビリティ事業を構築し、世界中のメガシティにモノと人のための手頃な価格のエアタクシーサービスを提供しています。同社は、「Bring Urban Air Mobility to Life(アーバンエアモビリティーの実現)」をスローガンに掲げ、必要なエコシステムを構築するために、インフラ整備、オペレーション、航空交通管理の各分野のパートナー企業をリードし、連携しています。Volocopter社は、ブルッフザール、ミュンヘン、シンガポールにオフィスを構え、500人の従業員を抱え、公開および非公開のテスト飛行は1500回以上成功し、吉利汽車(Geely)、NEOM、メルセデス・ベンツ・グループ(Mercedes-Benz Group)、Intel Capital、ブラックロック(BlackRock)などのさまざまな企業が出資をしています。www.volocopter.com
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