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三菱総研が『MRI DEMO DAY 2023』を初開催!アクセラ8期目にして初のオープン型イベントを実施する背景と目的に迫る

三菱総研が『MRI DEMO DAY 2023』を初開催!アクセラ8期目にして初のオープン型イベントを実施する背景と目的に迫る

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三菱総合研究所(以下、MRI)は、オープンイノベーションの発想に基づく共創活動を通じて社会課題解決を実現し、より大きなインパクトを創り出すことを目指すプラットフォーム『未来共創イニシアティブ(以下、ICF)』を運営している。

そんなICFの活動における中核プログラムの一つが、イノベーションとビジネスで社会課題を解決するアイデアを競う『ICF Business Acceleration Program』だ。同プログラムは、有望なスタートアップの発掘・支援を通じて、MRIおよびICF会員との共創を促進し、社会課題解決を実現することを目的として開催されている。

今期で8回目となる『ICF Business Acceleration Program2022』では、昨年12月9日に最終審査会が実施され、最優秀賞・三菱総研賞(未来パートナー賞、未来デザイン賞)・ベストグロース賞・オーディエンス賞の各受賞者が発表された。さらに2023年3月10日には、MRIのスタートアップ・エコシステムに関する様々な取り組みや『ICF Business Acceleration Program』のファイナリスト7社と進めている共創プロジェクトの成果について、社外の参加者に広く発信・発表を行う『MRI DEMO DAY 2023』の開催が予定されている。

――そこで今回TOMORUBAでは、MRIとICFによる初のDEMO DAY開催に先立ち、今回のDEMO DAYの企画・運営を担当するMRI 未来共創本部の八巻氏、加藤氏、須﨑氏、水田氏にインタビューを実施。DEMO DAY開催の背景や目的、イベントとしての特徴や見どころ、ファイナリスト各社と進めている共創プロジェクトの状況などについて詳しくお聞きした。

インパクトの大きな社会課題の解決を目指し、多くの仲間を集めたい

――3月10日に開催される『MRI DEMO DAY 2023』は、MRIとICFによる初のDEMO DAYとなります。まずは開催の背景や目的についてお聞かせください。

八巻氏 : シンクタンクであるMRIに対して「スタートアップと連携している」というイメージを抱かれる方は少ないと思いますが、実は私たちは10年以上前からスタートアップとの連携に注力してきました。

たとえば2010年には産学官連携で社会課題の解決を目指す「プラチナ社会研究会」を立ち上げ、2017年にはイノベーションによる社会課題解決に取り組む会員組織「未来共創イノベーションネットワーク(INCF)」を設立しています。さらに2021年には両組織を統合した新たな会員プラットフォーム「未来共創イニシアティブ(ICF)」を立ち上げることで、さらなるスタートアップ連携とエコシステムの構築を推進しています。

この間、私たちは継続的に『Business Acceleration Program(以下、BAP)』を開催し、有望なスタートアップの発掘・支援・共創に取り組んできました。BAP自体は今回で8回目の開催となりますが、政府が2022年を「スタートアップ創出元年」と位置付け、スタートアップの育成強化方針となる5カ年計画を発表したこともあり、ようやく世間の注目がスタートアップに集まり始めています。

私たちとしてはこのタイミングを逃すことなく、MRIやICF、BAPを通じて進めてきたスタートアップとの様々な取り組みを広く世の中に周知したいと考えました。


▲株式会社三菱総合研究所 未来共創本部 兼 営業本部 コーポレートベンチャー連携推進グループ 主任研究員 八巻心太郎 氏

――今までは社内や会員組織内で閉じていた取り組みを、広く社外にアピールしていきたいということですね。

加藤氏 : そうですね。現在、ICFは約560社の会員企業様に参画いただいています。私たちはICFの会員企業様に対し、社会課題解決型のビジネスアイデアを検討するワークショップ・ディスカッションイベントやBAPを通してスタートアップのビジネスアイデアをご案内することで、非常に有意義な協議・協業を積み重ねてきました。それはそれで大切な取り組みなのですが、今後、私たちがよりインパクトの大きな社会課題を解決していくためには、ICFの会員企業様を起点に、さらに多くの仲間との共創が必要になると考えています。

そのため、今まではICF会員の皆様と共に取り組み、ICF会員の皆様だけに成果を発表していましたが、今回はより多くの皆様にご参加いただける場としてフルオープンのDEMO DAYを開催することにしたのです。DEMO DAYの開催を通じてMRIやICFの取り組みや成果をお伝えし、私たちの考え方に賛同・共感いただける新たなパートナー様との出会いにつなげていきたいと考えています。


▲株式会社三菱総合研究所 未来共創本部 兼 イノベーション・サービス開発本部 健康ビジネスグループ 研究員 加藤美季 氏


MRIの取り組みとICFの取り組みを二段構えでアピールする

――今回のDEMO DAYの特徴や見どころについて教えてください。

八巻氏 : 国内外スタートアップ・エコシステムの新潮流を社会課題解決の視点をふまえてご紹介するKeynote Speechからスタートし、MRIのスタートアップ連携の取り組み、ICF活動やBAPの成果発表、有識者によるパネルディスカッション、参加者によるネットワーキングなどを予定していますが、大きくは「MRIとしての取り組み」と「ICFも巻き込んだBAP等の取り組み」という二段構えでアピールしていく方針です。

「MRIとしての取り組み」に関しては、国の委託事業におけるスタートアップ連携事例、MRI人事部とスタートアップの健康診断に関する連携事例や、2019年のBAPで最優秀賞を受賞したアクティベートラボさんとの連携事例、さらにはフランスのスタートアップであるForePaaS社との連携事例(オールインワンのデータ利活用プラットフォーム「ForePaaS」として2021年より提供開始)など、多種多様なパターンでの連携をご紹介することで、MRIのスタートアップ・エコシステムに関するスタンスや取り組みをアピールしたいと考えています。

――「ICFも巻き込んだBAP等の取り組み」についてはいかがですか?

加藤氏 : こちらの見どころとしては大きく2つのポイントがあると考えています。1つ目のポイントは、BAP 2022のファイナリスト7社とMRI、ICF会員との共創成果の発表です。

まだまだ発展途上ではありますが、現状の課題なども含めて皆様にお伝えするつもりですし、今後の事業構想などについても包み隠さずご説明させていただくことで、会場にお集まりの大企業やスタートアップの皆様が、各事業の可能性に賛同・共感いただけるような訴求、新たに仲間になっていただけるような訴求も行いたいと考えています。

2つ目のポイントですが、私たちが様々な共創事業づくりを通して培ってきた共創のノウハウや共創のパターンなどについても、発表したいと考えています。単なる共創事例の発表会では面白くないので、スタートアップ連携やオープンイノベーションに取り組まれている皆様の学びや気づきにつながるような発表をしたいですね。


▲「ICF Business Acceleration Program2022」の最終審査会。ファイナリストである7社(UPWARD、安斉管鉄、UNTRACKED、Study Valley、テイラーワークス、New Ordinary、ninpath)がプレゼンテーションを実施した。(画像出典:プレスリリース

BAP 2022ファイナリスト7社と進めている共創の進捗について

――DEMO DAYにてBAP 2022のファイナリスト各社との共創成果発表を行うとのことですが、現時点での取り組み状況について教えていただけることはありますか?

加藤氏 : 私がメンターを担当しているNew Ordinaryさんは、MRIの政策提言チームの知見をふまえて、彼らのサービスのブラッシュアップを進めています。MRIの政策提言チームでは、「都市空間や時間をより豊かに活用して人々と都市機能・交通に関する各種サービスをつなぐことで、一人ひとりの価値観や生活環境に応じて行動機会の創出や行動の価値を向上させる」というactfulness(アクトフルネス)構想をまとめておりました。

一方、New Ordinaryさんは、ユーザーの趣味・嗜好・感情をAIで分析して目的地をレコメンドするサービス「NOSPOT」を開発されていました。New Ordinaryさんの「NOSPOT」はactfulness構想との親和性が非常に高いということで、両社間での共創可能性について、ディスカッションを重ねてきました。actfulness構想の視点をふまえて、「日常の中の非日常の発見が、人々のウェルビーイングを高め、街がもっと楽しくなる!」をコンセプトに、移動体験の価値向上を目指していく予定です。DEMO DAYでは、詳しい共創内容をお話しさせていただきます。

――八巻さんはいかがですか?

八巻氏 : AIによるパーソナライズド転倒予防訓練の自動提案アプリでファイナリストになったUNTRACKEDさん、BAPの二次選考まで進んでいたヘルスピットさん、MRIの人事部との健康経営施策で連携しているMIGさんの3社合同でヘルスケア領域における未病・予防・早期発見ソリューションの開発を進めています。

何年も前から高齢化社会の進展に伴う医療費の増大が懸念されていますが、ユーザーが自分の健康状態を的確に把握し、ある程度の範囲で病気を予防できたり、早期発見により重症化を防ぐソリューションを開発することができれば、医療費の削減に貢献できる可能性があります。また、将来的には民間の保険、とくに健康増進型保険などの付加サービスとして提供できるのではないかと考えています。本プロジェクトについてもDEMO DAYで詳しくお話ししますので、ご期待ください。

シンクタンク流の社会解決型オープンイノベーションを知ってほしい

――昨年12月には最終審査会や表彰があり、3月のDEMO DAYでも成果発表が行われるBAPですが、今回で8回目の開催となります。これまでのBAPとの違いや変化・進化などについて実感されていることがあれば教えてください。

加藤氏 : BAPは社会インパクトのある提案をしてくださるスタートアップを評価させていただいているため、実現可能性については発展途上であっても、採択していた傾向がありました。一方で、昨年度からはMRIの事業との合致・接続をより重視したテーマを設定するなど、プログラムの大幅刷新を行いました。それに伴い社内体制も強化しており、現在ではMRI各事業部門の責任者や新規事業創出の責任者、投資の責任者など、様々なレイヤーで意思決定が行えるレベルのメンバーが参画しています。

このようなプログラム刷新の効果もあり、私たち自身の関わり方も変わってきました。以前はスタートアップの事業化支援に注力していた傾向がありましたが、事業化支援後の本格的な共創に取り組めている実感がありますし、お会いするスタートアップの皆様も「アイデアだけ」ではなく、「実証実験は終わっている」「資金調達実績がある、もしくは資金調達の目途がたっている」といったフェーズの企業さんが増えてきたように思います。

また、最終審査会に参加されたICF会員の方々からは「有望な事業が増えた」「以前よりも事業化の可能性を感じられる会社が多くなった」といったお声もいただけるようになりました。

――以前にも増してビジネス化・事業化につながりやすい座組ができるようになったのですね。

八巻氏 : 「面白そうだね」だけで終わってしまうと未来につながりませんからね。もちろん、BAPは昔から事業化を目指した取り組みではありましたが、よりビジネスとしての社会実装を意識したプログラムに進化したと感じています。

――最後になりますが、今回のDEMODAYにご参加いただきたい方々へのアピールやメッセージをお願いします。

水田氏 : MRIは長年、様々な形でスタートアップ連携に取り組んできましたが、以前はVCさんなどに注目される前段階のスタートアップと組む機会が多く、事業化という成果だけを考えると見えにくい部分もありました。

しかし、八巻や加藤がご紹介した事例を中心に、今後は大きな成果が生まれてくるだろうと考えています。また、今後の社会課題解決やスタートアップ連携に関しては、今回のDEMO DAYにご来場いただいた多くの皆様と手を取り合うことができればと考えています。ぜひ奮ってご参加ください。


▲株式会社三菱総合研究所 未来共創本部 副本部長 主席研究員 水田裕二 氏

須﨑氏 : MRIが社会課題解決やスタートアップ連携の活動を始めた10数年前と比べ、コロナの流行や急激な世界情勢の変化を経た現在は、社会課題解決を企業活動やビジネスにつなげることが、以前にも増して当たりのように考えられる世の中となりました。

そのような状況においてMRIは社会にどのような価値を提供できるのか。私たちはシンクタンク業を再定義するくらいの危機感を持って社会課題解決やスタートアップ連携に取り組むしかないと考えています。他の産業と同じように民間企業として業績を上げ続けなければならない背景はありつつも、より中長期の視点で世の中を覆う不安や課題に取り組んでいかなければなりません。

BAPもICF活動も、そのような考え方に基づいて推進してきた取り組みの一つなので、今回のDEMO DAYを通じて、広く社外の皆様に対してご説明差し上げたいと考えています。


▲株式会社三菱総合研究所 未来共創本部長 主席研究員 須﨑彩斗 氏

八巻氏 : DEMO DAYを開催するからには、ICFやBAPのことだけでなく、MRI全体の様々な活動をアピールしていきたいですし、できるだけ多くの方々を巻き込んでいきたいと考えています。新しいビジネスやスタートアップ連携に興味のある方はもちろん、MRIのようなシンクタンクと縁がなかった方々のご参加にも期待しています。

様々な方にご来場いただくことで、「MRIにこんなことをしてもらいたい」という期待・要望を多様な視点からお聞かせいただきたいですし、最終的にはそのような方々の中から「MRIと何かやってみようかな」と考えていただける方々が少しでも出てきてくれると嬉しいです。

加藤氏 : MRIは古くから社会課題の解決に取り組んできたシンクタンクです。そんなMRIが取り組むオープンイノベーションって何?スタートアップ連携って何?という疑問や興味を持っている方は、ぜひご来場いただきたいです。

今回のDEMO DAYを通じて、シンクタンク流の社会解決型オープンイノベーションをしっかりとご披露し、ご説明するつもりです。その上で私たちの取り組みに賛同・共感いただけたなら、ぜひ一緒に共創させていただきたいと思います。

取材後記

八巻氏、加藤氏が語っていた通り、『MRI DEMO DAY 2023』では、ICF活動やBAPの共創成果発表に加えて、MRIがスタートアップ・エコシステムのプレーヤーとして継続してきた社会課題起点でのコレクティブインパクトの創出や社会実装に関する様々な取り組み、それらの活動を通して得られた事例やノウハウがプレゼンテーションされる予定だ。

シンクタンクであるMRIとの連携・共創に興味を持っている大企業・スタートアップ・スタートアップ各社はもちろん、オープンイノベーションやスタートアップ連携についての知見を深めたいビジネスパーソンや、新たな共創相手との出会いを求めている経営者や新規事業担当者にとっても、大いに参加する価値のあるイベントとなりそうだ。

※MRI DEMO DAY 2023は、3月10日開催予定。詳細は以下URLをご覧ください。

https://eiicon.net/about/mri_demoday2023/

(編集:眞田幸剛、取材・文:佐藤直己、撮影:齊木恵太)

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