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【コラム】 VC設立やアクセラレーター実施など、成長分野への積極的な投資が続く。自動車メーカーによるオープンイノベーション戦略とは?

【コラム】 VC設立やアクセラレーター実施など、成長分野への積極的な投資が続く。自動車メーカーによるオープンイノベーション戦略とは?

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自動車メーカー各社は、EVや自動運転といった先進技術への対応のため、オープンイノベーションを視野に入れたVC設立やアクセラレーターの実施といった戦略を次々と打ち出している。

その一つが、2018年1月9日に発表された「Alliance Ventures(アライアンス・ベンチャーズ)」の設立だ。これは、仏・Renault、日産自動車、三菱自動車などで構成する企業連合がベンチャー企業を支援するファンド。車両の電動化、自動運転システム、コネクティビティー、人工知能(AI)といった先端技術にフォーカスしているベンチャー企業に対して、初年度は最大2億ドルを投資。第一弾となる投資先は、米・マサチューセッツ州を拠点に置き、コバルトフリーの全固体電池素材を開発するアイオニック・マテリアルズとなる。さらに、同ファンドでは、今後5年間で最大10億ドルを投資する計画を打ち出している。

「Honda Xcelerator」を通じて、グローバルに起業家を支援

一方、ホンダは研究開発子会社である本田技術研究所を通して「Honda Xcelerator(ホンダ・エクセラレーター)」というプログラムを米・シリコンバレーやボストン、イスラエルで推進している。同プログラムでは、革新的なアイデアを持つベンチャー企業に対し、資金援助やコラボレーションの場、テスト用車両、ホンダのメンターによるサポートなどを提供。1月上旬に米・ラスベガスで開催されたCES(国際家電見本市)では、精神状態に合わせて自動運転の方法を変える技術を開発したBRAIQ社など、スタートアップ数社の試作品を展示した。「ホンダ・エクセラレーター」はシリコンバレーなどにとどまらず、対象地域を拡大予定。日本を含め、中国、ヨーロッパなど、グローバルに起業家を支援していく方針だ。 

さらにホンダは、次世代ロボットの開発・普及に向けたオープンイノベーションにも取り組んでいる。多種多様な企業がソフトやハードを変更できるプラットフォームにし、容量を変化させることのできる小型電池やAIを搭載。自走するベビーカーから移動カフェ、農業機械などへと自由に設計できる。

オープンイノベーションプログラム「TOYOTA NEXT」をスタートさせているトヨタ

CESで発表した「e-Palette Concept」(自動運転技術を活用したモビリティサービス専用次世代EV)が大きな話題となったトヨタ自動車は、2017年7月に米国でAIなどの研究開発を行うトヨタ・リサーチ・インスティチュート(TRI)がファンドを設立することを発表。AI、ロボティクス、自動運転やモビリティサービスおよびデータクラウド技術の4分野に対して、設立5年で10億ドルを有望なベンチャーに投資する計画だ。

また、トヨタ自動車は2016年12月にオープンイノベーションプログラム『TOYOTA NEXT』をスタートさせている。これにより、大手企業から中小・ベンチャー企業、研究機関など様々な企業や研究機関がもつ新しいアイデア、テクノロジーを収集。選考の結果、カウリス・ギフティ・シェアのり・ナイトレイ・エイチームといった5つの事業会社が選定されている。

以上のように、VC設立やアクセラレーターなどを通して自動車メーカーとベンチャー企業の距離はとても近いものになりつつある。さらに、トヨタ自動車の「e-Palette Concept」のように“プラットフォーマー”としての戦略を打ち出す自動車メーカーも登場。今後さらに、先端テクノロジーやビジネスモデルを持つベンチャー企業とのオープンイノベーションは加速していくだろう。今後の各社の戦略にも注目していきたい。

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