大日本印刷×ユーハイム | フードロス削減に有効な商品販売システムの実証実験を開始
大日本印刷株式会社(以下、DNP)は、生活者からの事前の注文に応じて出来立ての食品を提供する、フードロス削減に有効な商品販売システムの実証実験を株式会社ユーハイムとともに9月8日(水)~27日(月)に実施することを発表した。
▲上写真:販売するバウムクーヘン
同実証実験は、「必要なものを、必要な時、必要な量だけ作り、より美味しい状態で商品を生活者に届ける」をコンセプトにしている。来店前の購入者から商品(バウムクーヘン)の購入予約をDNPが提供するシステムで受けて、ユーハイムのバウムクーヘン専用AIオーブン「THEO」(テオ)で生産することで、過剰生産を減らし、フードロス削減につなげる取り組みとなっている。
▲バウムクーヘン専用AIオーブン「THEO」
実証実験のポイント
売れ残りや賞味期限切れ、需要を上回る生産などによって、食べられる状態の食品が廃棄される「フードロス」が食品メーカーや卸・小売、外食産業等の共通の課題となっている。フードロス削減のための生産数を減らす取り組みもあるが、生活者が欲しかったのに買えないといった販売機会の逸失につながる場合もあったという。
こうした課題に対してDNPとユーハイムは、DNPが提供する「需要を把握・管理できる仕組み」と、店舗の「バウムクーヘン専用AIオーブン『THEO』(テオ)」を連動させて、最適なタイミングで、職人と同等の品質で商品を焼き上げる実証実験を開始することを発表した。ユーハイムでは現在、需要を予測して工場で生産して各店舗へ商品を配送しているが、適切な需要を見極めることが難しく、今回の実証実験を通じて、生活者に新しい販売方法を周知するとともに、受注生産によるフードロス削減の効果や有効性について検証していくという。実証実験の流れは以下の通り。
1.店舗側で、予約販売する商品(バウムクーヘン)の情報をDNPが提供するシステムに登録する。
2.生活者は、専用Webサイトで登録商品を閲覧して、購入したい商品や受取時間を予約画面で指定。店内のポスターや販促物等に掲出するQRコードのほか、メール案内等で専用Webサイトに誘導し、生活者に対して新しい販売方法の周知を図っていく。
3.予約した受取時間に合わせて、「バウムクーヘン専用AIオーブン『THEO』(テオ)」が自動で商品を焼き上げる。
4.生活者は、店頭で待つことなく、出来立ての商品をスムーズに受け取ることが可能となる。店舗側は、販売機会を失うことなく、出来立ての商品を提供することでサービスの向上を図るという。店舗と生活者の協働によって、フードロスの削減につなげていく取り組みとなっている。
今後の展開
DNPは同実証実験を通じて、「需要を把握・管理できる仕組み」に対するニーズや機能の検証を行い、需給の最適化によるフードロス削減を実現するシステムの開発と事業化を進めていくという。
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