IoTリハビリ支援サービスの「Moff」、総額7.6億円の資金調達を実施、SOMPOホールディングスと協業も開始
IoTリハビリ支援サービスを展開する株式会社Moffは、スパークス・グループ株式会社が設立した「未来創生2号ファンド」を引受先とした第三者割当増資を実施した。なお、Moffは2018年9月にSOMPOホールディングス株式会社を引受先とした第三者割当増資を実施。今回と合わせると、総額7.6億円の資金調達になる。
資金調達の目的
2025年問題としても取り扱われる日本の超高齢社会化は、世界に類を見ないほどのスピードで進んでいる。これに伴い、介護が必要な人口も年々増加傾向だ。
▲平成30年版高齢社会白書(全体版)
一方、高齢者を支える介護分野の人材は不足している。こうした状況を鑑み、介護分野では省人化が急務となっており、急速にIoTの導入が検討されている。
Moffが2017年にサービスを開始した、IoTによる高齢者のリハビリ支援サービス「モフトレ」は、これまで多くの介護施設で使われ、利用者は増加の一途をたどっている。今回の増資により、「モフトレ」や、Moffのリハビリ支援関連サービスのさらなる拡大のため、営業・マーケティングと開発体制の強化を行う。
主力サービス「モフトレ」「モフ測」とは?
「モフトレ」は、ウェアラブル端末を使った、高齢者のリハビリ支援サービスだ。通所介護などの介護施設を利用する人たちに対し、高価な器具やスペース、人手をかけずに、個別機能訓練(リハビリテーション)やADLトレーニング/ロコモ予防トレーニングを実施でき、介護施設における個別機能訓練加算の取得業務にも活用されている。
「モフ測」は、センサーによる歩行・体幹姿勢の動作確認やROM計測など、リハビリを通じた患者の回復度合いを、データに基づき見える化を行うIoTリハビリ支援・見える化サービスだ。
これらのリハビリ支援サービスは「Moff Band」というウェアラブルデバイスを使って行う。「Moff Band」は、臨床に適した水準ながら、子供向けとしても利用できる手軽さと、高度なモーションキャプチャ技術を両立したウェアラブルデバイスだという。
今後の展望
SOMPOホールディングス傘下のSOMPOケア株式会社は、運営する高齢者住宅・施設の運営居室数は約25,500室にのぼり、運営居室数では国内最大手の企業だ。Moffは今後、介護予防の分野での新サービスの共同開発など、SOMPOホールディングスとの協業に取り組む。
また、Moffは高齢者の自立支援をデータに基づく科学的アプローチでサポートしていくために、IoT/AI技術を活用して、リハビリ業務の見える化・高度化を目指す。同時に、医療から介護までのシームレスなリハビリ支援を実現するという。
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(eiicon編集部)