ヒュンダイ・バイオサイエンス、抗ウイルス薬「ペニシリン」のXaftyで、呼吸器系ウイルス感染症を単一の薬剤で治療する新時代を切り拓く
- 翰林大学校(ハルリム)医学部のフンジョン・ウー(Heungjeong Woo)教授は、2023年米国微生物学会議(ASM)の新興科学セッションの場で、Xaftyの臨床結果を発表しました
- ジョー・ホワイト(Jo White)博士は、Xaftyの臨床結果を「抗ウイルス薬ペニシリンの誕生」ならびに「呼吸器系ウイルス感染症の治療法を示唆する画期的な成果」と評価しました。
ヒューストン、2023年6月19日 /PRNewswire/ -- テキサス州ヒューストンで開催された感染症と微生物学関連で最大の専門者会議の1つである2023年米国微生物会議(ASM)の「新興科学」セッションの場で、2023年6月17日、Xafty™(CP-COV03)に関するCOVID-19のEUA(緊急使用許可)の臨床結果が発表されました。 韓国、翰林大学校医学部の教授、Heungjeong Woo博士は、第2相と第3相を組み合わせた患者300人を対象とした無作為化二重盲検プラセボ対照比較試験の意味と期待される効果について紹介しました。 Xaftyは、韓国のヒュンダイ・バイオサイエンス(Hyundai Bioscience、KOSDAQ:048410)が開発した新しい抗ウイルス経口薬です。
臨床的およびウイルス学的有効性
臨床試験では、以下のとおり優れた主要結果が示されました:
1.薬物血中濃度とウイルス量が負の相関を示したこと。
2.プラセボ群では初回投与から16時間後に、ウイルス量が4.1%減少したのに対し、Xafty群のウイルス量は56.65%減少したこと(p値0.0185)。
3.その結果、COVID-19における12の症状(発熱、咳、喉の痛み、頭痛など)の改善にかかる時間は、プラセボ群よりも4日間短縮されました(p値0.0083)。
4.特に、既存薬を併用したハイリスク群(高脂血症、高血圧、糖尿病治療薬など)では、プラセボ群と比較して、COVID-19における12の症状が改善した期間が、6日間短縮されたことがわかりました(p値0.0080)。
Xaftyに含まれる医薬品有効成分(API)のニクロサミド(Niclosamide)は、過去数十年間に行われたさまざまなインビトロ実験により、呼吸器感染症の原因となる主要なウイルス感染症(COVID-19、SARS、MERS、インフルエンザ、RSVなど)に対して有効であることがわかっています。 ニクロサミドが体内に吸収されにくい理由から、ウイルス複製を抑制する血中濃度の有効性を維持できず、感染細胞への送達が困難になります。 この問題は未だに解決されていないので、動物実験や臨床試験をおこなっても、大きな進展はありませんでした。
ヒュンダイ・バイオサイエンスは、生体適合性の無機化合物とポリマーを用いた独自のドラッグデリバリー技術でニクロサミド由来の課題を克服し、ニクロサミドが体内に適切に吸収されて、腸内に長時間留まってゆっくりと徐放し、ニクロサミドの抗ウイルス効果を5日間維持できるようにしました。 呼吸器系ウイルスが主に標的とするのは肺であり、肺には酸素供給をおこなう多数の血管が集まっています。 Xaftyは、有効な抗ウイルス濃度を維持しながら、血液を経由して、肺に十分なニクロサミドを送達できることが確認されました。 ヒュンダイ・バイオサイエンスがおこなった動物実験では、肺に送達されるニクロサミドの濃度が、血中の2〜10倍であることがわかりました。
ウー教授は、Xaftyの臨床結果には3つの意味があると述べました。
第一に、インビトロ実験により、様々なウイルスに対して効果があることが判明していたニクロサミド由来の課題(吸収率が低く半減期が短い)を克服することで、ヒトウイルス感染症の治療を可能にしました。
第二に、ニコロサミドが、インビトロまたは動物実験によって、呼吸器系ウイルスに対して有効であることが判明した場合、ヒトウイルス感染症の治療も可能になることを確認しました。
第三に、これまでにパンデミックを引き起こしたウイルスはすべて、無限に突然変異を繰り返す呼吸器系ウイルスとRNAウイルスだということです。 RNAウイルスの性質上、それぞれのウイルスごとに治療法を開発することは不可能です。
Xaftyは、複数の呼吸器系ウイルス感染症を単一の薬剤で治療する革新的な方法を提示しました。
ウイルス感染の半分以上は呼吸器系感染症であり、6種類のウイルス科(COVID-19などのコロナウイルス科、インフルエンザなどのオルトミクソウイルス科、パラミクソウイルス科、ピコルナウイルス科、アデノウイルス科、ヘルペスウイルス科)が呼吸器系感染症を引き起こすことが知られています。 現在、COVID-19とインフルエンザ以外の呼吸器系ウイルス感染症の治療法はなく、薬も発見されていません。
2004年から2021年までに実施されたインビトロ実験では、Xaftyに含まれる主成分のニクロサミドが、6種類の呼吸器系ウイルス科だけでなく、8種類のウイルス科(COVID-19、SARSおよびMERS、オルソミクソウイルス、パラミクソウイルス、ピコルナウイルス、フラビウイルス、ブニヤウイルス、フィロウイルス、アルファウイルスを含むコロナウイルス)に対しても有効であることが発見され、これを受けてNIHとビル&メリンダゲイツ財団は、将来のパンデミックに備えた治療法の開発を支援する(米国のバイデン政権は、将来のパンデミックに備えて、5年間で882億ドルの支援をおこなうことを決定しました)ことを決定しました。
メルクやBMSなどの製薬会社で35年の臨床研究の経験を持つウイルス感染症の専門家、ジョー・ホワイト博士は、Xaftyの臨床結果について、次のように述べています。「ペニシリン系抗生物質の出現により、人類は世界規模の細菌感染症拡大の恐怖から解放されました。 このように、抗ウイルス薬『ペニシリン』であるXaftyの誕生は、将来の呼吸器系ウイルス感染症の治療法を提示する画期的な成果と見なされるかもしれません。」
[ヒュンダイ・バイオサイエンスについて]
ヒュンダイ・バイオサイエンス(Hyundai Bioscience)は、人体の標的領域に安全かつ効率的に有効成分を届ける新しいドラッグデリバリーシステム技術に基づいて医薬品を開発しているバイオテクノロジー企業です。 2000年に設立されたヒュンダイ・バイオサイエンスは、独自の有機無機ハイブリッド技術を駆使して、既存医薬品の適応を転用または拡大することに重点を置いています。 ヒュンダイ・バイオサイエンスは、韓国でKOSDAQ(記号:048410) に上場している公開会社です。
詳細については、下記までお問い合わせください:
ジョシュア・キム(Mr. Joshua Kim)、ヒュンダイ・バイオサイエンス、専務(planning@hyundaibio.com)
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