1. Tomorubaトップ
  2. ニュース
  3. 世界初、光で廃棄物から化学品を生成へ MUIC Kansaiら、泉南市で「光ものづくり」実証を開始
世界初、光で廃棄物から化学品を生成へ MUIC Kansaiら、泉南市で「光ものづくり」実証を開始

世界初、光で廃棄物から化学品を生成へ MUIC Kansaiら、泉南市で「光ものづくり」実証を開始

  • 16701
  • 16696
2人がチェック!

一般社団法人関西イノベーションセンター(MUIC Kansai)と光オンデマンドケミカル株式会社は、泉南市、神戸大学、株式会社ヴァイオス、株式会社池田泉州銀行と連携し、自然廃棄物由来のバイオガスを原料に、光を用いて有用化学品を生成する「光ものづくり」の実証実験を開始する。実証期間は2026年6月から11月末まで。泉南市および神戸大学の「KOBE光ものづくりオープンイノベーション拠点」をフィールドに、脱炭素と資源循環の両立を目指す新たな化学産業モデルの確立に取り組む。

廃棄物由来バイオガスを化学品原料に

今回の実証では、泉南市内で発生する学校給食加工過程の野菜くずや残飯、海岸に漂着するアオサ、し尿などの自然廃棄物を回収し、ヴァイオスのメタン発酵システムに投入。メタン約60%、二酸化炭素約40%を含むバイオガスを生成する。

そのバイオガスを原料として、神戸大学の拠点で「光オン・デマンド合成技術」を活用し、ポリウレタンの原料となるイソシアネートの生成を行う。約6カ月にわたり、生成量や品質、プロセスの再現性、安全性などを検証し、スケールアップや効率向上、原料となる自然廃棄物の拡張を目指す。

「光オン・デマンド合成技術」は、メタン、酸素、塩素を原料とし、それらの混合ガスに光を照射することで化学反応を引き起こし、瞬時に有用化学品をつくり出す技術。下水、家畜ふん尿、生ごみなどから発生するバイオガスを活用できる点が特徴で、医薬品原薬、香料、接着剤など小規模多品種の化学品生成への応用が期待されている。

産官学金連携で社会実装を後押し

背景には、カーボンニュートラルの実現に向けた廃棄物の資源循環や、未利用資源であるメタンガスの利活用ニーズの高まりがある。化学産業では、石油由来原料への依存からの転換が求められており、自然由来原料を活用した分散型・低環境負荷の製造モデルが注目されている。

光オンデマンドケミカルは、2025年度に泉南市の海岸漂着アオサから発生するメタンガスを原料とした有用化学品生成の実証に成功している。今回はその成果を踏まえ、対象原料やプロセスを拡張し、より実用化に近い形で検証を進める。

本プロジェクトでは、MUIC Kansaiが実証企画の立案支援や資金支援を担い、泉南市が原料確保と実証フィールドを調整。神戸大学が研究面で連携し、ヴァイオスがメタン発酵プロセスを担当する。池田泉州銀行は関係者間の調整やファシリテーターとして参画する。

今後は、実証で得られた結果をもとに、地域で発生する未利用資源を活用した量産化と事業化を目指す。これまで主に燃料用途に限られてきたバイオガスを高付加価値な化学品へ転換することで、メタンおよび二酸化炭素の削減と、地域資源循環型の新たな産業創出につなげる考えだ。

関連リンク:プレスリリース

(TOMORUBA編集部) 

新規事業創出・オープンイノベーションを実践するならAUBA(アウバ)

AUBA

eiicon companyの保有する日本最大級のオープンイノベーションプラットフォーム「AUBA(アウバ)」では、オープンイノベーション支援のプロフェッショナルが最適なプランをご提案します。

チェックする場合はログインしてください

コメント2件

  • 村松豊文

    村松豊文

    • フリーランス
    0いいね
    チェックしました
  • 米田健太郎

    米田健太郎

    • 個人事業主
    0いいね
    チェックしました