シェアリングエネルギー、シリーズCで8.62億円を追加調達 累計276億円超へ
株式会社シェアリングエネルギーは、シリーズC資金調達のセカンドクローズにおいて、第三者割当増資による総額8.62億円の資金調達を完了したと発表した。これにより、同社の累計調達額は276.52億円に達した。
今回のラウンドには、第一生命保険、グローバル・ブレイン、三井化学のCVC部門、東急建設のCVC部門、きらぼしキャピタル、常陽銀行、AGキャピタル、GMO VenturePartnersなどが参画。金融機関や事業会社を横断した幅広い出資体制が特徴となっている。
初期費用ゼロの太陽光サービスで成長 「シェアでんき」の拡大加速へ
同社は「分散電源の創出により、エネルギーシステムを変革する」をミッションに掲げ、住宅向け太陽光発電の第三者所有サービス「シェアでんき」を展開している。PPA(Power Purchase Agreement)モデルを採用し、初期費用なしで太陽光設備を導入できる点が特徴だ。
これまでに全国で3万件超の契約申し込みを獲得し、1,900社以上のハウスビルダーと提携。住宅分野における分散型エネルギーの普及を牽引してきた。
近年は、住宅トップランナー制度の導入や自治体による設置義務化の動きなどを背景に、住宅用太陽光市場は拡大局面にある。同社はこうした政策トレンドを追い風に、さらなる事業成長を見込む。
ファイナンス基盤を強化 長期・安定資金の確保へ
今回の資金調達は、2024年および2025年に実施したプロジェクトファイナンスに続く取り組みであり、より柔軟かつ拡張性の高い資金調達基盤の構築を目的としている。
特に、金融機関や投資家との連携強化により、「シェアでんき」の普及に不可欠な長期・安定的な資金供給体制の確立を図る。分散型エネルギー事業は設備投資の性質上、継続的な資金調達力が競争優位性を左右する領域であり、同社は多様なファイナンス手法を組み合わせながら成長を加速させてきた。
投資家が評価する「社会性×成長性」 GX領域での期待高まる
投資家各社は、同社の事業が持つ社会的意義と成長ポテンシャルを高く評価している。
第一生命は、初期費用負担なく再生可能エネルギーを導入できる仕組みが、生活者にとって実装可能な形でエネルギー転換を推進している点を評価。グローバル・ブレインも、エネルギー自給率向上やGX(グリーントランスフォーメーション)といった日本の構造課題に対する解決策として、同社の事業の重要性を指摘した。
また、三井化学や東急建設といった事業会社系投資家は、自社の技術や事業とのシナジー創出にも期待を寄せており、単なる資金供給にとどまらない協業の広がりも見込まれる。
分散エネルギーを「社会インフラ」へ 次の成長フェーズに
シェアリングエネルギーの取締役CFOの田原正崇氏は、今回の調達について「事業の将来性と社会的意義に対する強い期待の表れ」とコメント。今後は「シェアでんき」の品質向上と普及拡大に加え、より高度なエネルギーマネジメントや新たな金融スキームの構築にも取り組む方針だ。
再生可能エネルギーの導入拡大が進む中、分散型電源をいかに安定的かつ持続的に運用するかは重要なテーマとなっている。シェアリングエネルギーは、パートナー企業との連携を強化しながら、分散エネルギーを社会インフラとして定着させる次の成長フェーズに踏み出す。
関連リンク:プレスリリース
(TOMORUBA編集部)