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リチェルカ、シリーズAで17億円調達し、累計調達額は20億円に Agentic ERP「RECERQA」の本格展開へ

リチェルカ、シリーズAで17億円調達し、累計調達額は20億円に Agentic ERP「RECERQA」の本格展開へ

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株式会社リチェルカは、シリーズAラウンドにおいて総額17億円の資金調達を実施した。累計調達額は20億円を超え、受発注領域の最適化を目指すAgentic ERP「RECERQA(リチェルカ)」の本格展開に向けた体制を整えた。リード投資家にはAngel Bridgeが参画し、既存投資家のジェネシア・ベンチャーズ、New Commerce Venturesに加え、複数の金融機関によるデットファイナンスも組み合わせたラウンドとなっている。

同時に、経営体制の強化も進めた。共同創業者の幸田桃香が取締役COOに就任し、平松拓が執行役員CTOに着任。さらに社外取締役や監査役を迎え、ガバナンス体制を拡充した。プロダクト開発とエンタープライズ展開を見据えた組織基盤の整備が進む。

ERPの限界を超える「Agentic ERP」という発想

企業間の受発注業務は、あらゆる産業の基盤でありながら、依然として属人性や非効率が残る領域だ。ERPやRPA、AI-OCRの普及により部分的なデジタル化は進んできたが、「人がデータを読み取り、判断し、システムに入力する」という構造は大きく変わっていない。

リチェルカは、この前提そのものを転換する。「RECERQA」は、AIエージェントがデータを理解し、業務ルールに基づいて判断・実行まで担う“Agentic ERP”という新たな概念を提示する。従来の「System of Record(記録するシステム)」から、「System of Action(実行するシステム)」への進化だ。

人は最終判断に集中し、業務そのものはAIが担う。この役割分担の再設計が、受発注領域の抜本的な効率化につながるという。

独自アーキテクチャ「Quattro」で業務を自己進化させる

「RECERQA」の中核には、リチェルカ独自の4層アーキテクチャ「Quattro」がある。データ基盤、業務ロジック、AIエージェント、実行環境の4層で構成され、業務のEnd-to-End自動化を実現する。

まず、見積書や請求書など形式の異なる帳票データをAIで読み取り、統一されたデータモデルに正規化する。次に、業界特有の業務フローや判断基準といった暗黙知をロジックとして構造化。その上でAIエージェントがデータとルールをもとに判断を行い、業務を実行する。

特徴的なのは、利用を重ねるほどシステムが進化する点だ。業務実績がデータとして蓄積され、AIの判断精度が向上することで、人の確認コストは段階的に低減していく。ERPが“使うほど賢くなる”自己改善型の基盤へと変わる。

段階導入で「止められない基幹システム」を刷新

基幹システムの刷新は、多くの企業にとって高リスクかつ長期プロジェクトとなる。そのため、老朽化や属人化といった課題を抱えながらも、既存システムを使い続けるケースが多い。

リチェルカはこの課題に対し、既存ERPと併用しながら段階的に導入できるアプローチを採用する。受発注業務の中でも負荷の高い領域から「RECERQA」が担い、既存システムと連携しながら最適化を進めていく。業務を止めることなく、リスクを抑えた移行が可能だ。

すでに製造業や商社、保険業界などで導入が進んでおり、複雑な受発注業務を抱えるエンタープライズ領域での活用が広がりつつある。

シリーズAで実証から本格展開へ

リチェルカは2022年の創業以来、AI-OCRプロダクト「RECERQA Scan」を起点にデータ基盤の構築を進め、複数の大手企業と実証を重ねてきた。今回のシリーズAでは、その成果をプロダクトとして統合し、本格的な市場展開に踏み出す。

調達資金は、プロダクト開発の強化、AIエンジニアやFDE(Forward Deployed Engineer)を中心とした採用拡大、そして製造業・商社を軸としたエンタープライズ展開に充てられる。加えて、BPOと成果報酬を組み合わせた新たなビジネスモデルの確立も視野に入れる。

AIの社会実装が進む中で、ERPの役割は大きく変わろうとしている。リチェルカは、受発注という企業活動の根幹から変革を起こし、日本発の次世代ERPのスタンダード確立を目指す。

関連リンク:プレスリリース

(TOMORUBA編集部) 

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  • 木元貴章

    木元貴章

    • 有限会社Sorgfalt
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