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オーガイホールディングスが、岡山県津山市阿波で移動型歯科医療の実証実験を実施 無歯科地域の課題解決に挑む

オーガイホールディングスが、岡山県津山市阿波で移動型歯科医療の実証実験を実施 無歯科地域の課題解決に挑む

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デジタルデンチャーと医療MaaSで次世代の歯科体験を掲げるオーガイホールディングス株式会社は2月7日から8日にかけ、岡山県津山市阿波で移動型歯科医療の実証実験を実施した。医療アクセスの空白を埋める取り組みに、観光体験を掛け合わせることで、地域・家族・医療の三者が価値を分かち合う新しい共創モデルを提示した。

「無歯科地区」という社会課題

国内には約800の無歯科地区が存在するといわれる。統計上は市内に歯科医院があっても、山間部や移動手段の制約により通院できないケースは少なくない。結果として、う蝕や歯周病、義歯の不適合が放置され、低栄養やフレイル、誤嚥性肺炎など全身疾患へ波及するリスクが高まる。

同社はこうした“見えない医療過疎”に対し、「患者が行く」から「医療が来る」への転換を掲げる。そこへ観光要素を重ね、治療を体験価値へ昇華するのが今回の挑戦だ。

医療と観光をつなぐ2日間

拠点となったのは、里山に借り暮らし 縁側ホテルのクラフトホテルあば村だ。参加者はチェックイン後、医療MaaS車両「O-Gai」で検診を受け、デジタルスキャンを通じて義歯データを取得した。従来負担の大きかった型取りを省き、数分で高精度データ化。その間に車内では3Dプリンターによる製作が進む。

検診後はあば温泉での入浴体験へ。治療とリラクゼーションを一体化する設計は、医療を“行為”から“贈り物”へ変える象徴的な場面でもあった。

夕食では名産の津山牛干し肉に挑戦。弾力のある食材を前に、新しい義歯で噛めるかを試す。参加した母親は久しぶりの咀嚼の感覚に笑顔を見せ、家族の会話も自然と増えたという。

数時間で実現するパラダイムシフト

翌日は装着後の違和感や痛みを確認し、咀嚼能力を客観的に測定。主観的な満足だけでなく、医学的エビデンスの取得まで踏み込んだ。従来は完成まで1カ月以上を要した工程が、旅程の中で完結する。このスピードは、遠隔医療とデジタル技術の融合がもたらす変化を強く印象づけた。

地域住民にも広がる恩恵

今回はギフト型ツーリズムに加え、阿波在住で入れ歯が合わず困っていた住民にも成形を実施。遠方通院が難しかった人が、地域に来た車両で最新医療を受けられる。

本実証では、医学的効果、家族関係への心理的影響、さらに地域経済への波及可能性という三方向から評価を行った。医療提供者だけでなく、宿泊施設、温泉、地元食材、自治体関係者が関与することで、単独では成立しないモデルが立ち上がる。

代表取締役の野田真一氏は「O-Gaiは単なる移動手段ではなく、生きる喜びを運ぶ基盤」と語る。日本遠隔医療学会歯科遠隔医療分科会長の長縄拓哉氏も、デジタル義歯がもたらす歯科医療のパラダイムシフトに言及。医療・家族・地域が交差する共創モデルは、無歯科地区の未来に新たな選択肢を提示した。

関連リンク:プレスリリース

(TOMORUBA編集部) 

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