中高生向け探究型キャリア教育を展開するRePlayceが1.8億円を調達、累計3.5億円に 次世代教育モデルの全国展開を加速
中高生向け探究型キャリア教育を展開する株式会社RePlayceは、ジェネシア・ベンチャーズ、ニッセイ・キャピタル、オリエンタルランド・イノベーションズ、NTTドコモ、アルファドライブを引受先とする第三者割当増資により、総額1.8億円の資金調達を実施した。累計調達額は3.5億円に達し、同社は「次世代教育事業の本格拡大」に向けた新たなフェーズへと踏み出す。
教育の“正解なき時代”に向き合う、RePlayceの提供価値
AIの普及や産業構造の変化により、従来型の知識習得中心の教育では対応が難しくなりつつある。求められるのは、問いを立て、他者と協働し、社会の中で学びを実装していく力だ。
RePlayceは2024年4月の設立以来、中高生向けキャリア探究サービス「はたらく部」を中心に、延べ1,000名超の学生のキャリア形成を支援してきた。2025年4月には通信制高校サポート校「HR高等学院」も開校。探究学習、アントレプレナーシップ教育、企業連携PBLなどを通じ、中高生が“社会とつながりながら学ぶ”環境を提供している。
今回の資金調達では、「はたらく部」の機能拡張・教育機関連携の強化に加え、「HR高等学院」の新キャンパス開校や企業連携PBLの拡充などに投資する。
投資家が評価する“RePlayceの可能性”
引受先からは、RePlayceの教育モデルが持つ社会的意義と成長性を評価する声が相次いだ。ジェネシア・ベンチャーズの河野氏は「偏差値では測れない子どもの“好き”や異能に光を当てる挑戦」と語り、自己効力感を取り戻す教育モデルとして期待を寄せる。
ニッセイ・キャピタルの笠井氏は「創業以来一貫して、子どもが自ら考え行動する力を育むプログラムを開発してきた」と継続投資の理由を説明した。
さらに、オリエンタルランド・イノベーションズの豊福氏は「通信制高校の増加という社会背景に向き合うサービス」として評価し、NTTドコモの原氏は「主体的に未来を切り開く力を育む学びの形」とコメント。
アルファドライブの加藤氏は、社内新規事業時代から支援してきた立場として「ビジョンと熱量が事業の成長を牽引している」と語った。
「教育を通じて未来に希望をつくる」——代表取締役CEO 山本氏のコメント
代表取締役CEO 山本氏は「教育を通じて誰もが未来に希望を持てる社会をつくる」という使命をあらためて強調。今回の調達により、教育コンテンツ・環境の一層の拡充、地域・企業との連携深化を進めるとし、「HR高等学院をより多くの子どもへ届け、持続可能な教育モデルを構築したい」と展望を語った。
「はたらく部」は、社会人コーチとともに“正解のない問い”と向き合い、自分の興味や強みを言語化していく探究型キャリアサービスだ。経産省「キャリア教育アワード」で優秀賞を受賞するなど、教育現場からの評価も高い。
一方の「HR高等学院」は、「社会と最も近い学校」を掲げ、企業連携PBLや次世代教養、海外大学推薦枠など、多様な進路を見据えた新しい学びを提供する。
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(TOMORUBA編集部)