「にゃんつぶ」のキャラクター事業を行うfinn、シードラウンドで1億円を調達 日本発IPのグローバル展開を加速
株式会社finnは、シードラウンドとしてVCおよび個人投資家から1億円の資金調達を実施した。同社はSNSを中心に人気を集めるキャラクター「にゃんつぶ」を運営し、「なくならない居場所をつくる」をミッションとして事業を展開してきた。今回の調達を機に、世界的UGCゲームプラットフォーム「Roblox」上で日本発IPを展開する新事業に本格参入する。
Roblox市場に狙い定め、ゲームスタジオ“finfinity studio”を設立
finnは、日本IPの可能性を世界で最大化することを狙いとしたゲームスタジオ「finfinity studio」を設立する。採用を強化し、Robloxゲーム開発に必要なゲームプランナー・エンジニア体制を拡充する方針だ。
Robloxは2006年にサービスを開始し、“ゲーム版YouTube”と称されるUGC型プラットフォームとして急成長。2025年時点でゲーム数は約5,500万、ユーザー基盤は180カ国以上に拡大し、ブランドタイアップやデジタルファッション販売など新たな経済圏が形成されている。若年層を中心に世界的なムーブメントとなる同領域は、日本発キャラクターIPの社会実装における大きな跳躍台となり得る。
SNS発キャラクター「にゃんつぶ」を起点に検証サイクルを高速化
今回の取り組みの背景には、SNS文化を基盤としたキャラクターの生まれ方の変化がある。finnが展開する「にゃんつぶ」はTikTok・Instagram・Xを中心にフォロワーを拡大しており、既に強いコミュニティを形成している。
同社は「キャラクター×SNS×エンジニアリング」を掛け合わせ、高速なユーザー検証サイクルを回せる点を強みとし、未開拓のRoblox領域でのIP展開を進める。
投資家から期待の声──「日本発IPの新しい挑戦」
出資者であるCentral Japan Seed Fund代表パートナーの伊藤氏・山本氏は、finnのスピード感と「二度目の挑戦」を高く評価し、「地方・事業会社との連携を通じ、日本発IP創出を支援する」とコメント。また、mint General Partnerの木暮氏・茶屋野氏、さくらインターネット 代表取締役社長 田中氏からも期待の声が寄せられた。
fiinnの代表取締役 都築氏は「今回の調達によって、Roblox市場を本格開拓する準備が整いました。Robloxは世界中の若い世代が集まる場所であり、日本のキャラクター文化が新たな受け入れられ方をする余地があります。私たちはエンジニアリング力とSNSで培った検証力を活かし、日本のIPを世界へ広げる架け橋になることを目指します」と語っている。
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(TOMORUBA編集部)