
コンビニの駐車場で車中泊? 日本RV協会×ローソン×グローリー、千葉6店舗で「RVパーク」実証実験を開始
一般社団法人日本RV協会(以下、JRVA)は、株式会社ローソン、グローリー株式会社と連携し、コンビニエンスストアの駐車場を活用した「RVパーク」の実証実験を2025年7月14日より開始した。対象となるのは千葉県内のローソン6店舗で、実験は約1年間にわたって実施される予定だ。
コンビニ×RVパークという新たな可能性
RVパークは、JRVAが2012年から認定を行っている公式な車中泊施設で「快適で安心して車中泊を楽しめる場所」として全国に展開中。2024年末時点でその数は500カ所を超え、温泉施設や道の駅、遊園地など多様なロケーションに設置されている。
キャンピングカーでの「くるま旅」や車中泊が定着しつつある昨今、コンビニには24時間営業でトイレや飲食物が利用できるなど車中泊に適したインフラが整っている。今回の実証実験は、この利便性を活かして「初心者でも気軽に利用できる車中泊施設」のモデルケースを検証することが目的だ。
特にコンビニは、地域住民にとって日常生活に密接な存在であり、施設への心理的なハードルも低い。車中泊に不慣れな人でも安心して利用できることから、RVパークのさらなる普及促進が期待されている。
RVパーク設置の背景
JRVAの調査によると、国内のキャンピングカー保有台数は2005年から年々増加。2016年には10万台を超え、2024年には16万5千台に到達した。これに伴い、車中泊施設「RVパーク」の数も拡大傾向にあり、2022年以降は年間約100件の新設が続いている。
また、RVパークの広がりにより、公共交通機関ではアクセスしづらい地域への観光ニーズにも応える形で、「くるま旅」の選択肢は確実に増えている。
実証実験の概要と対象施設
今回の実証実験では、以下のローソン6店舗の駐車場が「コンビニRVパーク」として活用される。
コンビニRVパーク一宮東浪見店
コンビニRVパーク御宿新町店
コンビニRVパーク天津小湊店
コンビニRVパーク富浦インター店
コンビニRVパーク南房総岩井海岸店
コンビニRVパーク富津湊店
予約は2025年7月8日より「RV-Park.jp」で受付がスタート。事前決済や車両タイプに応じた検索機能も備えており、誰でも無料で利用可能なサービスとなっている。

“くるま旅”文化を日常に近づける第一歩
JRVAは、「日本にキャンピングカーというカルチャーを!」をスローガンに、業界団体として普及活動を推進してきた。今回の取り組みは、キャンピングカー文化をさらに身近にする新たなチャレンジであり、車中泊を日常の選択肢として社会に根づかせる可能性を秘めている。
今後、実証実験の成果次第では、全国のコンビニを活用したRVパーク展開が加速することも予想される。地方創生や観光振興、そして移動の自由を体現する“くるま旅”の未来に注目が集まる。
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(TOMORUBA編集部)