
住友商事のCVC、米国株資産運用アプリを展開するブルーモ証券に出資――「投資をみんなのものに」の実現へ
住友商事株式会社のコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)である住商ベンチャー・パートナーズ株式会社が、米国株資産運用アプリ「ブルーモ」を提供するブルーモ証券株式会社に出資した。今回の出資を通じ、住商ベンチャー・パートナーズはブルーモ証券の成長を支援し、住友商事グループの事業とのシナジーを模索する。
「貯蓄から投資へ」進む日本市場
近年、日本では「貯蓄から投資へ」という流れが加速している。個人の資産形成の重要性が高まる中、ブルーモ証券は「投資をみんなのものに」というミッションのもと、初心者でも簡単に米国株やETFを活用した資産運用ができるアプリ「ブルーモ」を展開している。
同アプリは、専門家や他ユーザーのポートフォリオをワンタップでコピーできる機能を備え、投資経験の有無を問わず利用できる点が特徴だ。2024年5月の一般公開以来、NISA対応を含む多彩な機能を追加し、日本初となる0.0001株単位での配当金再投資機能や自動つみたて投資機能も提供している。
住商ベンチャー・パートナーズの投資戦略
住商ベンチャー・パートナーズは、ブルーモ証券の成長性と「投資をみんなのものに」という理念に共感し、シリーズAラウンドで出資を決定。今回の資金調達ラウンドの累計調達額は20億円に達した。
ブルーモ証券は、この資金を運用管理機能の高度化、投資商品の拡充、マーケティング活動、コンテンツ制作、採用強化に活用する予定だ。また、住友商事グループとの協業を通じた事業拡大にも取り組む。
ブルーモ証券の展開と今後の展望
ブルーモ証券は、アプリの利用促進を目的にパートナー企業との提携を積極的に進めている。2024年11月には「Bloomo for JFRカード」、2025年2月には「Bloomo for 住信SBIネット銀行」の提供を開始した。
今後は、運用機能のさらなる強化に加え、利用者の投資リテラシー向上を支援するコンテンツ提供にも力を入れていく方針だ。住商ベンチャー・パートナーズの支援を受け、ブルーモ証券の成長はさらに加速することが期待される。
今回の出資の意義
住商ベンチャー・パートナーズによるブルーモ証券への出資は、日本市場における個人投資の促進と、住友商事グループの金融事業との連携を視野に入れた戦略的な動きといえる。投資初心者でも手軽に運用できるブルーモのようなサービスが広がることで、日本の投資環境の成熟が進み、「貯蓄から投資へ」の流れがさらに強まるだろう。
今後、ブルーモ証券がどのような成長を遂げ、住友商事グループとの協業がどのような形で展開されるのか、その動向に注目が集まる。
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(TOMORUBA編集部)