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【身近なオープンイノベーション③】 モノ消費からコト消費へーー共創で進化するホテル・観光サービス

【身近なオープンイノベーション③】 モノ消費からコト消費へーー共創で進化するホテル・観光サービス

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商品の所有に価値を見出す「モノ消費」から、商品やサービスを購入したことで得られる体験に価値を見出す「コト消費」へ。人々の消費傾向は、そのような移り変わりを見せている。「コト消費」の代表格ともいえるのが、旅行や観光。今からゴールデンウィークや夏休みに向けて、プランを練っている方も多くいるだろう。

一方、旅行・観光といえば、訪日外客数の増加も顕著だ。JNTO(日本政府観光局)による日本の観光統計データによると、訪日外客数は1973万人(2015年)→2403万人(2016年)→2869万人(2017年)と増加。この3年だけを見ても、およそ1000万人も増えており、日本全国各地で外国人旅行者の姿が見られるようになっている。 

――このように人々の生活に身近な、旅行や観光、そしてホテルなどの宿泊施設に関しても、実はオープンイノベーションによって新しいサービスが生み出されている。各社の取り組みを見ていきたい。

ロボットが業務の90%を担う「変なホテル」

エイチ・アイ・エスが、長崎の人気テーマパーク「ハウステンボス」を舞台に最先端の研究成果を取り入れながら“オープンイノベーション”を先取りして着手したロボット事業。その成果のひとつとして生み出されたのが、ロボットが業務の90%近くを担う「変なホテル」(https://www.hennnahotel.com/)だ。フロントでは多言語対応のロボットたちがチェックイン・チェックアウトの手続きを行い、クロークではロボットアームが荷物を預かるという、これまでにない斬新なサービスで注目を集めている。また、ハウステンボスだけではなく東京エリアにも進出。その他、福岡や関西エリアにも次々とオープンしていく予定だ。

さらに、「変なホテル」では、人感センサー機能を持つロボットや清掃ロボットを導入することで業務の効率化・省力化を実現。生産性が向上し、最低限のスタッフ数でホテル運営を可能にしている。

近未来のIoT空間が楽しめるスマートホテル

eiiconでも取材を行った” and factory”(※)が手がけ、人気を博しているのが最先端のIoTデバイスを結集させたスマートホテルブランド「&AND HOSTEL」だ。近未来のIoT空間を楽しめる体験型宿泊施設として、これまでに福岡、浅草、上野、秋葉原、神田に出店している。

2018年2月にオープンした「&AND HOSTEL KANDA」では、大崎電気工業が提供するスマートホーム向けIoTサービス「ホームウォッチ」や、ヤフーが提供するIoTプラットフォーム「myThings Developers」と連携。スマートフォンで気軽に居住空間をコントロールすることができる。さらに、スマートスピーカーも活用しており、エンターテインメント性とホスピタリティが向上。進化したIoT宿泊体験を楽しむことができる。

※eiicon関連記事 : 【特集インタビュー】IoTで複数のデバイスをつなぐ、日本初の「スマートホステル」を開業。新たな宿泊施設で描かれた未来の生活、そして、生み出されたビジネスの広がりとは。(前編後編

レオパレス21は、LPWAによるスマートロック制御のフィールド検証を開始

長期間の宿泊時に利用する方も多い、月単位で家具・家電付の部屋を借りることのできる「マンスリー契約」。こうしたサービスや賃貸物件を提供しているレオパレス21では、「LPWA(Low Power Wide Area)によるスマートロック制御」を、フィールドで検証する取り組みを開始させた。

この取り組みは、レオパレス21がナシュア・ソリューションズ、平河ヒューテック、ソリトンシステムズ、計電産業、NTTコミュニケーションズと共同で、LPWAの無線通信技術「LoRa」と、広域対応IoT向けメッシュネットワークプラットフォームを使用したテストベッドを整備して行う。賃貸物件を中心に、IoTを活用する各種サービス等への応用可能性を模索とのことだ。

ANAは、没入型VR旅行体験「BEYOND TOKYO」を提供

ANAグループが出資するベンチャー投資・育成会社で、大企業とのオープンイノベーションを促進するWiLと、サンフランシスコを拠点とするVRクリエーター会社のSoap Collective(ソープコレクティブ)との協創によって生み出されたのは、没入型VR旅行体験アプリ「BEYOND TOKYO(ビヨンドトウキョウ)」だ。これは、WiLとANA HDが両社の社員対象にビジネス提案コンテストを開催し、選定されたビジネス案。

「BEYOND TOKYO」は海外在住者に向けて開発されたVR旅行体験プログラムで、仮想現実ならではの旅行体験を通じて「バーチャルトラベル」という、新しいVRジャンルの確立を目指したアプリケーションとなっている。ユーザーは、仮想現実の中に再現された東京の街を移動しながら渋谷のスクランブル交差点の雑踏を感じたり、原宿ファッションカルチャーを体験したりなど、画像・360度動画・音声ナビゲーションを通じて、自宅にいながらにして東京周辺エリアを探索することが可能となっている。

以上のように、ホテルや観光に関連する大手企業も、オープンイノベーションを導入することによってサービスを進化させ、これまでにない全く新しい価値を利用者に提供しようとしている。特に、次々と斬新なテクノロジーが生み出されるIoTの導入は顕著だ。今後、民泊法施行で解禁される民泊との競争も本格化するなか、サービスの差別化を図っていくためには積極的にオープンイノベーションを採り入れることがトレンド化していくだろう。

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