特殊冷凍テクノロジーを活用した事業を展開するデイブレイク、シリーズBラウンドで総額20億円の資金調達を実施
特殊冷凍テクノロジーの製品企画・開発と高品質冷凍商品のプラットフォームを運営するデイブレイク株式会社は、モバイル・インターネットキャピタルをリード投資家として、環境エネルギー投資、パナソニックくらしビジョナリーファンド、SMBCベンチャーキャピタル等を引受先とした第三者割当増資に加え、三井住友銀行、りそな銀行等の金融機関6行からの融資も合わせて、総額20億円の資金調達を実施した。
なお、融資による資金調達は、タームローンやコミットメントライン(融資枠)などを含む中、いずれも無担保・無保証で資金調達額を実現。
今回の調達を通じて、特殊冷凍機のノンフロン化やIoT機能、プロフェッショナル人材の採用、国内拠点の立ち上げ、事業拡大や海外進出などを加速していくという。
調達先について
今回、出資した投資家および金融機関は以下の通り。
<出資>
モバイル・インターネットキャピタル
環境エネルギー投資
パナソニックくらしビジョナリーファンド
SMBCベンチャーキャピタル
事業会社2社
<融資>
三井住友銀行
りそな銀行
西武信用金庫
商工中金
日本政策金融公庫
肥後銀行
資金調達の背景と、特殊冷凍市場の概況
デイブレイクは「作り手から食べ手までのより良い未来を創造する」をミッションとし、特殊冷凍テクノロジーとビックデータの両面から食の新しい可能性を提案するフードテック企業。
特殊冷凍テクノロジーは、従来の「急速冷凍」に特殊な原理を加えることによりさらに高品質な冷凍を実現する技術。これまで冷凍が難しかった食材の冷凍を可能にすることで、食品ロスの防止や、生のままでは流通が難しかった商品の販路拡大などを実現した。
特殊冷凍テクノロジーが解決できることは、高品質な食品の製造だけではない。
フードロスの削減とそれに伴う二酸化炭素量の削減
製造や調理工程への導入により人手不足を解消
販路拡大や、生産の効率化により低利益率を改善
チルド品を冷凍品に置き換えることでの「物流2024年問題」への寄与
など、SDGsや、食品業界を取り巻く課題の解決にも貢献する技術であるという。
世界的にも、日本の冷凍食品の品質は評価されており、高品質な商品を生みだすことができる日本の冷凍テクノロジーへの注目も年々高まっている。
世界の飲食業界でも日本と同様の課題を抱えており、これまで国内で実現してきた「人手不足解消」「フードロス削減」「二酸化炭素削減などの環境問題への寄与」への知見は海外でもローカライズして展開が可能。
さらに、特殊冷凍テクノロジーをインフラとした高品質冷凍商品プラットフォームのグローバル化を目指すことで、世界中に高品質な冷凍商品が流通できるようになり、和食を世界中のどこでも美味しい状態で楽しむことも可能となる。
同社はこれまでの10年間にわたり、食品の冷凍に関するさまざまな研究データを蓄積し、その品質を最大限に担保できる特殊冷凍機の企画・製造を行ってきた。
これらの特殊冷凍テクノロジーをもって、世界中の食のサーキュラーエコノミー実現に向け、海外展開を一層加速させていくという。
調達資金の使途
資金調達の用途は以下の5点。
①自然冷媒を用いたサステナブルな冷凍機の開発
グローバル展開を見据え、世界で求められる特殊冷凍機のノンフロン化や、新たな冷媒の研究開発などを通し、環境に配慮した製品開発に力を入れていくという。
②IoT機能の大幅バージョンアップとAIフリーズモードの本格開発
リモートコントロールや遠隔監視などのIoT機能の大幅バージョンアップと、デイブレイクの長年の研究成果や集積したデータを活用したAIフリーズモードの本格開発を予定。
③国内・海外での認知拡大に向けた広告・販促費
特殊冷凍は国内だけでなく、海外からも注目されているテクノロジー。国内でのトップシェア獲得だけでなく、海外進出にむけた広告販促費用などに資金を投じる予定だという。
④事業加速のための国内拠点の開設
これまで東京本社にしかなかったショールーム拠点を国内に複数開設することで、遠方の顧客も来場しやすくなり、長距離輸送が困難だった鮮度の高い食材のデモも可能になる。
⑤事業責任者、セールス、マーケ、エンジニア、調理師などのプロフェッショナル人材の採用強化
同社のミッションおよび高い成長率を達成するためには、各分野のプロフェッショナルが必要不可欠。グローバルに活躍できる経験豊富なプロフェッショナル人材の採用を強化していくという。
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