パーソナルスタイリングサービスを展開するDROBEが、シリーズBで総額10.6億円の資金調達を完了
既存ファッション小売・D2C・ECの常識を超越する「BEYOND RETAIL」をめざして
パーソナルスタイリングサービス「DROBE(ドローブ)」を展開するDROBEは、日本郵政キャピタルとフェムトパートナーズをリードインベスターとした、三菱UFJキャピタル、三井住友海上キャピタル、AGキャピタルからの第三者割当増資により、総額10.6億円の資金調達をシリーズBラウンドにて完了した。
パーソナルスタイリングサービス「DROBE」は、AIとプロのスタイリストが共同して洋服を選び、自宅に届けるサービス。2019年の9月にサービス開始以降、会員数は順調に増加し、現在では15万人を突破した。
今回、日本郵政キャピタルとの連携により、日本郵政グループとのシナジーとして倉庫の移転等も見据えた物流体制の強化を図りつつ、調達した資金を活用し、より多くの顧客にファッションを楽しんでもらえるようなサービス作りをめざしているという。
消費者にとって、ファッションアイテムの購入はより難しい時代に
ファッション業界はここ数年で大きく変化し、消費者にとってファッションアイテムを選ぶハードルは上がっているのが現状。市場は減少傾向であるものの商品の供給量は増え、商品があふれている状況となっている。さらに、SNSの台頭で情報があふれるようになったことで価値観は多様化し、トレンドを意識する傾向も従来より減少してきている。DROBEが実施した調査によると、約7割の女性が「ファッションは好きであるが、自信はない」と回答し、多くの女性がファッションアイテムの選定にハードルを感じる”ファッション迷子”であることが明らかになっているという。
そんなファッション迷子の人々にとって、店舗スタッフと消費者の間に情報やリテラシーのギャップがある点や、自身の思ったことを率直に伝えづらいという点は、店舗での買い物のハードルとなっている。その点において、スタッフの目を気にすることなくスマホやPCから気軽にアイテムを購入できるECサイトの登場は消費者に大きな影響を与え、利用者は急増した。一方で、ECサイトならではの課題も存在し、消費者は、自分の欲しいアイテムを言語化した上で検索軸に落とし込むことが難しく、返品にも制約がある点から、購入したが「イメージと違った」「サイズが合わなかった」などの声も多く、70%もの人がECサイトでの買い物で失敗経験があるという結果が出ているという。
店舗・ECの次の選択肢「パーソナルコマース」の市場を確立し「BEYOND RETAIL」をめざす
DROBEは顧客の年齢、好み、骨格などを70問の質問でヒアリングし、そこからAIとスタイリストが15万着以上のアイテムの中から選定、自宅に送るサービス。2019年のサービス開始から3年で会員数は15万人を突破した。
DROBEは、「1to1」「シームレス」「セレンディピティ」という3つの要素を持ったサービス。これは、個人の嗜好に沿って最適化された、自宅で店舗同様に試せる、買物代行でない発見のある体験であり、店舗、EC双方の課題を解決する、第3の選択肢「パーソナルコマース」であると考えているという。
同社は今後、パーソナルコマースとしてサービスをさらに強化するとともに、B2B事業の展開も通したアパレル各社との「パーソナルコマース」の市場の確立を目指す。
サービス開始から3年間の中で構築した経験豊富なスタイリストの存在や、高度なAI技術を生かしたテクノロジー活用により、既存ファッション小売・D2C・ECの常識を超越する「BEYOND RETAIL」を実現していくという。
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