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iSurgery×愛知県蒲郡市 | 胸部X線写真から骨密度を推測するAIと肺がん検診を連携し、骨粗しょう症患者の早期発見へ

iSurgery×愛知県蒲郡市 | 胸部X線写真から骨密度を推測するAIと肺がん検診を連携し、骨粗しょう症患者の早期発見へ

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骨粗しょう症検査用AI医療機器を開発する医療AIベンチャー・iSurgery株式会社は、2022年11月より愛知県蒲郡市にて、蒲郡市および蒲郡市医師会の協力のもと、自治体が実施する肺がん検診に胸部X線写真から骨密度を推測するAIを連携させ、潜在的な骨粗しょう症患者の効率的な発見を目指す実証実験を開始する。

現状の課題と解決策

高齢化が進む日本では、加齢に伴う骨粗しょう症患者が1300万人に上る一方で、骨粗しょう症検診受診率は約5%に留まる。その結果、骨粗しょう症患者のうち約80-90%は治療介入ができていない。骨粗しょう症が未治療のまま放置されることで骨折、要介護状態に繋がり、これらによる医療・介護総費用は約1兆円に上る。骨粗しょう症検診を実施するにあたり、特殊な検査機器を用いるため多くの被検者を対象にできないこと、被検者側の受診の動機づけが難しいことが課題だという。

これに対しiSurgeryは、深層学習による画像解析技術を応用し、一般的かつ撮影頻度が高い検査である胸部X線写真から骨密度を推測するAI医療機器を開発している。他の目的で撮影された画像を二次利用して骨粗しょう症検査を実施することが可能であり、被検者は追加の検査時間・労力・被爆なしに検査受診が可能となる。適切な検査実施および治療介入は、骨折・要介護の回避および医療費削減に貢献する可能性がある。

上記のAIの社会実装の方法の一つに肺がん検診との連携がある。肺がん検診は40歳以上の男女を対象とした検診であり、受診率が高く、胸部X線写真を撮影する。iSurgeryは、肺がん検診の際に撮影された胸部X線写真で骨粗しょう症の評価を同時に行うことで、効率的な骨粗しょう症患者の発見を目指している。今回、その有用性の評価を行うために、蒲郡市および蒲郡市医師会との実証実験を開始するそうだ。

実証実験 概要

【目的】肺がん検診の際に撮影された胸部X線写真から骨粗しょう症の評価を行うことの有用性の評価、開発中のAIの外部検証

【期間】2022年11月1日〜2024年2月28日

【実施場所】蒲郡市内の肺がん検診実施の医療機関、蒲郡市健診センター(蒲郡市、蒲郡市医師会の協力)

【実施の流れ】


※AIの解析結果を参考にして、医師が骨粗しょう症リスクの評価を行い、精密検査の必要性を判断する。

実証実験の先に見据えるもの

少子高齢化が進む日本において、現状の高い水準を保ちつつ社会保障を継続させるために、限りある資源、人材、資金を効率的に活用する必要がある。加齢に伴う骨粗しょう症患者は今後も増加することが予想される中、IoTやAIを活用した効率的な骨粗しょう症スクリーニングの試みをiSurgeryは提案する。同社は、本実証実験と同様の取り組みを全国へ広げていくことで、日本全体の社会課題の解決に貢献したい考え。そのための実証実験パートナーも募集中だという。

関連リンク:プレスリリース 

TOMORUBA編集部) 

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