マクアケと損保ジャパンが連携、「Makuake」実行者専用の「マクアケPL保険制度」を提供開始
株式会社マクアケは、損害保険ジャパン株式会社と連携し、同社が運営するアタラシイものや体験の応援購入サービス「Makuake」及び「Makuake」の海外展開機能「Makuake Global」でプロジェクトを実施する事業者(以下、実行者)を対象とする、独自の「マクアケPL保険制度(以下、同保険制度)」の提供を2022年10月17日(月)より開始した。
この保険制度の活用により、万一の事故の場合における実行者の金銭的な負担を軽減し、実行者がサポーターへの補償をスムーズに進められるよう、プラットフォームとしてサポートしていくという。
「マクアケPL保険制度」提供の背景
「Makuake」は、まだ日本で一般販売されていない新しい商品やサービスを実行者が発表し、作り手や担い手の想い・背景に対して、サポーターが応援の気持ちを込めてリターンとして提供される新商品や新サービスを応援購入するプラットフォーム。「Makuake」にはファッションやフード、お酒、飲食店など様々なジャンルのプロジェクトが掲載されているが、最も多いのは、日本各地のものづくり事業者や国内外のメーカーが作る”モノ”を扱うプロダクトジャンルのプロジェクトだ。
世の中にない新しいものを作る時や海外仕様に作られたものを日本で広めていく過程においては、想定外のリスクが発生してしまう可能性がある。
1995年に施行された製造物責任法(PL法)によって、製品事故(PL事故)が発生した場合には、被害者である生活者が商品の欠陥を証明できれば、その商品の供給者側である事業者の過失の有無を問わずに損害賠償責任を追及できるようになった。
そのような場合の事業者側の備えとして、生産物賠償責任保険(PL保険)が存在する。PL保険は、事業者が製造または販売した商品が原因で、他人にケガを負わせたり、他人の物を壊したりした場合に、事業者が法律上の賠償責任を負担することにより被る巨額の賠償リスクを補償する保険だ。
これまでも実行者自身でPL保険を契約しているケースはあったが、「Makuake」でのプロジェクトの結果を受けて新商品や事業の今後について判断する実行者も多く、そのような状況でPL保険の保険料を負担し続けることが課題になっていた。特に、海外でのPL事故に備える海外PL保険は保険料が高額であるため、個別加入を躊躇する実行者がほとんどだった。そこで今回、同社と損保ジャパンが連携し、団体PL保険という形態で保険料や支払い方法及び保険責任期間を独自に設定した、任意加入の専用団体保険制度を創設したという。
「マクアケPL保険制度」概要
この保険制度は、同社が契約者になり、加入を希望する実行者を被保険者とし、実行者が「Makuake」及び「Makuake Global」を通じてサポーターに提供するリターンに起因したPL事故による損害を補償対象とする、団体PL保険だ。
同保険制度への加入により、実行者は国内外における事故のリスクに備えながらも、手続きやコスト面の負担を軽減し、新しいものづくりを推進できるようになる。また、サポーターにとっては、同保険制度加入の実行者のプロジェクトにおいて万一の事故が起きた場合に、実行者からの損害賠償金をスムーズに受け取ることが期待できる。
同保険制度のイメージ図
同保険制度の特徴
・プロジェクトの内容に合わせて、国内もしくは海外に補償範囲を選択可能。
・プロジェクトの応援購入総額に応じて保険料が変動。
・保険料相当額は、プロジェクト終了後に応援購入総額からプラットフォームの成約手数料とともに差し引かれ、残りの金額が実行者へ振り込まれる仕組み。
・保険料の支払いはプロジェクト終了後の一度きりだが、補償対象となる保険責任期間は、プロジェクト終了日から2年間。
同保険制度への加入及び補償の流れ
まず、「Makuake」及び「Makuake Global」において、同社から詳細内容が記載されたパンフレットを実行者へ案内し、PL保険の個別契約有無及び本保険制度への加入意向を確認する。加入を希望する実行者(※)は、損保ジャパンと同社にて用意する所定のフォーム上で加入申し込みを行う。
プロジェクト終了後、応援購入総額に応じて決定した保険料を同社にてプラットフォームの成約手数料とともに差し引き、実行者へ残額を振り込む。差し引いた保険料は、保険期間終了後に複数プロジェクト分をまとめて同社から損保ジャパンへ支払う。
プロジェクト終了とともに同保険制度の保険責任期間が開始し、以降2年間のPL事故が補償対象になる。なお、同保険制度の補償は損害賠償請求ベースとし、保険責任期間内に損害賠償請求がなされることが要件となっている。
万一、保険責任期間内にサポーターから実行者へ損害賠償請求がなされた場合、またはそのおそれがある場合、実行者は速やかに損保ジャパンへ事故報告書を提出する。実行者は損保ジャパンと相談しながらサポーターへの対応、損害賠償を行う。
(※)加入対象は、プロジェクト終了予定日が2022年11月1日以降のプロジェクト。
同社は、この保険制度の提供を通して、万一の場合のサポーターへの補償をサポートし、実行者の新しいものづくりや挑戦を応援することで、ビジョンである「生まれるべきものが生まれ 広がるべきものが広がり 残るべきものが残る世界の実現」を目指していくという。
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